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2009年8月30日 (日)

「おくりびと」見ました

 第81回米アカデミー賞の外国語映画賞を受賞して話題となった映画「おくりびと」(監督:滝田洋二郎,出演:本木雅弘,広末涼子,山崎努 ほか)をやっと見ました。DVDがリリースされて以来,TSUTAYAの宅配レンタルを予約したのに何ヶ月もレンタルできなかったところ,ちょうどWOWOWの無料視聴をしていた期間に偶然放送されたため,録画して見ました。

 ちなみにTSUTAYAの宅配DVDレンタルは,新作がなかなか借りられなかったり,あんまり見る時間がなかったりして,現在は休会中。それに,BS/CSハイビジョンの方がDVDより画質もいいしね。ということで,「おくりびと」の感想を。【ネタバレあり注意!】

 この映画は,遺体を清めて棺に納める「納棺師」という職業にスポットを当てたもの。映画は,若い女性の遺体を拭いていたら,その遺体は実は男性だったことに気付くというシーンで始まります。コメディータッチの映画なのかと思わせますが,全体的にはシリアスな映画です。死後2週間経過した腐乱死体を扱うシーンはちょっとエグいですが,こういった遺体であっても誰かが必ず処理しなければならないわけで,いやはや大変な仕事です。

 この職業を,家族や知人に対していかに理解してもらうかというのが大きなテーマになっていますが,それにしても,本木雅弘さん演じる新人納棺師が,妻に本当の仕事内容を話せなかったり,それが妻にバレたら,妻が「マトモな仕事について!」とか「けがらわしい!」とか言って家を出たり,知人も遠ざかってしまうなど,この仕事をそこまで忌み嫌う描写には違和感を覚えました。

 医師・看護師・警察官・検死官や,葬儀社や火葬場に働く人など,世の中には遺体を扱わなければならない職業の人はいっぱいいるわけで,それぞれ立派な仕事だと思います。納棺師を極端に「けがらわしい」とする描写は,僕の感覚とはちょっと違うなと感じました。

 最終的には妻や知人に理解してもらえるわけですが,それがはっきり描写されるわけではありません。尻切れトンボの感じがしますが,妻に「夫は納棺師です!」と言わせる一言ですべてを表現するあたりは,うまいなあと感じました。

 ということで,そこそこ楽しめた映画ですが,アカデミー外国語映画賞を取ったからといって大騒ぎするほどの映画だとは,僕には思えませんでしたね。あと,遺体への化粧はともかく,本木雅弘さん自身のメークが,ちょっとケバかったのが気になりました。

 過去の関連記事:おくりびと(2009年2月25日)

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2009年8月29日 (土)

いよいよ総選挙

 いよいよ明日は総選挙。結果がどうなるのかは大いに関心ありますが,目に余るのが事前予測報道。ご丁寧にも序盤・中盤・終盤と分けて,各メディアは選挙結果予測を大々的に報道しています。ここまで詳細に予測結果が公表されたら,わざわざ選挙に行っても行かなくても,大勢は決まっているので同じじゃん! と考える有権者がいるのではないでしょうか。

 ていうか,それよりも問題なのは,事前予測報道の結果により,投票先を変える有権者が少なからずいるということ。たとえば,朝日新聞が8月20日に発表した序盤情勢調査では,「『選挙の情勢によっては投票先を変えることがある』と回答した人が25%おり,終盤にかけて情勢が大きく変わる可能性もある」と報じていました。これってとんでもないことだと思いますよ。自分たちが報道した結果によって投票先を変える人が25%もいるのに,それに対する罪悪感が何もなく情勢調査結果をそのまま報道してしまうメディアって,いったいどういう神経をしているんでしょうね。信じられません。諸外国では選挙結果の予測報道を一切禁止している国が多いと聞きますが,日本でも即刻禁止すべきと思います。

