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2009年8月29日 (土)

いよいよ総選挙

 いよいよ明日は総選挙。結果がどうなるのかは大いに関心ありますが,目に余るのが事前予測報道。ご丁寧にも序盤・中盤・終盤と分けて,各メディアは選挙結果予測を大々的に報道しています。ここまで詳細に予測結果が公表されたら,わざわざ選挙に行っても行かなくても,大勢は決まっているので同じじゃん! と考える有権者がいるのではないでしょうか。

 ていうか,それよりも問題なのは,事前予測報道の結果により,投票先を変える有権者が少なからずいるということ。たとえば,朝日新聞が8月20日に発表した序盤情勢調査では,「『選挙の情勢によっては投票先を変えることがある』と回答した人が25%おり,終盤にかけて情勢が大きく変わる可能性もある」と報じていました。これってとんでもないことだと思いますよ。自分たちが報道した結果によって投票先を変える人が25%もいるのに,それに対する罪悪感が何もなく情勢調査結果をそのまま報道してしまうメディアって,いったいどういう神経をしているんでしょうね。信じられません。諸外国では選挙結果の予測報道を一切禁止している国が多いと聞きますが,日本でも即刻禁止すべきと思います。

 選挙報道に関しては,事前予測以外に,開票速報にも大いに問題がありそうです。総務省が全国の放送事業者に対して,総選挙の当選確実の放送を慎重かつ正確に実行するよう要請したと報じられていました。これに対して日本民間放送連盟の報道委員会は,「当確放送に行政が介入するのは重大な懸念を抱く」みたいな談話を発表していましたが,当確の誤報をしておきながら,なんともふてぶてしいコメントだと思います。

 そもそも,各局の当確の発表がマチマチの場合に,候補者がどの局の報道を採用して自身の当選・落選を判断しているんでしょうね。NHKの発表をオフィシャルなものとして採用している候補者が多いと思えるので,結局は民放各局が当確早打ち競争をしてもあんまり関係ないような気もします。もっとも,比較的慎重なNHKでさえ「当確誤り」はけっこうあるみたい。結局候補者は「主要全局が当確を出したら決定」みたいな方法で判断するしかないのかも知れませんね。

 さて,我が選挙区の場合,「A党候補者が圧倒的に優勢で,B党候補者は厳しく,C党候補者は圏外」みたいな事前予測報道がされています。そういうことが報道されてしまうと,今さらバカバカしくって投票する気にもなりませんが,A・B両候補とも比例区との重複立候補者というところがミソ。重複立候補者の場合,選挙区で落選した場合には,比例区同順位の中で惜敗率が高い順に当選者が決まるしくみですが,この「惜敗率」というのは得票率とは異なり,「当選者の得票数に対する落選候補者の得票数の割合」と定義されています。つまり,選挙区選挙での結果がほぼ決まっていても,比例区で復活当選するかは両者の得票数比率が重要となります。

 したがって,A党候補者の当選が確実であっても,B党候補者個人をなんとか復活当選させたい人はB党候補者に投票し,B党候補者個人をなんとか落選させたい人はA党候補者に投票すべき。またB党候補者と同一の比例ブロックに当選させたくない候補者がいる場合には,B党候補者に投票してB党候補者の惜敗率を上げるという高度なテクニックも考えられます。いずれにしても,圏外のC党候補者に投票した場合にはその票はB党候補者の復活当選にも落選にも寄与しないってことです。

 ただし,「比例区での復活当選は供託金没収点(当該選挙区の有効投票数の10分の1)以上の得票が必要」との規定があるため,C党候補者が圏外であっても,比例区と重複立候補している場合には,C党支持者にとってはC党候補者に投票する価値があると言えます。このあたりのしくみを理解して投票すれば,事前予測報道で結果がわかりきっている選挙区に対しても,それなりに興味を持って投票できるのではないでしょうか。このあたりの複雑なしくみを有権者がいったいどこまで理解しているのか,気になるところですが。

 過去の関連記事:
  選挙報道(2006年1月24日)
  参院選の感想(2007年7月30日)

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