2012年7月17日 (火)

面白すぎる原発の話題

 ここ2,3日の関東地方は超蒸し暑く,昼間は冷房なしではとても生活できません。電力不足が心配になるところですが,東電管内は原発が全台停止しているにもかかわらず夏季の電力に比較的余裕があり,大飯原発の再稼働を決めた関西電力が最も電力不足という皮肉な状況。要するに,原発の稼働とエネルギーの逼迫問題は必ずしもリンクしていないということですね。

 日本国内でたった1箇所しか稼働していない原発が「大飯(多い)原発」というのは微妙な名前ですが,国内には「泊(止まり)原発」とか「玄海(限界)原発」とか「東海(倒壊)原発」とか,危なっかしい名前の原発が多くて超心配です(笑)

 さて,最近何かとお騒がせ中の原発意見聴取会。この聴取会は,2030年にどれだけ原発に依存するかといったエネルギー政策について国民の声を聞くもので,8月4日までに全国11ヶ所で開かれ,政府はこれらの意見を参考に,8月末までに新しいエネルギー政策を決めるとか↓

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 (朝日新聞デジタル版より)

 この聴取会は,2030年の原発依存度を「0%」「15%」「20~25%」とする三つの選択肢を用意し,それぞれを支持する3人ずつ計9人が意見を述べるもので,意見表明は希望者から無作為抽出されるそうです。たとえば,16日に開かれた名古屋の場合,応募者352人のうち161人が意見表明を希望し,0%支持は106人,15%支持は18人,20~25%支持は37人だったとか。ちなみに,福島第一原発事故前の原発の割合は26%だったそうです。

 電力会社の社員の人がこの聴取会で意見(もちろん「20~25%支持」)を述べたことに批判が集まっているみたいですが,「無作為抽出」ということを信じるなら,これを一つの意見として述べるのは何ら問題ないと思います。

 それよりも,この三つの選択肢が面白すぎます。そもそも,なんで「2030年」なのか。国内のほとんどすべての原発が停止し,再稼働すべきかどうかが議論されている今,脱原発派は当然「今すぐ0%」を求めるでしょう。逆に,原発推進派は「早く震災前の稼働状態に」と考えるし,さらに「将来は原発依存度をさらに拡大」と考えている人もいるでしょう。

 今から18年後の2030年にどうあるべきかの意見を一般人に求めるのは酷だと思うし,「廃止」「現状維持」「拡大」の三択ならともかく,「0%」「15%」「20~25%」という限定的な数字はいったいなんやねん! って思います。なんで最大が25%なのかも意味不明。震災前の依存度が26%だったのを受けてのことなら,2030年に向けて「拡大すべき」という意見を無視していることになり,それはそれでおかしいと思います。

 まあ,少人数の国民の意見を聞いて,この意見を政府が本気で政策に反映しようと考えていないのは明らかなので,この意見聴取会のことをあんまり真剣に議論しても意味ないとは思いますが。

 ちなみに,もし僕が原発を推進する政府の立場だったら,「0%」「15%」「20~25%」といった意味不明の選択肢にはせず,等間隔で0%から10%きざみで100%までの11個の選択肢を用意して,各選択肢から一人ずつ計11人の意見を聞き,「やっぱり原発推進派が大多数じゃん!」という結論に無理やり持って行くかも。

 過去の原発関連ブログは こちら

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2012年7月 8日 (日)

何がそんなに凄い?

