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2009年2月28日 (土)

甲府の水

 少し前ですが,甲府市上下水道局が水道水をアルミボトル缶に入れて販売を始めたという話題がありました。塩素抜きで5年間保存できるので,災害備蓄用の想定らしいですが,甲府の水道水というのは環境省の「平成の名水百選」にも選ばれた景勝地「御岳昇仙峡」の清流が源になっていて,「軟水で飲みやすい」というのもウリだそうです↓

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 (asahi.comより転載)

 水道水の味は地域によってかなりバラツキがあると思いますが,たしかに富士山麓地域の水道水というのはいかにも美味しそうで,甲府の人を羨ましく思います。でも,地元以外の遠方の人間としては,わざわざお金を出してボトル入りの水道水を買おうとは思いませんね。しかも,この水道水の値段は,475ミリリットル入りボトル24本でなんと2,400円! つまりボトル1本100円で,他のボトル入りミネラルウォーターほぼ同じ値段です。

 ミネラルウォーターはあまり原材料費がかかっていないとはいえ,ボトル入りの値段が水道水もミネラルウォーターも同じというのは,なんだか納得できませんね。要するに,ボトル入り飲料水というのは,内容物以外のコスト(容器代とか流通コストとか販売コストなど)が大半を占めているということなんでしょう。

 つまり,ボトル入りの水を販売するには,生産・流通・販売にかなりの資源やエネルギーを消費しているわけで,蛇口をひねると飲める水がいつでも出て来るのに,敢えてボトル入りの水を買うのって,なんだかすごくムダなことをしてるなあと,今さらながら感じます。今でもあるのかどうか知りませんが,「空気の缶詰め」なんてのが販売されていたのを思い出します。ボトル入りの水というのは,「空気の缶詰め」と同じぐらい贅沢なものだと感じます。

 過去の関連記事:
  水道の水(2007年5月21日)
  水道水の品質(2008年8月11日)

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2009年2月27日 (金)

少子化対策は必要?

 内閣府は「少子化対策に関する特別世論調査」の結果を発表。それによると,少子化対策で特に期待する政策を複数回答で尋ねたところ,「妊娠・出産の支援」と答えた人は54.6%で,2004年9月の前回調査の27.0%から倍増した・・・といったニュースが報じられていました。(毎日jpより抜粋)

 僕は,少子化がなぜ問題なのか,そして,なぜ人口を増やすことが必要なのかがイマイチ理解できていないので,「期待する政策」なんて聞かれても答えられませんね。しょーもない世論調査をするなあと思いつつも,内閣府ホームページの調査結果をちょっと覗いてみました。こちら↓

http://www8.cao.go.jp/survey/tokubetu/h20/h20-syousika.pdf

 それによると,「出生率について我が国の将来に危機感を感じるか?」の質問に対しては,
  49.9%:大変危機感を感じている
  33.1%:多少危機感を感じている
   4.9%:あまり危機感を感じていない
   1.3%:全く危機感を感じていない
  10.2%:どちらともいえない
   0.6%:わからない
という結果。ちなみに僕は「全く危機感を感じていない」という少数派の回答になります。ところで,「危機感を感じる」というのは「違和感を感じる」と同様の「重ねことば」です。内閣府,しっかりして下さいね。

 そして,僕が最も知りたかった「少子化が与えるマイナスの影響(複数回答)」という質問もありました。その結果は,
  76.1%:年金や医療費の負担など,社会保障に与える影響
  62.4%:労働力人口の減少など,経済活力に与える影響
  41.3%:過疎化の一層の進行など,社会の活力に与える影響
  39.6%:子育てに対する負担など,家庭生活に与える影響
  29.5%:同年代の子の減少など,子どもの成長に与える影響
  24.6%:学校の減少など,身近な日常生活に与える影響
といった回答でした。