 選挙報道に関しては,事前予測以外に,開票速報にも大いに問題がありそうです。総務省が全国の放送事業者に対して,総選挙の当選確実の放送を慎重かつ正確に実行するよう要請したと報じられていました。これに対して日本民間放送連盟の報道委員会は,「当確放送に行政が介入するのは重大な懸念を抱く」みたいな談話を発表していましたが,当確の誤報をしておきながら,なんともふてぶてしいコメントだと思います。

 そもそも,各局の当確の発表がマチマチの場合に,候補者がどの局の報道を採用して自身の当選・落選を判断しているんでしょうね。NHKの発表をオフィシャルなものとして採用している候補者が多いと思えるので,結局は民放各局が当確早打ち競争をしてもあんまり関係ないような気もします。もっとも,比較的慎重なNHKでさえ「当確誤り」はけっこうあるみたい。結局候補者は「主要全局が当確を出したら決定」みたいな方法で判断するしかないのかも知れませんね。

 さて,我が選挙区の場合,「A党候補者が圧倒的に優勢で,B党候補者は厳しく,C党候補者は圏外」みたいな事前予測報道がされています。そういうことが報道されてしまうと,今さらバカバカしくって投票する気にもなりませんが,A・B両候補とも比例区との重複立候補者というところがミソ。重複立候補者の場合,選挙区で落選した場合には,比例区同順位の中で惜敗率が高い順に当選者が決まるしくみですが,この「惜敗率」というのは得票率とは異なり,「当選者の得票数に対する落選候補者の得票数の割合」と定義されています。つまり,選挙区選挙での結果がほぼ決まっていても,比例区で復活当選するかは両者の得票数比率が重要となります。

 したがって,A党候補者の当選が確実であっても,B党候補者個人をなんとか復活当選させたい人はB党候補者に投票し,B党候補者個人をなんとか落選させたい人はA党候補者に投票すべき。またB党候補者と同一の比例ブロックに当選させたくない候補者がいる場合には,B党候補者に投票してB党候補者の惜敗率を上げるという高度なテクニックも考えられます。いずれにしても,圏外のC党候補者に投票した場合にはその票はB党候補者の復活当選にも落選にも寄与しないってことです。

 ただし,「比例区での復活当選は供託金没収点(当該選挙区の有効投票数の10分の1)以上の得票が必要」との規定があるため,C党候補者が圏外であっても,比例区と重複立候補している場合には,C党支持者にとってはC党候補者に投票する価値があると言えます。このあたりのしくみを理解して投票すれば,事前予測報道で結果がわかりきっている選挙区に対しても,それなりに興味を持って投票できるのではないでしょうか。このあたりの複雑なしくみを有権者がいったいどこまで理解しているのか,気になるところですが。

 過去の関連記事:
  選挙報道(2006年1月24日)
  参院選の感想(2007年7月30日)

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2009年8月26日 (水)

和歌山電鐵

 帰省中に行って来た場所をもう1箇所紹介。和歌山に行く用事があったので,足を延ばして和歌山電鉄貴志川線の貴志駅に行って来ました↓

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 この駅は,三毛ネコ「たま」が駅長を務める駅として有名な駅です。ネコの駅長って,いったい何をするんでしょうね。改札にでも立つんでしょうか。ちょっと興味ありましたが,この駅は「人」のいない無人駅で,改札は運転手が運転席で行うので,たま駅長による改札はありませんでした。

 そして,こちらが「たま駅長」専用の駅長室↓

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 駅長室は,ガラスと網戸で囲まれた密室。冷房はなく扇風機だけで,ちょっと暑そうです。そして,たま駅長は駅長室で勤務中↓

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 といっても,仕事せずに寝てましたよ(笑) 和歌山電鐵のホームページによると,たま駅長の勤務時間は9時~17時で,日曜日は休みとか。勤務時間中に寝ててもいいのかな~。

 この和歌山電鐵は,ネコを駅長にするなどのユニークなアイデアを取り入れることによって,廃線の危機に瀕していた路線をなんとか維持したことで有名です。ユニークといえば,この路線を走る車両もまたユニーク。下の写真は「おもちゃ電車」という車両↓

