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2009年10月17日 (土)

特殊相対性理論

 たとえば下の絵のように,時速50kmで走る緑色のクルマを時速100kmの赤いクルマが追い越す時,緑色のクルマから見ると,赤いクルマは相対的に50km/hの速度で走っているように見えます。逆に,赤いクルマとすれ違う時速50kmの青いクルマから見ると,赤いクルマは相対的に150km/hの速度で走っているように見えます。

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 ところが,下の絵のように,秒速30万kmで走る光を,光と同一方向に進む緑色のクルマから見ても,光の速度はやはり秒速30万kmで,光と逆方向に進む青いクルマから見ても,光の速度はやはり秒速30万km。さらに,これらのクルマが時速50kmでなく秒速20万kmで飛ぶ超高速ロケットであっても,ロケットから見る光の速度はやはり秒速30万kmなんです。

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 これがアインシュタインの「特殊相対性理論」なんですね。どこから見ても光速は一定で,かつ,あらゆる物体は光の速度を超えることはできません。一般人の直感に反するこの理論を学生時代に初めて聞いた時は,マジで驚愕しました。

 この特殊相対性理論に従えば,長さや時間は絶対的なものではなく相対的なものとなり,常識では考えられない奇妙な現象が起こることになります。たとえば,「動いている時計は遅れる」とか「動いている物体の長さは縮む」とか。この理論は,航空機に原子時計を載せて飛ばすと時計がわずかに遅れるという現象でも実証済みの自然法則。これがまさにタイムマシンの原理となっているわけですね。

 さて,以前紹介した,僕のお気に入りのドキュメンタリー番組「COSMOS」(1980年放送)の第9話「時間と宇宙の旅」では,この特殊相対性理論がとても面白くわかりやすく,映像付きで解説されていたので,ちょっと紹介したいと思います。

 光の速度は秒速30万km,すなわち時速10.8億kmですが,この光速がもし「時速約40km」だったらどういう現象が発生するのか という面白い映像です。

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 時速40kmで近づくバイクは,前方の光の波が圧縮され,そのバイクは青く縮んで見えます。

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 逆に,遠ざかるバイクは赤く見えます。いわゆるドップラー効果ですね。

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 また,バイクを運転している人は,時速40kmに近づくにつれて視界が凝縮され,中心が青く周辺が赤くなり,通り過ぎた物は視界の隅に赤く歪んで見えるようになるらしいです。

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 そして最も奇妙なのは,バイクを運転している人にとっては時間の流れが遅くなること。このため,バイクに乗って数分間友だちから離れただけなのに,戻ってきたら友だちはみんな死んでいたというわけ。

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 特殊相対性理論は,未来へ行くタイムマシンが可能であることを示すとともに,太陽系以外の恒星への旅を可能にしてくれる理論です。カール・セーガン氏によると,宇宙船を恒星へ飛ばす計画は,宇宙での核爆発が条約で禁止されるようになるまではアメリカで真剣に検討されていたらしく,その「オリオン計画」によると,核爆発によって光速の10分の1で動く宇宙船で,4.5光年も離れたケンタウルス座にたった45年で行けるとか。

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 光速に近い速度で運動することにより,未来へ移動するタイムマシンを作ることが理論的に可能ですが,はたして過去に遡るタイムマシンは実現可能なのでしょうか。特殊相対性理論によると,光速と同じ速度で動く宇宙船に乗ると,その宇宙船の時計は完全に停止するわけなので,仮に光速を超えることができたら,時計は逆回りして過去に遡れるかも知れない・・・ということは容易に想像できます。過去に戻って自分自身の歴史を変えることができるはずがないという直感と,あらゆる物体は光速を超えられないという理論が等価なのかも知れませんが,「人間が光速で走る物体に乗る」ということ自体が未知の世界。その先には,ひょっとしたら,アインシュタインにも考え及ばなかった別の理論があるのかも知れませんよ・・・う~~ん,過去に戻って人生をやり直したいです。

 過去の関連記事:COSMOS(2009年6月26日)

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