 この「マイナスの影響」については,「社会保障に与える影響」を挙げた人がトップでしたが,今の医療保険や年金などの社会保障は,ネズミ講と同じように,人口が永久に増え続けることを前提としたしくみであり,相当無理があるシステムと言えます。にもかかわらず,社会保障に与える影響が大きいという理由で少子化に危機感を感じるというのは,なんとなく高齢者のエゴのようなものを感じますね。そもそも,いくら若い世代の人口が増えても,保険料をきちんと払える正社員が増えない限りは,この問題の解決にはならないでしょう。

 「労働力人口の減少」が上位にあるのにも笑えます。有効求人倍率が0.67倍(厚生労働省が本日公表した2009年1月のデータ)と言われるほど失業問題が深刻であり,言い換えれば現実の労働力人口は過剰気味ということ。その意味では,少子化(人口減少)はむしろ歓迎すべきことのようにも思えますが,どうなんでしょうか。

 もし人口が増加した場合には,食糧難や地球環境の破壊といった問題も生じ,そのために「一人っ子政策」を実施している中国のような国もあるわけで,人口を増やすべきか減らすべきかは一長一短あり,人それぞれの考えがあって然るべき。なのに,なんで日本では政府もメディアも声を揃えて「少子化対策は絶対必要!」のような論調になるのか,イマイチ理解できません。

 社会保障が,人口が永久に増え続けることを前提としたしくみであるのと同じように,会社の組織も,社員が永久に増え続けるのを前提としていたような時代がありましたね。部長の下に課長が5人いて,各々の課長の下に大勢の平社員がいて,それにもかかわらず,ある年令になると年功序列で昇格するというピラミッド型の組織。こういうのって,社員が永久に増え続けないと維持できない形態の典型でしょう。

 でも今では,全社員のうちの約半数が管理職という会社もあるし,課長3人に部下1人・・・なんていう会社もありそうで怖いです。1人の社員に対して上長が何人もいたら,指揮命令内容が毎日変わって,その社員は大変でしょうね。このように上長が毎日コロコロ変わるのを「上長不安定」とでも言うんでしょうか(笑)

 過去の関連記事:少子化対策(2007年2月7日)

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2009年2月25日 (水)

おくりびと

 映画「おくりびと」(監督:滝田洋二郎,出演:本木雅弘,広末涼子,山崎努 ほか)が第81回米アカデミー賞の外国語映画賞を受賞。1956年度に外国語映画賞が設けられて以来,日本作品の受賞は今回が初めてとか。

 日本映画がアカデミー外国語映画賞を受賞したのが初めてとは意外でした。黒澤明監督の「羅生門」が受賞したような記憶がありましたが,確認したところ,この映画は外国語映画賞が設けられるより前の1951年の「名誉賞」受賞作品。そして同年のヴェネチア国際映画祭のグランプリ受賞作品でした。

 僕は「おくりびと」を見ていないので,この映画に対する感想は書けませんが,日本映画がアカデミー外国語映画賞を受賞したのは大変おめでたいことでしょう。ただ,「日本中が喜びに包まれて」みたいなテレビ報道を見たり,全国紙のトップ記事に掲載されたりというのは,まるで日本選手主体のオリンピック報道を見ているようで,あまのじゃくの僕としては素直に喜べません。全国紙の第1面記事の中には,アカデミー賞の最高の賞である「作品賞」が何だったのかすら報じられていませんでしたよ(2月24日付け朝日新聞朝刊の場合)。

 そもそも,全世界の映画を対象としたカンヌ映画祭などと比べて,主としてアメリカ映画を対象とした米アカデミー賞がどれほど価値ある賞なのかは疑問だし,その「おこぼれ」のような,アメリカから見た「外国語映画賞」(「外国映画賞」でなく「外国映画賞」というところがミソ?)って,そんなに価値ある賞なんでしょうか。僕にはよくわかりません。でもまあ,アメリカ映画は作品数でもカネのかけ方でも日本映画を圧倒しているのは事実で,アカデミー賞の権威も歴史も「日本アカデミー賞」なんかの比ではないので,その「おこぼれ」はありがたくちょうだいしていいでしょう。

