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2009年12月27日 (日)

アバター

 12月23日から公開されている3D映画「アバター」(監督:ジェームズ・キャメロン,出演:サム・ワーシントン,ゾーイ・サルダナ,シガーニー・ウィーヴァー ほか)を見ました。これまでは,3D映画を見る時は東京まで行くしかなかったんですが,この映画は地元のシネコンでも3D版を上映。地元で3D映画が見られるようになったのは超嬉しいです。しかも,TOHOシネマズの場合,これまで3D映画は割引適用対象外の2,100円均一でしたが,本作品からレイトショーやメンズデイなどの各種割引適用後の価格+300円で見られるようになったのも大歓迎です。

 そして,これまでの3D映画はほとんどが日本語吹替版でしたが,本作品は字幕版も同時上映されているのが何よりも嬉しいです。外国語映画はやっぱり字幕版が断然いいですね。

 映画の内容は,地球から遥か彼方の「パンドラ」という星の希少な鉱物を採掘するために,人間の意識とリンクさせた「アバター」を遠隔操作し,パンドラの先住民ナヴィ族との交流を図るというSF映画です。

 この映画の売りは,なんといっても3D効果でしょう。これまでの他の3D映画と比べると,3D効果は圧倒的に素晴らしく,臨場感と迫力があります。かといって,3D効果を意識して奇をてらった場面があるわけでもなく,奥行きのある自然な3D映画に仕上がっていると感じました。

 ストーリーは,特殊なマスクを着けないと人間は生きられない環境で動物と共生する先住民,森を破壊して先住民を追い出そうとする人間,森の動物の氾濫,空中に浮遊する島 などなど,宮崎駿さんのアニメを彷彿させるシーンが満載です。ナウシカ60%・もののけ姫30%・ラピュタ10%ってところでしょうか。

 もちろんこの映画は宮崎アニメをパクったものではないし,制作者が宮崎アニメの影響をどの程度受けたのかも定かではありませんが,それはまあ,僕にとってはどうでもいいことです。僕としては3D効果だけで十分満足した映画ですが,自らの任務と先住民との間で板挟みとなって苦しむ主人公の心の葛藤は上手く表現されていたし,森の大木が倒されるシーンなどは圧巻で,悲しくてちょっぴり泣けます。ラストもなかなかよかったです。

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2009年12月26日 (土)

変身人間(その3)

 CSの「日本映画専門チャンネル」で放送中の,東宝特撮「変身人間シリーズ」の最終回です。【ネタバレあり】

ガス人間第1号(1960年公開)
 監督:本多猪四郎
 出演:土屋嘉男,三橋達也,八千草薫 ほか

 生体実験の失敗によって身体をガス化できる特殊能力を持ってしまった「ガス人間」は,その能力を生かして銀行強盗を繰り返し,強奪した金を愛する日本舞踊の家元に貢ぐという恋愛サスペンス物語。

 「美人の家元」役は,他の東宝特撮映画には馴染みのない八千草薫さんが演じています。このためか,他の東宝特撮映画とはひと味違った雰囲気の映画になっています。映像美もなかなか見事で,今の時代でも十分鑑賞に堪えられる映画だと感じました。おすすめです。

 それにしても,ガス人間に対してピストルで攻撃する警察って,なんかマヌケです。ていうか,昔の警察って,映画の中ではどんな相手に対してもピストルでばんばん直接攻撃していましたね。威嚇目的以外の射撃は禁じられているはずなのに,ちょっと信じられません。

マタンゴ(1963年公開)
 監督:本多猪四郎
 出演:久保明,土屋嘉男,小泉博,水野久美 ほか

 7人の男女を乗せたヨットが嵐に遭遇して無人島に漂着。やがて食料が少なくなり,その島に群生していたキノコを食用にする者が出始め,そのキノコを食べた人間は徐々にキノコ人間「マタンゴ」へ変身していくというこわ~い映画です。

 変身人間シリーズとして「透明人間」「液体人間」「気体人間」の映画が作られ,もうネタ切れかと思ったら,なるほどこういうアイデアもあったんですね。「マタンゴ」の語源が何かは知りませんが,ドラクエにもキノコのお化け「マタンゴ」というモンスターがいました。ドラクエのマタンゴはこの映画が語源なんでしょうか。