 万物に質量を与えると予測されていた「ヒッグス粒子」とみられる新粒子が発見されたと,最近のニュースで報じられていました。この「ヒッグス粒子」は,素粒子物理学の標準理論の中で唯一見つかっていなかった素粒子で,各国の研究機関が先を争って発見しようとしていたとか。

 このニュースは「世紀の大発見」みたいに報じられていましたが,そんなに凄いということが,理系出身の僕にもよく理解できません。

 物理学の理論というのは,どんな理論でも,実験等によって実証されない限り理論として確立しないものですが,実験結果がやはり「直感的に見える」ものでなければ,凡人にはその素晴らしさがわかりません。

 仮に,アインシュタインの「特殊相対性理論」が今の時代に発見されたとしたら,その実証試験結果は,たとえば「高速で動いている乗物に載せた時計は遅れる」みたいな形でダイレクトに見えることであり,凡人でも凄い発見だということが理解できるでしょう。

 このヒッグス粒子の発見は,電子顕微鏡などでその存在が直接見えたということではなく,コンピュータでデータ処理した結果を見て「99.9999%以上の確率で存在しているらしい」というだけ。実験結果の見え方があまりにも間接的すぎます。これで「存在した」という証明になるんでしょうか。う~~ん,僕の理解を超越していて,よくわかりません。

 過去の関連ブログ:特殊相対性理論(2009年10月17日)

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2012年6月 9日 (土)

規制が多すぎ

 最近何かとお騒がせのスカイマークが,乗客向けの文書で「機内での苦情は一切受け付けません」と明記し,不満があれば「スカイマークのお客様相談センター」か「消費生活センター」に連絡するように記載していたことが物議を醸し,消費生活センターや消費者庁の抗議を受けて同社が謝罪して文書を回収したと報じられていました。

 何かの商品を買うと,その商品のパッケージに会社の苦情受け付け窓口の連絡先が書かれていますよね。これって,商品に対する苦情を消費生活センターや保健所(食品の場合)などの公的機関に連絡されたら,会社としては後処理が大変で何かと面倒なため,これを避けるために自社の苦情受付窓口を必ず設けているのかなと,僕は思っていました。

 その意味で,自社サービスに関する苦情をわざわざ公的機関に振るというのはとても勇気がいることで,このニュースはかえって好感が持てましたね。

 この乗客向け文書は,「機内での苦情お断り」だけでなく,他の項目もめっちゃ面白いです↓

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 (朝日新聞Webより)

 「荷物の収納を手伝わない」「服装は自由」程度はいいとしても,「従来の航空会社のような丁寧な言葉遣いはしないかも」には笑えます。この文書には賛否両論あるようですが,「この程度は当たり前」みたいな国も多数あるわけで,わざわざ断っている点はむしろ良心的かも知れませんね。この文書がニュースになるというのは,サービス品質の高い日本ならではということでしょう。

 ちなみに,僕が航空会社に望むのは,「正確なダイヤ」と「最低限の安全確保」と,そして何よりも「預けた手荷物が確実に返ってくること」です。その意味で,スカイマークの文書に「お預かりした手荷物が返却できない可能性があります」みたいなことが書かれてなかったのには安心しました。

 僕は,航空会社の機内サービスは過剰といつも感じているし,特に個人負担で飛行機に乗る場合には,過剰なサービスよりも価格が安い方がありがたいです。そもそも,客室乗務員はドアの開閉をして非常時の対応ができる人が機内に一人程度いれば十分で,現在の乗務員数は不必要に多すぎると感じます。

 路線バスはほとんどワンマンカーだし,都会の満員の通勤電車でさえ運転士と車掌が一人ずつしか乗務していません。他の交通機関と比較して,航空機の乗務員はどう考えても多すぎると言えます。おそらくこれは,安全面を考慮した多くの法規制がかけられているんだろうと想像しますが。

 運賃が高くてもいいので十分なサービスを受けたいという人もいれば,余計なサービスや過剰な安全策は要らないのでなるべく運賃を安くして欲しいという人もいるわけで,法的規制をもっと緩めて,乗客が自己責任で航空会社を決める選択肢がもっとあっていいのにと思います。

 5月に関越自動車道で乗客7人が死亡する高速バス事故がありましたが,このバス会社の社長は,運輸局に36の法令違反を指摘されたことを明らかにした上で,「このうちの約20については認識していた」と説明していたとか。