 でも,その日本アカデミー賞にも「優秀外国作品賞」というのがあってハリウッド映画も表彰対象にしているのは,表彰する人とされる人との力関係を無視していて,まるで日本のプロ野球機構が米大リーガーを表彰しているみたいで,ちょっぴり笑えます。

 過去の関連記事:
  表彰状(2006年1月18日)
  ベストテン(2006年9月3日)
  日本アカデミー賞(2007年2月17日)
  カンヌ映画祭(2007年6月4日)

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2009年2月22日 (日)

覆面レスラー

 JR常磐線の車内で,覆面プロレスラーで元岩手県議のザ・グレート・サスケ氏が,携帯電話で覆面姿のサスケ氏を撮影しようとした男性乗客に立腹し,携帯を取り上げて床に投げつけた上に男性に暴行したとして,暴行容疑で逮捕されたというニュースがありました。

 多くの人がカメラを持っている観光地などでは,所構わずカメラのシャッターを切っても,とがめられることはまずないと思いますが,電車の中で人に向けてシャッターを切るというのは,迷惑防止条例違反などの犯罪行為と見なされる可能性もあるので,カメラ付き携帯などで撮影する際には十分配慮する必要があるでしょう。サスケ氏は「俺にも肖像権はある」と主張していたようですが,覆面で顔を隠していたのに肖像権なんてあるのかと,この主張にはちょっと笑えました。

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ザ・グレート・サスケ氏(asahi.comより転載)

 電車の中で覆面をしたままとは目立ちすぎやん! って思いますが,プロレスのことを知らない僕には,この写真を見ても誰なのかさっぱりわかりません。撮影しようとした男性乗客は,覆面してるのにサスケ氏だとわかったんでしょうか。そもそも,岩手県議だった頃のサスケ氏は,議場に入る時の本人確認などはどうしていたんでしょう。また,免許証の写真などはどうなっているんでしょうね。どうでもいいことですが,ちょっと気になりました。

 ネットで調べたところ,サスケ氏は議員当選後,それまで着用していたマスクに比べて大幅に顔の露出部分を増やすことにしたらしい(上の写真がそれでしょうか)。また,議会の一部党派が「覆面着用は議会の品位を損なう」と問題視して「議場での覆面着用禁止の会議規則改正案」を提出したものの,県会議で否決されて覆面着用が容認されることになったとか。でも,議員証の写真は素顔写真だったらしいので,覆面着用で議場へ入場するサスケ氏をどうやって警備員が本人確認していたのかは,やはりよくわかりません。

 覆面レスラーに限らず,一般人の場合でも,ある場面でその人が本人であることを確認するのって,本当は極めて難しい(というか,原理的には不可能ではないか)と思えてきました。顔写真付きの本人確認書類としては,運転免許証がよく用いられますが,その運転免許証自体を取得する時って,どうやって本人確認しているんでしょう。僕がン十年前に免許を取得した時の記憶では,申請書に住民票を添えることで本人確認に代えていたと思います。でも,住民票って第三者でも簡単に取得できるので,これでは本人確認になりませんよね。

 犯罪目的でもない限り,わざわざ他人名義の運転免許証を取得する人なんていないと思いますが,「そんなことする人はまずいない」という点だけが運転免許証の正当性の拠り所になっているというのは心もとないし,運転免許証が世の中のほぼすべての本人確認に通用することを考えると,けっこう心配です。

 最近のプロレスのことは知らないので,覆面レスラーというと,僕はタイガーマスク(漫画の方)やザ・デストロイヤーやミル・マスカラスあたりを思い出しますが(古すぎ?),マスクのデザインが常に変わらないレスラーならともかく,ミル・マスカラスなんて試合毎にマスクを変えていたらしいので,マスクをしたままでは絶対に本人確認は不可能でしょう。ていうか,素顔を知らない人にとっては,マスクを外したら,なおさら本人確認は不可能ですよね。