 この映画は以前のブログで紹介済みなのでこれ以上は省略しますが,東宝特撮映画の中では僕のお気に入りの1本です。

過去の関連記事:
 変身人間(その1)(2009年12月20日)
 変身人間(その2)(2009年12月22日)
 東宝の特撮映画(2008年12月19日)

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2009年12月22日 (火)

変身人間(その2)

 前回に続いて東宝の特撮「変身人間シリーズ」の第2弾です。【ネタバレあり】

美女と液体人間(1958年公開)
 監督:本多猪四郎
 出演:佐原健二,白川由美,平田昭彦 ほか

 原爆実験の巻き添えで液化してしまった「液体人間」に触れることよって,人間が次々と液化して姿を消してしまうというストーリー。この液体人間は合成画像であることが見え見えで,この時代の他の特撮映画と比べると,特撮技術がちょっとショボい感じがしました。なお,「美女」役は白川由美さん。

 それにしても気になったのは,映画の中とはいえ,当時の警察ってやることがひどかったですね。捜査令状なしに人の家に勝手に上がり込んで物色したり,逮捕状もないのに被疑者を警察に引っ張ったり所持品を取り上げたり,逮捕状もないのに「容疑者」と呼んだりいきなり手錠をかけたり,むちゃくちゃです。

 結局この「液体人間」は,精神を持った人間の変形。にもかかわらず,下水道へ追い込んで焼却してしまうという結末。う~~ん,ほんとにこんなことをしていいんでしょうか。

電送人間(1960年公開)
 監督:福田純
 出演:鶴田浩二,平田昭彦,白川由美 ほか

 この映画も白川由美さんが出演していますが,こちらのタイトルは「美女と・・・」が付かないタダの「電送人間」。特殊な機械によって電気的な立体映像を遠隔地に再現し,その立体映像である「電送人間」が連続殺人事件を起こすというストーリー。

 それにしても「電送」ってのはレトロな響き。1970年の大阪万博のパビリオンで,「未来の夢の新聞」と称して「電送新聞」のサンプルがしきりに配布されていたのを思い出します。電送新聞というのは,結局は今で言うFAXのことですが,今やそのFAXでさえネットの普及によって使用頻度が少なくなっていますよね。時代は変わるものです。そういえば,ファックスといえば,以前仕事でファックスを送った後にメールで「ファック送った!」という連絡をくれた人がいて,椅子から転げ落ちそうになったのを思い出しました・・・すみません,思いっきり下ネタでした。

 話を戻して,この映画,特撮効果の見せ場はあまりありませんが,電気的に再現した人間に時々「ビリビリ」とノイズが入って不鮮明になったりするシーンは秀逸です。この電送人間は,実像のようで実像ではないはずなのに,警官に追われてなんで走って逃げる必要があったのか,結局僕にはよく理解できませんでした。

 過去の関連記事:変身人間(その1)(2009年12月20日)

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2009年12月20日 (日)

変身人間(その1)

 CSの「日本映画専門チャンネル」で,「特撮王国スペシャル・変身人間編」を放送中です。放送しているのは以下の5作品。
  透明人間(1954年)
  美女と液体人間(1958年)
  電送人間(1960年)
  ガス人間第1号(1960年)
  マタンゴ(1963年)

 いずれも,あの円谷英二氏が特技監督を担当していた時代の東宝特撮映画作品。この特撮映画の中から「変身人間」をテーマにしたところがなんともマニアックですよね。ということで,まずは1954年公開の「透明人間(監督:小田基義,出演:河津清三郎,三條美紀,高田稔 ほか)」。【ネタバレあり】

 SFの題材の定番といえば,やはり宇宙旅行とタイムトラベルだと思いますが,僕にとっては,SF題材で「実現して欲しい夢」といえば,なんといってもタイムトラベルと透明人間なんです。タイムトラベルはともかく,透明人間願望って,いったいどんな変態やねん! って自分でも思いますが。それにしても,SF小説として初めて「タイムマシン」や「透明人間」を発表したSF小説家のH.G.ウェルズって,ほんと凄い人だと,改めて思います。