 このバス事故は「かつての規制緩和政策の弊害」のように報じられていますが,安全に関わる重要な法令を故意に違反していたのなら許せないと思う反面,バス会社の社長が違反を認識できないような規制が多数あるというのは,どうでもいい規制をかけすぎている可能性もあります。

 このバス事故をきっかけに「国や自治体がもっと厳しく取り締まるべき」と言う人もいますが,逆に僕は無意味な法規制がまだまだ多すぎるのではないかと思います。国や自治体は,民間業者を法規制でがんじがらめにするのではなく,経営者や消費者をもっとオトナ扱いしてもいいんではないでしょうか。

 過去の関連ブログ:それでも過剰(2010年6月24日)

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2011年7月27日 (水)

高速列車追突事故

 23日に中国で起きた高速列車の追突・脱線事故。39人もの犠牲者を出した大事故なので,こんな表現するのは極めて不謹慎ですが,中国って国はマジで笑わせてくれますね。事故原因がはっきりしないうちに事故発生から1日半後に運転を再開したのも驚きですが,高架にひっかかってぶら下がっている車両をそのまま倒して高架から引き離すシーンは強烈だったし,事故車両を地中に埋めたり,また掘り起こしたり,このおおらかさというかスケールの大きさには,なんだか感動しました。

 中国にある原発で放射能漏れ事故が仮に起こったとしても,すぐに運転を再開したり,再開できないような致命的な事故の場合には,人海戦術で原発を地中に埋めたりするんでしょうか。それにしても,とにかく人口13億以上の大国なので,死者が数十人出る程度の事故なんか取るに足りないと国は思っているようで,ちょっと怖いです。

 この列車事故は,後ろから追突した車両は日本製だったらしいですが,事故の原因は中国が自国で開発した自動制御システムにあると言われています。そうなると「日本のシステムだったら絶対だいじょうぶ!」みたいなことを言う人が,必ず出てくるんでしょうね。

 たしかに,日本の新幹線は,あれだけの超過密ダイヤでありながら,1964年の開業以来46年以上にわたって乗車中の乗客の死亡事故が1件も発生していないというのは驚異であり,当たり前のようにほぼ毎日ダイヤどおり運行されるシステムは超素晴らしいと思います。

 ただ,今でこそ当たり前のようにダイヤどおり正確に運行されていますが,その昔はひどい時代もあったものです。僕の記憶では,1970年代の後半から1980年代にかけてだったと思いますが,東海道新幹線はダイヤどおり運行されることが非常に少なく,ダイヤが乱れる(遅れる)状態が慢性的に続いていたものです。そして,それを対策するために,何ヶ月かに一度,半日程度全面運休してリニューアル工事を実施していました。今の若い人は,新幹線にそんな信じられない時代があったことなんか,ご存じないんでしょうね。

 「日本の高速道路は地震には絶対だいじょうぶ!」と豪語していた専門家が大勢いたのに阪神淡路大震災ではあのありさまでした。また,大多数の専門家は「原発は絶対安全!」と言い切っていたのに,福島第一原発はこんな状況です。中国での事故を見て「日本の新幹線は絶対安全!」なんて大口を叩く専門家がいるかも知れませんが,あんまり信用しない方がいいと思いますよ。もし時速300キロで走行中に大地震が来て高架が倒壊したら,今回の中国の事故の比ではない大惨事になることでしょう。

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2011年2月 5日 (土)

超嬉しいニュース!