 ところで,普通の「顔出しレスラー」の場合は,素顔を見たからといって何も感じませんが,覆面レスラーみたいに顔を隠されると,どんな素顔なのか興味が湧いて見たくなる感覚ってありますよね。この感覚というのは,姿が見えるリアルの世界では相手の素顔に特別の興味が湧かないのに,ネットの世界で素顔を公表していない人に対して「素顔が見たい!」って強く思う感覚に,なんとなく似ているような気がしました。

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2009年2月20日 (金)

公表の基準

 香川県は,県立中央病院で昨年9月中旬ごろに体外受精をした不妊治療中の女性に対し,誤って別の患者の受精卵を移植した可能性があるため,妊娠9週目の昨年11月に人工妊娠中絶をしたと発表。病院は女性に謝罪したものの,女性とその夫は「精神的な苦痛を被った」として,慰謝料など約2千万円の支払いを県側に求める訴えを起こしているとか。

 別の患者の受精卵が誤って移植されるとは,なんとも恐ろしい医療ミスがあるものですね。これだけ医療技術が進歩した今,体外受精は安全で,たいがい(あ,ギャグじゃないです)だいじょうぶだと思ってましたよ。

 このニュースで気になったのは,体外受精失敗のことではなく,なんでこのミスが公表されたのかということ。報道によると,「慰謝料などの支払いを求めた患者側からの訴状が18日夕に届いたことから,県は19日に発表した」となっています。つまり病院は,ミスが判明したのが昨年11月にもかかわらず,その時は公表せず,裁判沙汰になり事実が白日の下にさらされることになった今の時点で,初めて公表したということなんですね。言い換えれば,もし裁判にならなかったら,この事実は永久に公表されなかったということでしょう。

 医療現場では,人命や健康にまったく影響ない些細なミスは,日常的に数多く発生しているものと想像します。そして,多少影響が大きくても,当事者間で解決するような問題の場合には,わざわざ公表したりしないんでしょう。それはそれで事情はわかりますが,今回のケースのように,裁判になったから慌てて公表するというのは,なんともみっともないものです。

 どんな分野の仕事でも,いかにしてミスを犯しにくい仕組みを作るか,そして,万一ミスを犯した時にいかにして被害を最小限に抑えるかというのは重要なことで,それぞれの分野での長年の経験とノウハウによって,必要な対策が講じられていることでしょう。それでも,人間というのは必ずミスを犯すものです(もちろん,人間に限らず機械も)。

 たとえば,ある会社の社内で「誰かさんが漢字を読み間違った」みたいな些細なミスをいちいち公表するわけはないし,そんなの公表されても迷惑なだけです(もっとも,総理大臣が漢字を読み間違うと,メディアは面白おかしく取り上げますが)。

 企業などが不祥事を起こした時に,責任者が記者会見して頭を下げる光景はおなじみになりましたが,こういう不祥事を公表するかしないかの基準って,いったい何なんだろうなと,ふと気になりました。

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2009年2月19日 (木)

なにわ筋線

 昨日のモバイルSuicaの記事で「Suicaおたくですね」っていうお褒めのコメントをいただいたので(ん? 褒めてない?),調子に乗ってもう1件。僕のブログでは仕事のことは基本的に書かないようにしているので,書こうかちょっと迷いましたが,まあ差し支えない範囲なので,ちょこっとだけ。

 仕事の関係で,新宿にあるJR東日本の本社ビルを初めて訪れました。セキュリティ面から,最近はどこの会社も社屋内への入室者に対するチェックが厳しくなっているようですが,JR東の本社ビルの入場ゲートは,JR各駅の自動改札とまったく同じような外観になっていて面白かったです。しかもゲートにざすのは,まさにSuicaと同じデザインの専用ICカード。社員の人はSuica形社員証を常時携帯し,この社員証を自動改札機にかざします。そして外来者に対しては同タイプのカードが貸与されるので,そのカードをかざして入場します。ということで,せっかくなので,セルフで記念撮影↓