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 「おもちゃ電車」の車内がこれ↓

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 そして,たま駅長をデザインした「たま電車」↓

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 「たま電車」の車内↓

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 窓やドアに描かれた たま駅長のイラストと,ネコ型の電灯↓

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 車内の壁は,すべてこのデザインです↓

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 ざぶとんのデザインもこれ↓

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 そして,床のデザインも三毛ネコ模様。徹底してますね↓

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 この路線の有人駅は起点の和歌山駅だけで,他のすべての駅は無人駅。そして列車運行はすべてワンマン。徹底的に合理化されているようですが,どの車両もキレイに整備されていて冷房完備だったのには感心させられました。

 僕が貴志駅へ行ったのは土曜日だったので,平日の利用客の実態はわかりませんでしたが,通勤通学客が多数利用しているんでしょうか。土曜日午後の座席はほぼ満席で,利用客の約半数は「たま駅長」目当ての観光客のように見えました。また,たま駅長のいる貴志駅には駐車場を設けず,貴志駅に行く人には必ず電車を利用させるようにしたのも上手いやり方ですね。

 たま駅長の集客力はなかなか凄いので,日曜日も「勤務」して,平日に休んでもらえばいいのにと思います。猫にとっては休みが日曜日でも月曜日でも関係ないですもんね。

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2009年8月22日 (土)

工場見学

 今年のお盆休みは11連休で関西へ帰省。ヒマはあるけどカネがない状態のため,ほとんどお金のかからないレジャーということで,関西にある工場の見学に行って来ました。

 まずは,大阪府島本町にあるサントリー山崎蒸溜所。場所はJR東海道本線の山崎駅または阪急京都線の大山崎駅から徒歩10分です↓

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 行ったのは平日の朝一番ということもあってか,見学者は10人ぐらいと少なめ。ウィスキー工場内は,自動車工場やビール工場のような製造ラインがあるわけではなく,工場内で働いている人もほとんど見かけることもなく,静かでした。

 下の写真は蒸溜釜。いろんな形の釜がありますが,形状の違いによって蒸留後のお酒の味や香りに違いが出るらしいです。

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 そして,CMシーンなどでお馴染みの樽貯蔵庫↓

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 この樽に入れて長時間かけて熟成し,樽の香りをつけるらしいです。また,熟成すると蒸発して分量が減るため,長期熟成のものほど貴重で高価になるらしい。

 そして,見学の後は30分間の試飲タイム。ここでは「山崎12年」「白州12年」というウィスキーが何杯でも試飲できます。ちなみに,「○○12年」というのは,12年以上熟成したものをブレンドしたという意味で,ブレンドしたお酒の中の最低熟成年数が12年ということらしいです。

 なお,受付で携帯サイトの画面を見せると記念品がもらえます。山崎のロゴ入りのグラスです。なかなかいいですよ↓

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 次は,アサヒビール西宮工場。JR西宮駅から徒歩10分,または阪急今津線の阪神国道駅から徒歩3分のところにあります↓

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 こちらの見学者は30人ぐらいでしたが,約半数は小学生以下の子ども。小学生がビール工場見学というのも不思議ですが,夏休みの自由研究なんでしょうか。なお,この工場の製造現場は撮影禁止のため,内部の写真はありません。そして,試飲できるのはスーパードライと黒生で,350cc程度のグラスに3杯まで。といっても,それ以上飲んでいたオッサングループがいましたが。

 そしてもう1箇所は,キリンビール神戸工場。ちょっと試飲し過ぎでしょうか?(笑) この工場の所在地は神戸ではなく,JR福知山線の三田(さんだ)駅からクルマで15分ぐらいのところで,都心からはちょっと遠いですね。その代わり,三田駅から工場までは無料送迎バスがあります。そのバスがこれ↓

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 なんと,ラガービール缶をデザインしたバスなんです。しっかりとプルタブも付いてますよ↓

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 もちろん内部は普通のバスで,ちゃんと窓もあって光も入ります。窓の上からメッシュのようなようなものがかぶせてあるみたいです↓