 ウェルズの「透明人間」は,ず~~っと昔に読みました。小説の主人公は特殊な薬品を飲んで透明人間になりますが,自分が薬を飲む前に猫に飲ませて実験し,透明になってしまった猫が一晩中鳴いていたとか,この薬を飲むとめちゃくちゃ苦しかったとか,透明のままで街を歩く時は全裸で歩く必要があり,冬は寒くて大変だとか,街を歩くとすれ違う人が避けてくれなくて非常に危険だとか,小説の色んな場面を今でも鮮明に覚えています。また,食べた物が完全に吸収されるまでは胃の中の物が透けて見えるため気持ち悪かった みたいなリアルな描写も記憶に残っています。

 さて,「透明人間」というタイトルの映画は,アメリカでは1933年と1992年に公開されていて,1933年の映画がH.G.ウェルズ原作によるもの。日本でそのものズバリ「透明人間」というタイトルの映画は,この1954年版が唯一ですが,原作はウェルズの小説とはまったくの別物。この映画の主人公は放射線のようなもので透明になったらしいですが,戦時中に軍事目的で透明にさせられてしまった被害者という設定になっています。

 映画の舞台は真冬。この季節に街中を全裸で歩く透明人間って大変だろうなと想像してしまいます。ていうか,透明人間が登場するシーンは,どのシーンでも主人公は真っ裸なわけで,僕はそればっかり想像してしまって笑えます。また,もし全裸のままで急に姿が見えたりしたら大変だろうなと,余計な心配をしてしまいますね。

 それはともかく,ウェルズの小説では,透明人間は全身に包帯を巻くことによって姿を現わしていますが,この映画では,顔中に化粧を塗ったピエロになって姿を現わします。これはなかなか優れたアイデアですね。また,目の見えない少女が登場しますが,目の見えない少女にとっては普通の人間と透明人間の区別がつかないわけで,少女は普通の人に接するのと同じように透明人間と接するというアイデアも面白い。

 透明人間が公衆電話で電話をかけるシーンがありますが,電話代の小銭はどうやって隠してたの? っていう突っ込みはありますが,姿を現わしている透明人間が透明に戻るシーンなど,全般的に特撮効果が素晴らしく,透明人間がスクーターに乗って運転するシーンなども面白い。また,透明人間相手に格闘して透明人間に殴られるシーンなどは,殴られて倒れるシーンを一人で演じているわけで,この演技がなかなか上手くて笑えるんですよね。

 ということで,映画が作られた年代が年代だけに,見る前はショボい特撮映画を想像していましたが,この時代にしてはなかなか見事な特撮で,けっこう楽しめた映画でした。

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2009年12月18日 (金)

1ヶ月前ルール

 天皇と中国の習近平国家副主席との会見がちょっとした騒ぎになりましたね。天皇が外国要人と会見する際には1ヶ月以上前に宮内庁に要請する慣例になっていて,今回の場合は1ヶ月を切っていたにもかかわらず政府サイドからの強い要請を受けて特例で会見を実施したとのことで,これを「天皇の政治利用」だと批判している政治家やメディアがあるようです。

 天皇の会見に「1ヶ月前ルール」という慣例があったなんて,今回初めて知りましたが,会見実施日の1ヶ月より後に要請することがなんで「天皇の政治利用」に該当するのかが,僕にはイマイチわかりません。しかも会見時間はたった20分程度。スケジュールの都合さえつけば何日前でも会えばいいし,スケジュールの都合がつかなかったり健康上の問題があったりする場合には,たとえ何ヶ月前でも会えないのは当然だと思いますけどね。

 でもまあ,これはあくまで素人の意見であり,現実にはいろんな複雑な事情や過去の難しい経緯などがあることでしょう。この件に関しては,専門家がきちんと判断してもらえばいいとして,僕が特に違和感を持ったのは,宮内庁長官の発言です。

 宮内庁長官は,会見実施日よりも前に会見の実現を公然と批判していたので,その発言は当然関係者の耳にも入ったわけですが,「会見は実施すべきでない」みたいな発言をするのって,これから会見しようとしている天皇と副主席に対して非常に失礼なことではないでしょうか。もし政府の会見要請を批判するなら,せめて会見終了後にすべきだったと思いますよ。

 そもそも宮内庁というのは内閣府に置かれている1機関であり内閣から独立した組織ではありません。もともと政府が内々に決めたルールであり政府内で処理すべきところを公然と政府を批判するというのは,宮内庁が政府の権限が及ばない独立機関であるかのような特権意識を宮内庁長官は持っているのかも知れませんね。