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 まさにSuicaそのものなんです。自分の持っているモバイルSuicaをゲートにかざしたらどう反応するのか試したかったけど,警備員のおじさんが目を光らせていたのでやめました。それにしても,JR線で通勤してきたJR社員さんは,電車を降りてSuicaで改札を出たと思ったら,またすぐにSuicaで改札内に入場というわけなんですね。なんか悲しい。

 さて,話はまったく変わりますが,電車つながりで関西の「なにわ筋線」の話題。1980年代に計画されてから長年凍結されていた新線「なにわ筋線」について,国土交通省は近くJR西日本・南海電気鉄道・大阪府・大阪市によるトップ会議を開き,建設に向けて再始動するとか。この「なにわ筋線」は,JR新大阪駅から梅田北ヤードの新駅と京阪電鉄中之島駅を経由して大阪市内を南下し,分岐してJR難波駅と南海汐見橋駅につながる10.2キロの路線で,大阪の中心部から関西空港へのアクセスが1時間程度から30分程度にまで短縮されるそうです↓

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  (asahi.comより転載)

 関空と京阪神地区を結ぶ鉄道としては,JRの「はるか」と南海の「ラピート」が有名ですね。「はるか」は京都へ直通なので僕はなんかいか利用しましたが,なんかいは1回も利用してません(ややこしいっ!)。

 「はるか」で直通の場合,京都~関空間の所要時間は75~78分かかります。この「なにわ筋線」が開通すると,京阪や阪急との接続が可能になるので,元京都人としてはちょっぴり期待できるものの,乗り換えが必要なので,所要時間が「はるか」よりも短縮できるかは疑問です。京阪や阪急に直接乗り入れて関空~京都間を直通運転できれば理想なんですが,レールの幅が違うのでこれは絶対に不可能です。

 ちなみに,ご存じの方はご存じのとおり,列車のレールの幅には何種類かあり,国内で多く採用されているのは「標準軌」と呼ばれる広めの軌道と「狭軌」と呼ばれる狭い軌道。「標準軌」が採用されているのは,JR新幹線と首都圏の一部の私鉄/地下鉄と近畿圏の大部分の大手私鉄と地下鉄など。「狭軌」が採用されているのは,JR在来線と首都圏の大部分の私鉄/地下鉄と近畿圏の一部の私鉄(南海など)。つまり,首都圏ではJR~私鉄~地下鉄の乗り入れが豊富ですが,近畿圏での乗り入れは私鉄~地下鉄が主体で,JRと南海は孤立状態ということです。

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2009年2月18日 (水)

モバイルSuicaへ移行

 僕は2年以上前からモバイルSuicaを愛用していますが,マイカー通勤なので,残念ながら(何が残念?)モバイル定期は利用していません。で,最近,知人がカード式のSuica定期券をモバイルに切り換えるというので,切り換え操作を手伝いました。

 切り換え操作は超簡単で,携帯にモバイルSuicaアプリをダウンロードし,今使っている定期券に印刷された15桁のIDを入力すると,乗車区間や使用期限などの定期券情報が瞬時にモバイルへ移行しました。Suica定期券というのは,カードの中にだけ定期券情報が記憶されていると思っていたので,これにはけっこう驚きました。定期券のIDを集中的にセンターで管理して記憶しているということですね。

 さらに,電子マネーの移行処理を行うと,なんとSuicaのチャージ残高までもがモバイルSuicaに移行するんです。これもけっこう感激(って,何が嬉しいのかわからない人が普通でしょうけど)。定期券情報はともかく,Suicaのチャージ残高こそカードの中にだけ記憶されていると思っていたので,旧カードに手を触れずに携帯を操作するだけでチャージ残高が携帯へ移動するというのは,まるでマジックを見ているようです。Suicaのチャージ残高についても,利用するたびにIDと残高情報がセンターに送られて管理されていたということなんですね。もっとも,残高が移行できたのはモバイル設定翌日の5時以降なので,センターへの情報転送は1日1回だけだったりするのかも知れません。