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 そして,工場内の製造ライン。こちらは撮影OKでしたが,この時のラインはメンテナンス中で止まっていました。残念。

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 なお,最近のビール瓶は,昔と比べてかなり軽くなっているらしいです。重さを比べて体感するコーナーもありました↓

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 そして試飲コーナーは,ラガーと一番搾りで,秋期限定販売の「秋味」も発売前ながら試飲できます。ただし試飲は一人2杯までで,こちらはチケット制により厳重に管理されていました。チケット制にしないと,無際限に飲む見学者がいるってことなんでしょうか。

 アサヒ・キリンとも,ビール工場へ行って感じたのは,とにかくここで飲むビールは抜群に美味しいということ(やっぱりそれかよ)。普通の居酒屋などの,どこで飲むビールよりも確実に美味しいと感じます。美味しい理由は,「できたて」という以上に,ビールを注ぐ機械と注ぎ方が優れているということでしょうか。

 どちらの工場でも「ビールの美味しい注ぎ方」を解説していましたが,アサヒとキリンで推奨している注ぎ方が微妙に違っていたのが面白かったですね。アサヒが薦める注ぎ方は,
(1)グラスを水平に置いて,高めの位置から泡がグラスの3分の1程度になるまで注ぐ。
(2)グラスを斜めにして,泡の下へくぐらせるようにして静かに注ぐ。
(3)注ぎながら徐々にグラスを起こして,泡の比率が全体の2~3割になるように調整する。

 というもの。一方のキリン方式は,グラスを水平に置いたまま3回に分けて注ぎ足す方法で,
(1)グラスを水平に置いて,高めの位置から泡を立てながらグラスいっぱいに注ぐ。
(2)数分間待って液体と泡の量が同じぐらいになるまで泡が減ったら,さらに注ぎ足し,泡がグラスの上に盛り上がるまで注ぐ。
(3)さらに時間をおいて泡が減ったら,泡がグラスの上に盛り上がるまで注ぎ足す。

 というものでした。いずれの方法も,ビールを美味しく飲むにはきめ細かい泡を立てることが大事という点は同じようですが。

 さて,工場ではありませんが,番外編として行ったのが,大阪府池田市にあるインスタントラーメン発明記念館。世界で初めてインスタントラーメンやカップ式ラーメンを開発した日清が運営している記念館で,こちらも入場は無料。阪急宝塚線の池田駅から徒歩5分のところにあります↓

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 スペースシャトルで利用された,世界初の宇宙食ラーメンなんかも展示されています↓

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 発売当時のチキンラーメンのパッケージ。なんか懐かしいです↓

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 過去には,カップヌードル形状の焼きそばが売られていたんですね。知りませんでした↓

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 現在,日清が発売している全銘柄がこれ。すごいバリエーションです↓

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 この記念館の目玉は「マイカップヌードル・ファクトリー」というコーナーで,カップを自分でデザインし,スープや具材を自分で選んでオリジナルのカップヌードルが作れるというもの。すごい人気で1時間待ちだったので,僕はパスしました↓

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 巨大カップヌードルの前で記念撮影する家族連れも多かったです↓

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 カップヌードルは,この写真のように麺がカップの中間で浮かせて固定されています。これにより,カップの強度が増し,麺の下に空間があるためにお湯が上手く回るらしい。大量生産で麺をカップに入れる方法(麺を逆さにして麺の上にカップをかぶせるらしい)などの製造ノウハウの紹介も面白かったです。

 ということで,これらの工場見学などは,子どもの夏休みの自由研究のネタとしてもオススメです。入場無料で美味しいビールやウィスキーが試飲できるのも,同伴する親にとっては嬉しいですよね。

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2009年8月18日 (火)

総選挙スタート!