 自民党は,この問題を検証する緊急特命委員会を開くなどして,徹底的に政府を批判する構えですが,この会見を求めたのがそもそも自民党の中曽根康弘元首相だったというオチがついたのには,ちょっぴり笑えました。

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2009年12月16日 (水)

巨額の微罪

 こちらは急に寒くなってきました。今週は関東地方にも初雪が降る可能性があるという予報だったので,日曜日には夏タイヤから冬タイヤへ交換してきました。夏タイヤは今年買ったばかりの新品で,冬タイヤも1年前に購入したもの。そして,どちらのタイヤもブリジストン製。やはり,タイヤのトップメーカーのブリジストンというのは,抜群の信頼感と安心感があります。そのおかげか,大株主は2人の息子に何億円もの政治資金をポンと寄付できるほど儲かっているということなんでしょうね。

 鳩山兄弟のお母さんは,最近の6年間で2人に11億円ずつ資金提供していたと言われていますが,息子に黙って,しかも息子に気付かれないようにこれだけの資金を提供するとは,ほんとに凄い家族です。僕もこんな母親を持ちたかったですね(笑)

 鳩山総理のことをしきりに批判していた弟の邦夫氏は,自分にも資金提供されていたことを知って「まさかこんなことになっているとは」みたいなことを言っていました。つまり,母親から兄には大量の資金が提供されていたのに自分には一切提供されていないと本気で思っていたということなんでしょう。邦夫氏が「なんで俺にはくれないの?」と母親に言ったかどうかは知りませんが,自分には一切飛び火しないと思っていたという感覚が凄いです。

 鳩山総理への資金提供問題が明るみに出た時は「本人が知らない間にこんな大金が流れるはずがない」と世間から批判されていましたが,邦夫氏が自分のことを知らなかったということは,鳩山総理の場合も本当に本人は知らなかった可能性が高いということなんですね。信じられないことに。

 この問題は,政治資金報告書の虚偽記載とか贈与税の不払いとか,そういった「微罪」で決着しそうな雰囲気ですが,それにしても,この問題は,少なくとも鳩山内閣が誕生するよりはるか前の6年前からあったわけなのに,鳩山由紀夫氏が総理大臣になってからなんで急に指摘されるようになったのか,僕にとってはその点が不可解です。ただの国会議員の間は何をやっても「おとがめ無し」なのに,大臣などの要職に就いたとたんに色んな問題がボロボロ出て来る政治の世界って,ほんと不思議です。

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2009年12月13日 (日)

ジブリ美術館

 「三鷹の森ジブリ美術館」へ行って来ました。JR中央線三鷹駅から徒歩15分です。まずは,屋上から撮った写真↓

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 切符売り場にいるトトロ。でも,この美術館の切符はすべてローソンで買う必要があるので,これって意味ないような↓

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 美術館内は撮影禁止なんですが,建物の屋上は撮影可能です。これが,屋上にあるラピュタの石版↓

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 そして,ラピュタの兵隊ロボット(実物大?)。アニメの中にしか存在しなかった物の実物がこのように展示されると,なんだか不思議な感覚になります↓

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 これだけでは大きさがわからないので,人物を入れて撮影。デカイです。ちなみに,モデルは見知らぬ人です↓

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 館内の展示のうち,アニメの制作過程を解説した展示はなかなか見ごたえがあり,アニメを作るのが,いかに金と時間がかかる大変な仕事なのかがよくわかります。また,ポニョに関する企画展示が来年の5月まで開催中で,20万枚にも及ぶという手書きの原画は圧巻です。今やアニメはコンピュータ制作が主流ですが,ジブリはいまだに手書きにこだわっているとか。もっとも,色付けはコンピュータ化しているらしいですが。

 ということで,それなりに楽しめる美術館で,ジブリファンなら必見でしょうね。1,000円という入館料もリーズナブルです。ただ,館内のエレベータがなんの変哲もないエレベータだったのはちょっと残念。あの「千と千尋」の油屋のエレベータ風にして欲しかったところです。

 さて,さらに足を西へ延ばして,「高尾山トリックアート美術館」へ行って来ました。場所は京王線「高尾山口」駅前↓

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 この美術館は「だまし絵」などのトリックが満載で,僕はこういうの大好きなんです。館内の写真撮影もフリーです。

 奥行きがあるように見える絵ですが,実際は平面に書かれた絵なんです↓

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 平面に書かれた絵なのに,右から見た場合と左から見た場合で人物の形状が大きく変わります。からくりはよくわかっていませんが,不思議です↓