 ちなみに,移行してしまったあとの旧カードの内容を,パソコンのFeliCaリーダーで読み出すと,使用履歴や移行前のチャージ額がそのまま残っていました。モバイルに移行した際にこのカードには手を触れていないので,そりゃ当然ですね。でも,その旧カードを駅の券売機に入れると「このカードは使用不可」のメッセージが出ます。つまり,モバイル登録した際に,旧カードIDの無効情報がセンターに記憶されるため,カード内にチャージ残高があっても,すべての券売機や店舗端末でこのIDのSuicaが使用不可になるという仕組みのようです。

 こういう仕組みなので,記名式SuicaやSuica定期券の場合は,万一紛失しても,チャージ残高やSuica定期券の使用期限が保証されて再発行されるということですね(JR東のホームページより)。ちなみに,Suicaが破損や水没(「水禍」って言う?)して使用不能になった場合にも,再発行されるらしいです。

 ということで,今回モバイル定期への移行操作をやったことにより,Suicaの仕組みに関していろんなことが判明し,ちょっと面白かったです。

 過去の関連記事:ケータイ乗り換え(2006年9月22日)

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2009年2月15日 (日)

現物支給

 中国浙江省杭州市で,財政支出を増やさずに景気を刺激する対策として,公務員給与の5~10%を,地元商店で現金代わりに使える「消費券」で支給する案が浮上しているとか。まずは幹部級職員から始め,効果があれば全公務員に広げることも検討しているそうです。

 地元に対する景気刺激策としては,たしかに面白いとは思いますが,こんなので給与の一部を支給されたら,一般職員はたまったものではないでしょう。これは中国での話ですが,日本でもこんなことを考え出す人がいないか,ちょっと気がかり。もっとも,日本では給与は現金で支給するものと定められていて,商品券や現物支給などは法律で禁止されているので,その点は心配ないのかも。

 ところが,気になるニュースとして,業績が落ち込んだパナソニックが,グループの管理職社員約1万人に対して,7月までに自社製品を総額10万円以上購入するようにとの通達を出したという話題がありました。この通達にどの程度の強制力があるのか知りませんが,もし強制力があるのなら,これって形を変えた「自社製品の現物支給」と同じじゃん? と思います。

 何よりも気に入らないのは,対象を管理職社員に限定している点。この通達の対象を管理職に限定している理由は,「管理職社員は一般社員に比べて給与が高額なため,10万円ぐらいの出費は何ともない」ということではなく,たぶん,「管理職社員は会社に対して文句の言えない立場」だからでしょう。もしこの通達にやましい点がないなら,管理職だけでなく一般社員(組合員)も対象にしてみたら? と言いたくなります。もちろん,パナソニックとは関係ない外野の人間が,勝手に想像して言ってるだけですので,悪しからず。

 この例に限らず,管理職という「会社にもの言えない」弱い立場を利用して,管理職限定の給与カットや手当カットを平気で実施する会社は世の中に多いようですが,会社のこういうやり方って,いやらしいなーと思います。今の管理職社員は必ずしも高給取りとは限りません。同じ労働時間でも,残業手当が付く組合員の方が高給という例もあります。業績が悪くなると「まず管理職対象に報酬カット」という発想をする経営者のセンスというのは,管理職社員が一般社員に比べてはるかに高給だった古き時代の名残ではないでしょうか。もちろん,経営責任のある役員や高級幹部社員などに限定して報酬カットするのであれば,それは一向に構わないと思いますが。

 でもまあ,パナソニックの自社製品購入通達に関しては,一般家庭向け商品のレパートリーが豊富なパナソニック製品だから,パナソニック社員はまだ恵まれていると言えるでしょう。もし「自社製品を10万円買え!」と言われたら困ってしまうメーカーの社員が多いでしょうね。ということで,パナソニックの通達が他のメーカーへ広がったりしないか,ちょっと心配なところです。