 第45回総選挙が公示されました。選挙結果がどうなるのか,僕は大いに関心がありますが,選挙運動そのものにはまったく関心がないし,選挙期間中はとにかく街中が騒がしくて悩まされます。

 僕が投票先を判断する基準は基本的に「政党」で,その政党がこれまで何をしてきたか,そして,その政党が今どういう主張をしているか という点だけが判断基準です。比例代表区はもちろん,個人名を選ぶ選挙区であっても,僕の判断基準は政党です。候補者の知名度なんて,もちろん関係ありません。特に大選挙区や中選挙区よりも小選挙区になるほど,個人でなく政党を選ぶ選挙という意味合いが強くなっていると感じます。

 仮に,党のマニフェストに書かれていない公約をいくら候補者個人が主張したとしても,それを守るのは難しいし,守る義務もないでしょう。その意味で,党のマニフェストを逸脱した「個人マニフェスト」を掲げる候補者って,なんだか うさんくさくて信用できませんね。

 いずれにしても,僕の判断基準は「政党」なので,候補者個人が街頭演説したり,宣伝カーで騒いだり,ポスターを貼ったり,政見放送したりしても,僕の投票行動にはまったく関係ありません。むしろ,候補者によっては,選挙運動で騒音をばらまくことによって,かえって有権者の評判を落とす可能性もあるんではないでしょうか。ということで,「選挙演説をやりたい人はどうぞ勝手にやって下さい」という感覚ですが,やるならなるべく静かにお願いしたいものですね。

 ところで,公示日の18日は,各党の党首が街頭演説しているシーンがテレビなどで報じられていましたが,本日は平日で公務員は通常出勤日。解散して議員資格を失った前職議員が選挙運動するのはいいとしても,新内閣ができるまでは現内閣が継続しており,大臣としての給与も支払われているので,麻生氏などの現職大臣が平日昼間に選挙運動するというのは,僕にはすごく違和感・不快感を覚えます。

 一般サラリーマンの感覚で言えば,平日昼間に公務を離れて政治活動をするなんてあり得ないし,もし必要な場合には,有給休暇を取るなどの「私用扱い」にするのが当然ですが,この人たちの勤休上の扱いはいったいどうなっているんでしょうか? 平日昼間に現職大臣が選挙運動しても,法的に問題ないんでしょうか? もし詳しい方がいたら,ぜひ教えて下さい。そもそも,大臣がきちんと官邸や役所に出勤していなくても,公務が滞るなどの影響はないんでしょうか。不思議です。

 過去の関連記事:
  選挙運動は必要?(2005年12月6日)
  地震の対応(2007年7月18日)

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2009年8月15日 (土)

遅かった

 今は京都に帰省中です。僕は帰省先や出張先に滞在している時は,空いた時間に近くの観光スポットなどに出かけるのが好きなんですが,関西へ帰省した時に一度行ってみたいと思っていたのがJR山陰本線の餘部(あまるべ)鉄橋(兵庫県香美町)↓

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 この餘部鉄橋は,高さ41.5メートル・長さ310メートルの巨大鉄橋で,かのNHKドラマ「夢千代日記」の冒頭シーンにも使われました。集落のはるか上を列車が走る赤い巨大鉄橋は圧巻で,強烈なインパクトのある鉄道建造物と言えます。もっとも,列車のトイレから汚物をばらまいていた国鉄時代は,鉄橋の下の住民の方はさぞ大変だっただろうと同情しますが。

 僕も子どもの頃に一度だけこの橋を列車で渡った記憶がありますが,2010年にはコンクリート橋へ架け替えられるらしいので,今のうちにもう一度見たいと思っていました。で,今回の帰省時に時間的余裕があるので行こうと思ったんですが,地元自治体のホームページに現在の写真が掲載されていて,それがこれ↓

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 なんと,新しい橋の建設工事がすでにここまで進んでおり,かつての光景はもはや見られなくなってしまいました。ということで,今見るのはすでに遅く,行くのは断念しました。この餘部鉄橋は1912年(明治45年)開通らしいので,開通後なんと97年が経過。こういった由緒ある建造物はぜひ残して欲しいものですが,安全上の問題もあり,残すのは難しいということなんでしょうね。残念です。

