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2010年1月 6日 (水)

国勢調査の年

 今年は,5年に一度の国勢調査の年ですね。今年から総務省は,ネットカフェなどを生活拠点としている人たちへも調査員が直接訪ねて調査することにしたとか。また,調査が難しいオートロック付きのマンションでは管理団体の協力を求めたり,郵送やインターネットでの回答を認めたりすることなどによって,調査票の回収率アップを図るらしい。

 ネットでの回答が可能となるのは東京都限定らしいですが,ネットカフェ生活者に対して,ネット回答でなく調査員が直接訪ねるってのも,なんだか間が抜けていて笑えます。

 あるメディアの解説によると,国勢調査の意義は,「住民基本台帳では実家を離れた大学生や住民登録をしない外国人を把握できないため,国勢調査では,調査票を手渡しして,実際にその地域に暮らしている人の実態を把握する。これにより,2005年の調査では,東京都に暮らす日本人の人口は住民基本台帳より10万人余り多かった」とありました。

 でも,ネットカフェ生活者やホームレスを含むすべての人の実態を同一時刻で把握するのは不可能で,住民登録を移さない大学生の場合は調査から欠落する場合もあれば2箇所で重複してカウントされる可能性もあります。また,報道によると,2005年調査時の未回収率は4.4%とのことですが,いったいこの未回収分についてはどのように人口に加味しているのかがまったく不明朗で,かなりいい加減な調査と言えるのではないでしょうか。

 要するに,調査票の回収率が100%に達したり,回答した人のうち「正しく回答する割合」が100%になったりすることは絶対にあり得ないので,国勢調査というのは結局「調査サンプル数が極端に多いアンケート」程度の統計的価値しかなく,巨額の費用をかけて調査する意義は低いと僕は感じます。

 ところで,1月5日のasahi.comに掲載されていた「国勢調査の推移」というグラフがこれ↓

Photo

 記事本文の内容が,総務省の国勢調査回収率アップへの取り組みに関するものだったので,回収率に関する推移か何かのグラフかと思ったのですが,よく見ると,単に国勢調査結果による人口の推移をグラフ化したもの。記事本文と無関係なグラフを掲載する朝日のセンスは相変わらずで,笑えました。

 過去の関連記事:
  郵送で回収(2006年7月25日)
  国勢調査の疑問(2005年11月8日)

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