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2009年2月14日 (土)

東京 VS シカゴ

 2016年夏季オリンピックの開催計画書「立候補ファイル」の提出が締め切られ,1次選考を通過した東京・シカゴ・マドリード・リオデジャネイロの4都市の招致合戦が今後本格化するらしい。開催都市は10月2日にコペンハーゲンで開かれるIOC総会で決定する予定。

 「立候補ファイル」は,競技会場などを含めた具体的な開催計画を説明した資料で,東京が提出した資料には,大会運営で赤字が出たら政府が赤字分を補てんすると約束する財政保証文書も添付されたとか。この財政保証は,IOCが重視していることを受けて石原都知事が麻生首相へ直談判して取り付けたもので,閣議了解などの手続きは取られていないらしい。また,招致委員会は東京招致を後押しする国会決議も添付したかったものの,財政保証に否定的な民主党との調整がつかず,ファイル提出には間に合わなかったとのこと。

 約2年前の都知事選の結果,オリンピック招致を公約に掲げた石原氏が当選したことで,形の上ではオリンピック招致は「都民の意思」ということになるので,それはそれで構いませんが,一説で総費用の半額ぐらいになるとも言われている政府財政保証となると話は別。きちんと各党の公約に明示して信任を得た上で保証すべき問題であり,どさくさ紛れに麻生首相が独断で保証するというのは行き過ぎだと思います。まして2016年に麻生氏が総理をしていることはありえないでしょう。ていうか,今年の10月2日の開催地決定時点で既に総理でなくなっている可能性が高いです。

 ということで,「国民が承知しない招致」というのには困ったものですが,都の失敗は,政府への根回しが遅すぎたという点。オリンピック招致はもっと時間の余裕を持って取り組むべきで,2016年にこだわらず,2020年あたりを目標にして長期スケジュールでやるべきだったと思いますよ。

 ところで,本日の朝日新聞によると,この招致合戦は東京とシカゴの一騎打ちになるとか。昨年夏の段階では東京が総合1位だったものの,アジアは北京で開催されたばかりであり,北米での開催が遠のいているため,開催地域のバランスとしてシカゴが有利とのこと。そして,オバマ大統領が,シカゴのあるイリノイ州選出の上院議員だったという点でも有利とか。

 下の表は,朝日に掲載されていた各都市のアピールポイントと強みと弱点。東京の強みとして「政府の財政保証」がしっかり書かれている点は,なんとも腹立たしいものです↓

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 最終的にIOCがどう判断するかということなので,どうでもいいことかも知れませんが,この表によると,他の都市の弱点が「治安の悪さ」「宿泊施設不足」「交通網の整備不足」とあり,東京がこの点で優れているかのようですが,なんか違うなと感じます。

 僕のような地方都市の人間がたまに東京へ行った時に感じるのは,とにかく「人が多すぎ!」ってことです。そして,ビジネスホテルは予約しづらいし,電車はいつも混んでいるし,道路は渋滞しているし,首都拘束道路はノロノロだし,クルマで行っても駐車場を探すのに一苦労。もっとも駐車場に関しては,コインパーキングなどの普及により,昔に比べると良くなったような気もしますが。

 つまり,いくら宿泊施設や交通網が充実していても,これだけ人の多い都市にオリンピックをしたら,混雑にますます拍車がかかるということです。治安面に関しては,たしかに通常時の治安は他都市に比べていいでしょう。でも,オリンピック開催となると,テロ発生の危険があり,狭い地域に人と施設が密集している東京の場合は,かえってテロの標的になりやすく,テロ対策も難しいように思えます。ということで,東京にも「弱点」はいっぱいあると思いますよ。

