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2015年7月24日 (金)

映像の世紀

 1995年から1996年にかけてNHK地上波で放送された番組で,NHKスペシャル「映像の世紀」という番組がありました。涙なしには見られない,素晴らしいドキュメンタリー番組です。

Photo

 これは,20世紀が終わろうとしている1990年代後半において,20世紀に映像(動画)として残されていたフィルムを紹介したドキュメンタリーです。最近CSのヒストリーチャンネルで「終戦70年 "私たち"は何を見たのか?」というシリーズで放送されていたもので,今回改めて見ることができました。20世紀の世界がどのように動いてきたかを動画によって五感に直接訴える,優れた番組です。よくこんな残酷なシーンが当時地上波で放送されたものだと感心する貴重なシーンも多数あります。

 CSのヒストリーチャンネルで最近何回か放送されていたようですが,調べたところ,8/13~14にも全11集が通して再度放送されます。これがラストチャンスかも。ぜひお見逃しなく! ちなみに,このドキュメンタリーはDVDでも発売されていますが,このDVD BOXの価格はAmazonの場合で84,200円!・・・高すぎます。なお,もしAmazonで購入される場合は,ぜひこのブログのページ左下のリンクから購入お願いしま~す!(笑)

 この映像を見て感じたのは,人間の歴史には必然の「流れ」があるということ。今思えばバカげた戦争やむちゃくちゃな独裁政治や無益な革命についても,その時点では民衆の支持により必然的に発生したというケースが多いです。あのヒトラーの独裁政権でさえ,決してクーデターによって生まれたものではなく,極めて民主的な選挙で選ばれ,民衆の絶大な支持によって誕生したものです。

 したがって,日本でも,ヒトラーのような非人道的な独裁政権が誕生しうるということをきちんと認識しておくべきでしょう。たとえば,財政再建や景気回復を達成し,ヒトラーのように民衆を引きつける演説能力のある指導者が現れたとしたら,国民の圧倒的支持によって独裁政権が誕生する可能性があります。何しろ,今の日本の選挙制度は極めて非民主的であり,50%程度の支持があれば80%以上の議席が獲得できて憲法改正でも何でもできてしまうのですから。

 そう思うと,日本の政治が大きく変わる曲がり角になったのは,衆議院に小選挙区制が導入された1994年だったと僕は思います。昨日,参議院の1票の格差を3倍程度に抑える10増10減改正案を自民党他が提出すると報じられていましたが,なんでこんな格差3倍というバカげた改正案しか提出できないのか,レベルの低さにあきれます。本案のように合区を進めて格差を是正していったら,結局行き着くところは大選挙区制か比例代表制しかあり得ないという単純明快なことが,なんで理解できないんでしょうか。

 それはともかく,1994年の衆議院の小選挙区制導入が歴史の曲がり角で,なんでこんなアホな選挙制度にしてしまったのかと,後世の人は後々気づくことになるのでしょうね(もちろん,賢明な人は最初から気づいて反対していたと思いますが)。

 今の平和で平穏な日本にあっては,「戦争も独裁政治も過去のことや遠い海の向こうで起こっていることであり日本では無縁」と漠然と考えている人が多いと思われるのが本当に心配であり,過去の歴史を知らなさすぎると言えます。上に書いたように,今の選挙制度では独裁政権が生まれる可能性は十分あり,自分が生まれるたった10年前まで日本は戦争をやっていて,今の北朝鮮と同様に飢餓に苦しみ言論の自由もない恐ろしい国でした。かの911テロで世界貿易センタービルに航空機が突撃自爆するシーンは衝撃的で,なんてアホなことを? と思いますが,これってかつての日本軍の神風特攻隊が普通にやっていたことであり笑えません。

 要するに,歴史を振り返って後から「あれは間違っていた」というのは簡単ですが,その時点では気づかない,あるいは気づいていても流れに逆らえなくなっていることがあるという怖さを認識すべきです。現在でも,どう見てもアホだと思える国が現に存在しているのが何よりの証拠です。かく言う自分自身も,もしあの時代のドイツに生きていたら,たぶんヒトラーに投票してしまったことでしょう。

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