 なお,工事の状況は兵庫県香美町のホームページに掲載されています。上の写真もこのホームページから転載させていただきました。

 過去の関連記事:運転室展望(2007年10月15日)

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2009年8月11日 (火)

初の裁判員裁判

 市民が刑事裁判に参加する初めての裁判員裁判が東京地裁で行われ,大々的に報道されていましたが,この制度に賛成の僕にとっても,けっこう違和感を覚える裁判だったと言えます。

 まずは過剰な報道。「裁判員が初めて質問した!」みたいな,裁判員の一挙手一投足が細かく報道されるのって,すごく違和感ありました。最初に裁判員になった人は,メディアの注目を浴びすぎて必要以上に緊張したんじゃないでしょうか。ちょっと気の毒です。

 この裁判では,裁判員を選任するために,東京地裁は73人の裁判員候補者に呼び出し状を発送。うち6人には呼び出し状が届かず,仕事や家庭の事情で事前に辞退を認められたのが18人だったため,選任手続きには49人に出席を求め,うち2人は出席せず,実際に出席したのは47人。その中の2人が当日辞退を希望して認められ,残った45人でくじ引きを行い,6人の裁判員と補充裁判員3人の計9人が選ばれたとか。

 たった9人を選ぶのに73人に召集令状,じゃない,呼び出し状を送るなんて,やはり多すぎ。呼び出し状が来ても選任されるのはたった8分の1と確率は低く,たとえ選任されても9人中3人は補欠という「狭き門」なんですね。「裁判員に選ばれたい!」と思っている僕としては,選ばれたい反面,こんな確率の低い選任方法に当選することに「運」を使いたくないし,そんな「運」は宝くじ当選に残しておきたい気がします。

 いずれにしても,やりたい人がなかなかやれなくて,やりたくない人がイヤイヤやるという選任方法は,やはりどう考えても無理があるんではないでしょうか。この選任方法が続く限り,この制度は長続きしないんじゃないかと予感します。

 そして裁判の内容は,物的証拠や証拠書類を確認しながら進行するという従来の裁判スタイルとは大きく変わり,映像などを使っていかに裁判員にわかりやすく説明するかというのがポイント。まるでプレゼンかショーかとも言われています。そして,裁判が始まってから結審するまでがわずか3日。これも裁判員への便宜を図ったということなんでしょう。これらの「裁判員が主役の裁判」というのは,本来あるべき裁判の姿とは違うんではないでしょうか。

 裁判員裁判は,殺人事件などの重大事件が対象とされているので,今後は「重大事件ほど短期間で結審する」というヘンなことになりそうです。裁判の形態がこのように変わると,捜査権という絶大な権力と組織力を持つ検察と違って,弁護側はますます対応が苦しくなって不利になるでしょう。弁護側にはちょっとお気の毒です。

 そして何よりも僕が違和感を持ったのが,検察の求刑「懲役16年」に対して「懲役15年」という今回の判決。多くの専門家が「重めの量刑だった」と述べているように,通常検察は当然サバを読んで「重め」の求刑にしているわけで,従来の裁判だったら,求刑が「15年」なら判決はたとえば「12年」みたいになっていたでしょう。これには,検察がサバを読んでいるという以外に,原告・被告双方とも控訴しにくいような絶妙な量刑にするというのも裁判所の重要な役割だからと僕は認識しています。もちろん,被告が無実を争っているような場合は別ですが。

 判決が「重め」だったせいか,結局被告は控訴するらしい。控訴審はもちろん裁判員対象外の裁判なので,これだけ騒いで実施された裁判員裁判も,結局は控訴ということで「ご破算」になったみたいなものですよね。お疲れさまでした。控訴審で結局「懲役12年」ぐらいで確定して,あの裁判員裁判はいったい何だったのか?・・・なんていうオチが予想されます。

 ということで,裁判員裁判を意味あるものにするためには,「原告・被告双方が控訴しないギリギリの量刑」を下すということも重要。裁判員裁判には,そういった裁判員のセンスも試されているのではないかと感じた裁判でした。

 過去の関連記事:裁判員制度スタート(2009年5月23日)