 八百長問題に大揺れの大相撲ですが,このニュースは僕にとっては超嬉しいビッグニュースなんです。過去のブログに何度も書いてきたように,僕は大相撲には八百長があると何十年も前から信じていますが,NHKをはじめとする多くのメディアはこれをタブー視し,見て見ぬふりをしてきました。また,八百長疑惑を報じた週刊誌が敗訴するなど,物的証拠がないために「八百長があると信じている派」の僕はこれまでずっと肩身の狭い思いをしてきました。

 ここに来て初めて,メール履歴という物的証拠が出てきたことで,八百長が絶対に否定できない事実として白日の下にさらされたわけで,このニュースは僕にとっては溜飲が下がる思いです。「国技」としてもてはやし,長年視聴者をだまし続けたNHKには「受信料を返せ!」と言いたい気分です。もっとも,近年僕は受信料を払っていませんが。

 この問題に対して,「信じていたのに許せない」「ほんとに八百長があったとは驚き」なんていうコメントをする人がメディアで報じられていますが,大相撲に八百長が全然無いと信じていたなんて,よほどおめでたい人か,世間知らずの人か,純真無垢な人としか思えません。もっとも,本心ではあると思っていても,立場上否定せざるを得ない人がいることは理解しますが。

 そもそも,八百長という事実があった場合に隠そうとする人がいるのは当然として,そんな事実がないのに「ある」と言い張る人がいるのは不自然。その意味で,「八百長はある」という人が複数人現れた時点で「クロ」と推測するのはごく自然なことでしょう。

 それにしても,単なる星の売り買いだけでなく,勝ち方・負け方まで細かくメールで打合せをしていたとは驚きです。メールってほんと便利なものですね。逆に,捜査機関がその気になれば,メールはいくら消しても消すことはできないわけで,ある意味恐ろしいツールだと言えます。

 さて,今後大相撲はどうすべきか・・・普通に考えれば,こうなった以上,相撲協会は解体するしかないでしょう。相撲協会がもし大相撲という興行を続けたいなら,プロレスのように「本気でないショー」に徹するか,スポーツでなくあくまで「文化」として続けるしか,生き残る道はないと思いますよ。

 過去の関連記事:ヤラセと八百長問題(2007年1月24日)

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2010年8月 7日 (土)

行方不明の高齢者

 所在の確認できない高齢者が多数にのぼっているそうですが,このニュースを聞いて,人間の所在を国や自治体が正確に把握することに限界があることをあらためて認識し,とても興味深かったです。

 高齢者が勝手に行方をくらますケースや,高齢の親と連絡が取れずに放置しておく人がけっこういるという報道には驚きましたが,それはそれとして,今のシステムは,人の生死について積極的に届け出る人が必ずいるというのが前提のシステム。つまり,高齢者に限らず,戸籍とか住民票とかいうのは,結局は人の善意によって成り立っているということですよね。また,あれだけ巨額の費用をかけて実施されている国勢調査が,このようなケースに対して全然機能していないという点には憤りを感じます。

 この問題に対して「行政の怠慢」みたいなことを言う人もいますが,それはちょっと違うような気がします。また,「だから近所づきあいが大事」みたいな意見にも違和感を覚えます。人には「役人に管理されたくない」「他人に干渉されたくない」という本音があり,この問題はその必然の結果だと思いますよ。

 それにしても,世界一の長寿国といわれている日本の平均寿命が実はデタラメだったというオチには笑えます。「戸籍なんてしょせんこの程度の精度のもの」と割り切ることが必要なんでしょう。もちろん,年金などの支給は本人が生存していることが前提であり,本人が健在であることを何らかの形で客観的に示すことができなければ支給を打ち切るような対策は,当然必要だと思います。

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2010年7月 3日 (土)

裁判員裁判で無罪判決

 覚せい剤取締法違反と関税法違反の罪に問われた裁判員裁判で,千葉地裁は6月22日に無罪の判決。裁判員裁判で全面無罪が言い渡されたのはこれが初めて。この裁判で,裁判員は「出てきた証拠だけで判断する」「完全に有罪と言い切れない場合は無罪とする」という基本原則に従って無罪の判断をしたとか。

 ところが,間接的な証拠が多くあるため,裁判官だけで審理する控訴審では有罪が得られる可能性があるとの判断で,検察当局は控訴する方針らしいです。裁判員裁判で検察が控訴すれば,これまた初めてのケースとなるそうです。