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 (右から見た場合)

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 (左から見た場合)

 これも同じ↓

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 (右から見た場合)

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 (左から見た場合)

 人物の高さは同じなのに,手前の人物が小さく見えるという,目の錯覚を利用した絵。3つの人物は間違いなく同じ高さです。画面に定規を当てて確かめて下さい。↓

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 床に1,000円札が落ちている! と思ったら,これは床に描かれた絵なんです。こんな遊び心も満載↓

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 男子トイレに入ったら,中に女性が!・・・もちろん壁に書かれた絵です↓

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 トイレを済ませて洗面台の鏡を見ると,なんと女性が覗いている!

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 マジで驚きましたが,ホンモノのドアの内側に書かれた絵でした↓

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 想像するに,女性トイレのドアの内側にも,女性トイレを覗く男性が描かれているんではないでしょうか。僕は確かめようがないので,女性の方,ぜひ確かめて教えて下さいね~

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2009年12月11日 (金)

ピアニスト

 今日もCSで見た映画の感想を。「ピアニスト」(2001年,フランス/オーストリア)(監督:ミヒャエル・ハネケ,出演:イザベル・ユペール,ブノワ・マジメル ほか)です。

 カンヌ映画祭グランプリ受賞のヨーロッパ映画で,タイトルが「ピアニスト」。そして映画の中ではクラシック音楽がふんだんに流れてピアノの鍵盤を真上から撮影する斬新なシーン・・・いったいどんな芸術映画かと期待しますが,これがとんでもない映画なんです。

 舞台はウィーンで,母親の厳しい監視下で育てられた娘(といっても40歳過ぎ)は,国立音楽院のピアノ教授。ある日,彼女が優れたピアノの才能を持つ青年に出会うと,その青年は彼女に特別な感情を持って執拗につきまとい,ついには音楽院の試験に合格して彼女の生徒となってしまいます。ところが,実はこの女性はとんでもない性癖の持ち主だったんです。

 この教授は,厳しい母親に抑圧された結果,異常な性的嗜好を持つようになったという設定ですが,どんな趣味かって,ここではちょっと恥ずかしくて書けません。興味ある方はぜひ映画をご覧下さい(笑) 男性しか入らないアダルトショップに堂々と入る彼女にはビックリしますが,それだけでなく,店内で見かけた知り合いの学生に自分から声をかけて学生の方が困惑してしまうなど,彼女の行動には度肝を抜かされます。

 彼女に恋する青年はなかなかのイケメンで,なんでこの冷酷で無表情な女性を好きになったのかはイマイチ理解できませんが,「ベッドでやって欲しいこと」を彼女が手紙に書いて青年に読ませるシーンは滑稽で笑えます。ほんとに変わった女性なんですが,主演のイザベル・ユペールはこの役を好演し,カンヌの最優秀主演女優賞も受賞しています。

 ラストの終わり方もなんだか「拍子抜け」で,僕にはちょっと理解できない映画でしたが,「すごい傑作!」という人も多いみたいで,その結果がカンヌ映画祭グランプリということなんでしょう。いずれにしても,僕には衝撃的な映画でした。何が衝撃的かって,この映画がグランプリを受賞したということが。

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2009年12月 9日 (水)

上越新幹線

 出張で新潟県に行って来ましたが,上越新幹線の上野駅に停車していた新幹線が,これ↓

E926

 これまで見たこともないカラーの新幹線です。そして,車両の前方には「East i」のロゴが↓

E926_2

 車両の型式表示は「E926」なので,「E900系」とでも呼ぶんでしょうか↓

E926_3

 窓はブラインドが下ろされていて外からは車内が見えませんが,1箇所だけブラインドが降りていない窓を発見。端末やプリンタが見え,さながら「新幹線オフィス」です↓

E926_4

 この車両をネットで探したところ,見つかりました↓

http://www.kitanet.ne.jp/~joyfact/index.htm

 このホームページの「新幹線車輌資料室」をクリックし,飛んだページの一番下にある「E926形 East-i」というのがそれです。解説によると,この車両は「軌道検測車」と呼ばれるもので,新幹線の軌道設備や電気設備の状態を確かめ,安全に運行が行えるかを営業中に近い状態で検測するための車両だそうです。いわゆる「ドクターイエロー」の後継車両で,JR東のすべての新幹線(東北・山形・秋田・上越・長野新幹線)に乗り入れることができるみたいです。それにしても,個人開設のホームページでここまで詳細なデータが掲載されてるというのには感服です。