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2009年8月 9日 (日)

マニフェスト

 全国知事会が,自民・民主・公明3党のマニフェストのうち,地方分権にかかわる政策の採点結果を公表。それによると,平均点は自民:60.6点,民主:58.3点,公明:66.2点。具体策への評価では民主が自民を上回ったものの,地方財源の確保に不安があるとして減点されたらしい↓

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  (asahi.comより転載)

 評価を実施した29人の知事の推薦状況は,国政与党だけの推薦・支持が12人,与野党相乗りが6人,野党だけの推薦・支持は2人とのことで,国政与党に支えられる知事が多く,それが採点へ影響を与えたのかも知れません。特に,「地方財源確保」という項目が,取って付けたようにマイナス配点となっている点がいかにも作為的で,知事会としては「予定どおりの結果」にしたということでしょうか。最初から結果ありきの茶番にしか見えませんが,こんな話題をトップ記事にするメディアもイマイチ信用できません。

 そもそも知事会がしきりに言っている「地方分権」って,住民が本当に望んでいることと合致しているんでしょうか。僕だったら,たとえば「国から地方への権限委譲→小さな政府→国家予算と国家公務員の削減」「都道府県が合体して道州制へ移行→自治体運営の効率化→地方公務員の削減」のように,サービスを維持しながら公務員を削減して減税・・・のようなことを地方分権の効果として期待しますが,知事会の採点結果からは,最終的に何を目指しているのかが,はっきり見えません。

 それに,採点対象を自民・民主・公明3党に限定した点も,「本気度」を感じさせない採点といえるでしょう。他の野党のマニフェストも加えたとして,「仮に共産党や社民党が高得点だったら困る」という知事会の意向は見え見えです。

 マニフェストというのは政権公約であり,自党が単独で政権を担った場合の政策を約束することです。もし連立政権だったら自党のマニフェストどおりにはすべて実施できないのは当然です。その意味で,連立政権を前提としている自公民3党のマニフェストって,どこまで本気で実行する気があるのか大いに疑問ですね。

 特に,政権与党である自民党は,昔から,マニフェストに拘束力があるとあまり自覚していないようです。民間のシンクタンクなど9団体が前回総選挙以降の自公連立政権の政策実績評価を発表したという話題が最近ありましたが,前回のマニフェストで掲げた政策を説明なく修正していることに批判が集中するなど,さんざんの評価だったらしいです。でも,自民党は,そんな評価は全然気にしてないように見えます。片や民主党は,鳩山代表が「公約を守れなければ代表を辞任する」とまで言い切っていますが,連立政権では自党の公約をすべて守れなくなるのは当たり前。「守れなかったら辞める」なんて,ほんとに言っていいんでしょうか。それとも,守れなかったら「連立政権なんだからそれは別」と言って逃げるんでしょうか。

 ということで,連立政権を前提としている各政党は,自党のマニフェスト(単独政権下のマニフェスト)よりも,まずは「連立政権下でのマニフェスト」をきちんと発表するのがスジではないかと,僕は思っています。

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2009年8月 6日 (木)

不愉快なニュース

 俳優の酒井法子さんが長男と一緒に行方不明になっている問題で,酒井さんの携帯電話の電波が山梨県内で途絶えていることが警視庁の調べでわかったらしい。これを受けて,山梨県の地元警察では,公共交通機関に対して酒井さんに関する情報提供を呼びかけているとか。

 酒井法子さん失踪のニュースに対しては,感じ方は人それぞれだと思いますが,僕は,この警察の動きにとても違和感を覚えました。というのは,一般人がある人の捜索願を警察に出したとしても,警察はそれを受理するだけで,事故や事件性がない限りは,積極的にこんな捜査はしてくれません。同じように,一般家庭の自宅に空き巣が入っても,警察は盗難届を受理するだけで,強盗傷害や強盗殺人事件でもない限りは,警察は犯人を追っかけるわけでもなければ,緊急配備してくれるわけでもありません。

