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2011年10月 1日 (土)

創造博物館

 1ヶ月ぐらい前に見たんですが,池上彰さんがアメリカの「創造博物館」について解説していたテレビ番組がありました。調べたところ,テレビ東京で4月に放映された番組の再放送だったみたいです↓

http://www.tv-tokyo.co.jp/ikegamiakira110403/index.html

 ここで紹介されていた「創造博物館」というのは,進化論を完全否定し,聖書に書かれている創造論をすべて科学的事実として目に見える形で展示しているらしい。ちなみに,この博物館のホームページはこちら↓

http://creationmuseum.org/

 この博物館によると,地球が誕生してからわずか6,000年で(数字は僕の記憶違いかも知れません),人類は恐竜と共存していた期間もあるとか。日本という国は紀元後にできた国らしい。これを信じてマジで主張している科学者がアメリカにいるというのは驚きです。

 僕の感覚では「進化論 VS 創造論」ということ自体に無理があり,進化論は科学であり,創造論は宗教上の話。科学と宗教は別物であり,聖書の内容を科学的に説明しようとすること自体が滑稽と言えます。

 僕にとって聖書は文学作品の一つであり,特に文語版の聖書は多くの名言・格言を残した名作だと思っています。また,聖書の内容を目に見える形で具現化した作品も多く,たとえば映画「十戒」などが有名。キリストの生涯を描いた映画も数え切れないくらいたくさんあります。日本では,あの手塚治虫さんが手掛けたテレビアニメ「聖書物語」なども有名ですね。

 だからといって,聖書を映画化した多くの制作者が聖書に書かれた内容を科学的事実として信じていたとは思えません。天地創造に始まる旧約聖書や,マリアの処女受胎やイエスの数々の奇跡など,聖書には科学的に解明できない内容が数え切れないほど書かれています。聖書の内容を宗教的に理解する(信じる)かどうかは個人の信仰の自由ですが,宗教的に信じたからと言って科学的事実かどうかは別物でしょう。

 この創造博物館の展示物は,多くの映画と同様に,聖書の内容を具現化した一形態ということでしょう。実物大の「ノアの箱船」も製作中で近いうちに公開されるとか。テーマパークとしてみれば面白いと思うし,ちょっと覗いてみたい気もします。ところが,ここを訪れる人の多くは,テーマパーク感覚で見に来るのではなく,筋金入りの保守的キリスト教徒が子どもに創造論を教えるために来るようなケースが多いらしい。

 この番組でも紹介されていましたが,アメリカでは信仰の自由が認められているため,進化論を教える学校には通わせない親が多く,学校へ通わせない自由も法的に認められているとか。いくら「自由の国」とはいえ,学校の授業を一切受けずに親から独自の教育を受けて育つ子どもが大勢いるというのは,何だか怖い気がします。Wikiによると,アメリカのキリスト教徒比率は,2003年時点で約79%(プロテスタント58%+カトリック21%)とか。この中でも,保守的なカトリック信者の中に子どもを学校に通わせないような創造論者が多数いるらしいです。

 でも,たとえば圧倒的にカトリック教徒が多いイタリアではこんな話は聞かないし,イタリアでは進化論は広く受け入れられているものと推測します。日本でも,古事記に書かれた神話の内容が科学的事実として主張する人はほとんどいないし,仏教の教義の前提となっている輪廻転生を科学的に正しいと主張する人も僕は知りません。

 ということで,このあたりの保守的キリスト教徒の主張は,アメリカだけが際だっているのかなと感じます。そして,創造論者の人たちは,実際にアメリカの議会に議員を送り込んで(もちろんすべて共和党員です),自分たちの主張を国政に反映しようとしているらしい。まあ,よそ様の国のことだからいいですけど,ちょっとキモイです。

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