 ところで,国内である限りは街の風景というのはそんなに大きく変わるものではなく,全国どこへ行っても今さら新鮮さは感じません。それに,出張で行く限りはほとんどがビジネスホテル泊なので,旅情を感じるようなこともあまりありませんが,ホテルのテレビでローカル天気予報を見ると,遠くへやって来たんだなと感じますね。

 たとえばこの新潟県の場合,ローカル天気予報の地域は「上越」「中越」「下越」という具合に別れていますが,こういうのは地元でテレビを見ないとわからない。それにしても,自分の今いる所がどの地域なのかは,県外の人間にはなかなかわかりにくいものです。

 「上越」「中越」「下越」というのは,新潟県(越後の国)を3分割して南から順に「上越」「中越」「下越」なんですが,南が「上」となっているところがミソ。言うまでもなく,京都に近い方が「上」で,京都から離れている方が「下」なんですね。

 新潟県の昔の国名は「越後」ですが,「越前」は福井県北部,「越中」は富山県なので,ここでも京都に近い方が「前」で,京都から離れている方が「後」なんですよね。「備前(兵庫県西部など)」「備中(岡山県西部)」「備後(広島県東部)」や筑前・筑後,豊前・豊後,肥前・肥後なども同様で,すべて京都に近い方が「前」ですね。昔の人にとって「都」の存在がいかに偉大だったかがわかります。

 ちなみに,出張先は錦鯉の産地として有名な所だそうで,ホテルのロビーに置かれていた雑誌は錦鯉関連の雑誌ばっかり。これには驚きました。そして,近くの錦鯉センターで育てられていた錦鯉の群れ↓

Photo

 写真では大きさがわかりませんが,超ビッグな鯉にはビックリで,迫力満点です。もっとも,僕にはいろんな鯉の違いや「良さ」はイマイチわかりませんでしたが。

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2009年12月 5日 (土)

機体工場見学

 羽田の全日空機体整備工場見学に行って来ました。この工場見学の予約開始は6ヶ月前からですが,すぐに予約が埋まってしまうほどの人気だそうです。詳細はこちら↓

https://www.ana.co.jp/cp/kengaku/index.html

 さて,羽田の機体整備工場へ行くには,東京モノレール「新整備場」で下車します。空港関係者以外の一般乗客はまず利用することのない駅で,僕がこの駅で降りたのは初めて。快速列車はこの駅を通過するし,駅のホームは超狭い。ベンチはないし,改札口へ上がるエスカレータもなく,階段で上がります↓

Imgp3350

 これが新整備場駅前。タクシー乗り場もなく,なーんにもない駅です↓

Imgp3346

 ANAの機体工場は新整備場駅から徒歩15分。途中でJALの機体格納庫を2箇所通過しますが,格納庫ってめっちゃデカい。この格納庫を見ただけでも,JALを簡単に潰すことはできないなーって感じますね↓

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 そして,ANA機体工場へ到着。写真の左側が受付で,ここの会場で説明を受けた後,陸橋を渡って右側の整備工場へ入ります。ANA・JALの機体整備工場がある側(道路の右側)は空港ゲート内側の扱いとなるので,すべての建物は有刺鉄線付きの金網で囲まれていて,入門するには厳重なチェックが必要ですが,対照的に道路の左側の建物には金網などは一切なく自由に出入りできるみたいです↓

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 さて,最初にビデオでの解説が約50分あります。100人ほど収容できる会場ですが,この日は小学校の団体も来ていてほぼ満席の状態。機体整備の組織や整備内容などが解説されます。ボーディング・ブリッジ側から見る飛行機を送り出す映像は,通常見ることができないシーンであり,ちょっぴり感動。また,ボーイング社の737-700の機体製造ビデオが紹介されますが,自動車と違って飛行機ってほとんど手作業で作られるんですね。なかなか面白かったです。