 この裁判の審理内容の詳細はわかりませんが,たとえ真実がどうであれ,「検察側が客観的に有罪を立証できなければ無罪」というのが刑事裁判の大原則です。その意味で,出された証拠だけで判断して有罪と言い切れないために無罪と判断したのは,極めてまっとうな判決ではないでしょうか。従来の裁判官だけの裁判では有罪判決の確率が99%以上と言われており,えん罪の温床となっています。一般人の感覚を裁判に取り入れてえん罪を防ぐというのが裁判員制度の大きな目的の一つであり,まさにこの裁判でそれが機能したと思います。

 ところが検察側は,控訴して裁判官だけの裁判に持って行くことにより逆転有罪を勝ち取ろうとしているわけで,実際に,たぶん控訴審では有罪になる確率が高いでしょう。結局は検察側が控訴したら裁判員制度は実質的に機能しなくなるという,まさに裁判員制度導入時に心配した,予想どおりの展開になっていると言えます。

 刑事裁判の場合,検察側は大きな権力と費用を駆使して組織的に捜査できるという点で,弁護側に比べて圧倒的に有利に裁判を進めることができます。裁判員制度を意味あるものにするためには,検察が一審で有罪にできなかったら即「負け」として,検察側の控訴は認めないような制度にすることが必要ではないでしょうか。

 過去の関連記事:
  裁判員制度スタート(2009年5月23日
  初の裁判員裁判(2009年8月11日)

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2010年7月 1日 (木)

英語が公用語

 楽天は2012年度末までに英語を公用語とし,全正社員約6,000人が英語で意思疎通できるようにする方針を表明。同社は今年から幹部会議での発表や会議資料を英語にするなど,「社内の英語化」を進めており,楽天の三木谷会長は「日本企業をやめて世界企業になる」と宣言しているとか。

 このニュースを「面白い!」「素晴らしい!」と感じる人も多いかも知れませんが,英語が世界共通語であるかのような発言には,僕は違和感を覚えます。ビジネスで英語がどれだけ重要かというのは,業種によって大きく異なるし,各企業・各部門の業務形態によってもさまざまでしょう。僕の仕事の場合,ユーザーも取引先もすべて日本企業で,英語が必要となるシーンは皆無なので,英語の必要性はまったく感じません。

 そもそも僕の場合は,同一企業内の社員だけですべての業務がこなせるわけではありません。顧客・関連会社・取引先など,社外の人と意思疎通を図ることがとても重要な仕事です。社内の公用語を英語に変えてもスムーズに業務がこなせる会社というのは,国内取引がほとんどないグローバルな企業か,逆に,社外人とのコミュニケーションのない恐ろしく閉鎖的な企業か,どちらかと言えるのではないでしょうか。

 楽天に触発されて英語を公用語にする企業が今後増えるのかも知れませんが,日本国内で日本人どうしが たどたどしい英語で会話するというのはなんだか滑稽で,こんな光景が広まらないことを祈りたいものです。それに,英語の苦手な日本人どうしが無理して英語で会話しても,英語力は絶対に上達しないと思いますよ。

 それよりも,まずは日本語表現がきちんとできる企業人を育てて欲しいものです。いい歳してまともな日本語の文章が書けないという人が,けっこういるんですよ。僕の会社にも。

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2010年5月 1日 (土)

マイク失言

 街角で有権者と対話した英国労働党のブラウン首相が,終了後のクルマの中で,自分を批判する発言をした女性の悪口を言うのを,外し忘れたマイクに拾われて全英に放送され,謝罪する羽目になったとか↓

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 有権者の間には「首相の言葉は信じられない」との雰囲気が広がり,英国で5月6日に実施される総選挙を前に実施された世論調査では,ブラウン首相の支持率が3党の中で最下位になったそうです。