 今回の酒井さんの失踪騒ぎに対しては,有名人ということで,警察の対応は明らかに特別扱いですよね。この点がすごく不愉快です・・・って,そう感じる僕の性格の方がひねくれているんでしょうか。

 話は変わって,不愉快なニュースをもう1件。文部科学省が お茶の水女子大学に委託して全国学力調査の結果を分析したところ,保護者の収入が多い家庭ほど子どもの成績がよくなる傾向があることが確認され,年収によって正答率に最大約23ポイントの差がついたとか↓

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  (asahi.comより転載)

 う~~ん,やっぱりねー・・・というのが率直な感想ではありますが,そもそもこの調査の目的は何だったんでしょうね。この結果を基に,子どもの学力差をなくすといった政策に反映されるんでしょうか。とてもそうは思えません。それに,「保護者の収入」って,いったいどうやって調べたんでしょう。なんだか薄気味悪いです。

 いずれにしても,あんまり意味のない,いやらしい調査をするものだと思います。例の中山元大臣は,「全国学力テストを実施した目的は『日教組の強いところは学力が低い』という持論を証明するため。このため全国学力テストの役目は終わった」と公言してはばからなかったですが,その目的を達したため,全国学力テスト結果をこんな調査の目的に使っているということなんでしょうか。ほんと ばかばかしいです。

 過去の関連記事:
  問題発言(2008年9月26日)
  こんな辞め方も(2008年9月28日)

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2009年8月 1日 (土)

バッテリーの充電

 ちょっと専門的な話になりますが,バッテリー(充電式の電池)には「メモリー効果」というのがあって,これは,バッテリー容量を使い切らない状態で「継ぎ足し充電」を繰り返すと,容量が残っているにもかかわらず電圧が低下してしまい,結果的に容量が減少してバッテリーが劣化したように見える現象のことです。

 要するに,バッテリーはなるべく使い切ってからフル充電し,充電したら使い切るまでは「継ぎ足し充電」をしない・・・というのが,バッテリーを長持ちさせるコツなんですね。これは,ニッケル・カドミウム電池(ニカド電池)やニッケル・水素電池に該当する話で,携帯やノートPCに広く使われているリチウムイオン電池(Li-ion電池)にはこの「メモリー効果」がなく,リチウムイオン電池の場合は「継ぎ足し充電」をしても問題ないと言われています。

 ところが,経験的には,携帯で「継ぎ足し充電」をやるとバッテリーの劣化が早いと感じるし,常にACアダプタをつないで充電状態にしているノートPCなどは,極めて短期間でバッテリーが劣化してしまうのを経験しています。経験上はこのとおりだと思いますが,この現象の理由は解明されてないらしいので,ほんと不思議です。

 ということで,バッテリーの種類にかかわらず,バッテリーはなるべく使い切ってからフル充電し,使い切らないうちに充電したりフル充電になる前に充電をやめたりしないのが,バッテリーを長持ちさせるコツだと,僕は認識しています。

 けれども,携帯などの大部分のバッテリー搭載機器が,こういった充電方法を前提としていないですよね。つまり,「使い切ってから充電」ということは,いつどこでバッテリー切れになるかわからないわけなので,外出時にはフル充電した予備バッテリーを常に持参していることが必要です。このためには,バッテリーを取り外して充電できることが必須ですが,携帯電話もノートPCも電池式シェーバーも携帯ゲーム機(DSやPSP)も,バッテリーは本体に取り付けたまま充電する構造になっていて,バッテリーを取り外して充電することはできません。

 唯一バッテリーが取り外せるのはデジカメぐらいでしょうか。もしデジカメが,バッテリーを取り外さずに本体から直接充電する方式だったら,いかに不便か想像できるでしょう。携帯電話や携帯ゲーム機も,これと同じ不便さを僕は感じています。携帯電話は,ぜひバッテリーを取り外して充電するようなスタイルにして欲しいものです。そうすれば,バッテリーが長持ちするとともに,外出先でバッテリーが切れて慌てることも絶対ないのにと思いますよ。

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