 さて,説明会の後はヘルメットを着用して機体格納庫へ入ります。格納庫は東京ドームの約1.8倍の広さで,最大で7機の飛行機を同時に格納できるとのことで,格納庫の巨大さには圧倒されます。格納庫内の写真撮影は可能ですが,ブログなどで公開する場合には事前にANAの許可が必要とのこと。8枚の写真を送って掲載許可を求めたところ,なんと4枚が掲載不許可。不許可の理由は,全日空が整備を請け負っている他社の航空機(AIR DOなど)が映っていたのと,ピカチュウジャンボは著作権の関係でダメとのことです。

 キャラクター写真の掲載が著作権上の問題があるというのは,言われてみればたしかにそのとおりですね。ということは,著作権キャラクター満載のTDLで撮影した写真をアップしたブログなんかは相当ヤバイってことでしょうか。それにしても,僕が撮影したピカチュウジャンボの場合は,ピカチュウだとわからないようにごく一部分だけを撮影したのに,黄色い部分が映っているというだけで掲載不可なんです。ということで,掲載できる写真はこれだけ↓

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 間近で見る飛行機の機体は迫力満点です。また,格納庫近くのA滑走路を着陸する飛行機を,滑走路と同じレベルの視線で見ることができます↓

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 工場見学のお土産にもらった商品は,A4サイズのファイルケース1枚(買ったら3枚で500円ナリ)と,メモ用紙。それと,クイズに正解したらマグネットクリップがもらえます↓

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 見学に同行して解説してくれたおねーさんもなかなか素敵で,満足できた工場見学でした。なお,解説の方は「ANA」ということばを何十回と発していますが,必ず「エー・エヌ・エー」と発音しています。もちろんこれが正しい発音ですが,会社で僕の周囲にいるオッサン連中はほとんどが「アナ」と発音していて,この呼び方はほんと不愉快。なんとかしてほしいものです。

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2009年12月 2日 (水)

マジェスティック

 今年の「ユーキャン新語・流行語大賞」に選ばれたのは「政権交代」で,受賞者は鳩山首相。この他に政治関連では「事業仕分け」「脱官僚」が大賞候補のトップテンに入ったとか。それにしても,「政権交代」「事業仕分け」「脱官僚」って,当たり前すぎて面白くないですよね。昨年のトップテンに「あなたとは違うんです!」が選ばれたように,遊び心を入れて今年もちょっとヒネってほしかった。たとえば鳩山総理が本会議で答弁していた「あなたがたに言われたくない」なんてのはどうでしょうか。

 さて,本日は最近CSで見た映画の感想などを。2001年公開「マジェスティック」(監督:フランク・ダラボン,出演:ジム・キャリー,マーティン・ランドー,ローリー・ホールデン ほか)です。【ネタバレあり】

 舞台はマッカーシズムが吹き荒れる1950年代のアメリカ。ふとした誤解から「赤狩り」の標的となってしまったハリウッドの新進脚本家が自動車事故を起こして川に転落。下流の海岸に流れ着いたところを老人に助けられ,老人の住む町へ連れて来られる。脚本家は事故のショックで記憶をなくしていたが,第二次大戦に出征して9年前に行方不明になった町の英雄と間違われて大歓迎を受ける・・・というストーリー。

 記憶をなくした脚本家が連れてこられた「実家」は,廃業して閉鎖された映画館。このシーンを見ただけで,この映画館がいずれ復興し,脚本家が自分の作った映画をこの映画館で見て記憶を取り戻す・・・といった結末を容易に予感させます。そして予想どおりの展開で話は進みますが,結果がわかっていても,脚本家が意図せず自分の作った映画を見るシーンにはドキドキします。また,「ピアノが得意だった」として,歓迎会の会場でこの脚本家にピアノを弾かせるシーンはハラハラしてスリル満点です。

 そして,「赤狩り」のため,国家組織と映画会社は行方不明になった脚本家を執拗に捜索します。ほんと怖い時代だったものですが,橋から墜落したクルマが海岸で発見されるシーンで青年の「破局」を予感させる展開はなかなか上手いと感じました。

 いずれにしても,記憶喪失の人間が別人と間違えられて英雄扱いされるという設定はスリリングで面白い。また,「映画を題材にした映画」というのは,映画ファンや映画関係者の心を捕えやすい映画と言えるでしょう。ラストもなかなかシャレていて,僕が好きなタイプの映画ですね。ただ,たった一人の青年の生還によって町全体が盛り上がったり,その青年の過去がバレて町全体が失望したりするというのも,なんだか大げさすぎると感じました。

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