 このニュースを聞いて,ブラウン首相に対して「本心は何を考えているかわからない,とんでもない人間だ」って,普通の人は思うんでしょうか? 僕は全然そうは思いません。政治家なんて,自分を批判する人に対しては,いくら謙虚な態度をしていても,心の中ではこのブラウン首相と同じように相手を見下しているものでしょう。いや,政治家に限らず,人間誰しも,態度と本音とは異なることが多いものです。

 今回のケースのように政治家が有権者から批判されたり,一般人がお客様から不本意な苦情を受けたりしたような場合には,相手に対して不満の感情を持つのは当然であり,僕自身にも少なからず経験があります。自戒を込めて言うなら,どこで誰が聞いているかわからないので,他人を批判するような発言にはくれぐれも気をつけたいものです。

 人間は「思ったことをストレートに外に出さない」という自制心を持つからこそ,健全な人間関係や社会の秩序が保てていると言えるでしょう。ちょっとした不注意から本音が全国に放送されて支持率が急落してしまったブラウン首相に対して心から同情するとともに,この失言をあえて全国に放送したテレビ局ってオトナじゃないなーと,つくづく思いますね。

 過去の関連記事:最新のロボット技術(2009年4月1日)

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2010年3月21日 (日)

受信料未払い訴訟

 NHKが札幌市の男性に対して受信料未払い分の支払いを求めた訴訟で,札幌地裁はNHKの請求を棄却する判決。受信料未払い訴訟でNHK側が敗訴したのは初めてだとか。この裁判では,男性が受信契約をしたのに2003年12月~2008年3月の受信料計121,680円を支払っていないとNHKは主張。これに対して男性側は「妻が自分の名前で契約書に無断で署名・押印した」と反論。判決は「妻に代理権を与えていない」と判断し,「日常の家事で夫婦のいずれかが債務を生じれば連帯責任を負う」というNHK側の主張を「受信料契約では適用されない」と退けたそうです。

 このニュースに反応する人は少数派かも知れませんが,受信料を支払っていない自分自身の問題とも関連するため,僕は大いに反応しました。なんといっても,「妻が夫の名義で勝手に契約した」として受信契約そのものが無効と判断されたのは画期的な判決ではないでしょうか。結婚して新居を構えた時などに,夫の留守中にNHK勧誘員が来て妻が夫名義で受信契約してしまうという例は多々ありそう。夫が契約に同意しているのならまだしも,「夫婦のいずれかが債務を生じれば連帯責任を負う」というNHKの主張には相当無理があると思いますよ。

 受信料をめぐっては,NHKが申し立てた支払い督促が全国の簡裁で相次いで認められているものの,本件の被告の男性は簡裁の督促には応じず,異議を申し立てて本裁判に移行し,その結果勝訴したということ。NHKの支払い督促に対して本裁判に移行する例は少ないと思いますが,本裁判に移行すれば勝てる可能性があるということがわかったのは,僕にとってはとても心強いです。

 ちなみに僕の場合,この札幌のケースとは違っていて,元々は受信契約を結んでいましたが,何年か前に契約解除(廃止届)を内容証明郵便で提出。ところが,NHK側はこの届けを受理せず,相変わらず定期的にNHKから支払い請求が来ている状況なんです。僕としては,電波を流すだけで受信機を所持している世帯に受信契約を強制するのは憲法29条で保障された財産権の侵害であり,受信料徴収の実態が極めて不公平であることから,憲法14条で定めた「法の下の平等」にも反していると解釈しています。

 そもそも,契約者の自由意思で契約解除ができないこと自体も財産権の侵害であり,民法で定めた「契約自由の原則」にも反する極めて異質な法律だと言えるでしょう。このため,もし簡裁から支払い督促が来た場合には,異議申し立てをして,堂々と本裁判で戦う覚悟ができていますよ。

 過去の関連記事:
  NHK受信料(2005年12月23日)
  受信料は必要?(2006年6月16日)

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