 そして,「世論の盛り上がり」に欠ける点が弱点とされていますが,盛り上がりに欠ける理由は「オリンピックしている経済状況じゃない」という理由以外に,僕の独断と偏見では,とりもなおさず石原知事のキャラクターによるところも大きいのではないかと思います。オリンピックに反対する人をバカにしたり,恫喝するような物言いをしたりする知事のかけ声では,賛成する気になりません。最大の弱点は「知事の謙虚さ不足」だと思いますよ。

 僕としては,「選手の国籍別に争う」というオリンピックにどんな意義があるのかイマイチ理解できないので,今のオリンピックのスタイルには否定的なんですが,スポーツを見るのは好きだし,世界最高レベルのスポーツが観戦できるのはやはりオリンピック。オリンピック放送はテレビでよく見るけど,どのみちテレビ観戦なので,開催地は東京でなくてもどこでも構いません。ただ,東京開催だったら放送に時差がなくて助かるという程度かな。

 過去の関連記事:
  都知事選の結果(2007年4月9日)
  2016年オリンピック(2008年6月8日)
  北京オリンピック終了(2008年8月26日)

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2009年2月12日 (木)

政府紙幣

 僕は経済オンチなので,経済関係の話題はあまりブログでは取り上げないんですが,最近の話題で本当にわからないのは「政府紙幣」のこと。日本銀行の代わりに政府自ら「政府紙幣」を発行して景気対策を進めるべきとの声が与党内にあると,最近報じられています。

 政府紙幣というのは,日銀発行の紙幣とは異なり,政府判断で自由に発行できる紙幣で,それがそのまま国家の資金になるものの,償還が不要で金利も付かないため,国債のような「債務」にはならない。要するに,資金的な裏付けがなくても「政府が自由に印刷してばらまける紙幣」だと認識しています(もし間違っていたらすみません)。

 ということは,ばらまいた分だけ既に流通している貨幣の価値が下がる(すなわちインフレになる)ということで,要するに,国家が国民から広くまんべんなく搾取するのと同じことですよね。なんでこれが「経済対策」と言えるのか,そしてこんなことが許されるものなのか,僕にはまったく理解できません。

 話は変わりますが,政府が勝手に紙幣を印刷してばらまくのは論外としても,流通する紙幣(日本銀行券)がなんで増え続けるのかというのは,僕にとっては子どもの頃からの大きな謎でした。僕が子どもの時,「銀行ごっこ」みたいな遊びをしたことがありますが,最初に同じだけの模擬貨幣を全員に等配分して,お互いに「商売」や「貸し借り」をしてその貨幣が動くわけですが,いくら貨幣が動いても,各人が持っているトータルの貨幣の量は増えも減りもしませんよね。

 でも現実世界では,100年以上も前に貨幣が発行されて以来,物価の上昇とともに貨幣の流通量は増え続けているわけで,「なんで流通貨幣が増え続けるのか」というのは,「鏡は左右を反転させるのに,なんで上下は反転しないのか」とともに,子どもの僕にとっては大きな謎でした。もし小さい子どもに聞かれた時,理解できるように説明するのは今でも難しいです。

 「鏡は左右を反転させるのに,なんで上下は反転しないのか」については,上手に解説されていた記事が見つかったので,以前書いたブログで引用しました。ただし,今はリンク先のサイトがなくなってしまっていて,ちょっと残念。

 もう一つの「なんで流通貨幣が増え続けるのか」については,恥ずかしいことに,いまだに僕には適切な説明ができません。日本銀行が銀行に貸し付けた金額が結果的に紙幣となって流通するということなんでしょうか? う~~ん,よくわかりません。子ども相手に上手く説明できる人がいたら,ぜひ解説をお願いしたいものです。

 過去の関連記事:鏡の中の世界(2005年11月21日

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2009年2月11日 (水)

分社化

 麻生総理は「郵政選挙の時,4分社化を知っている人はほとんどいなかった。あの選挙で国民に問うたのは郵政の民営化であって,4分社化ではなかった」と発言。

 僕の記憶では,たしかに,あの時の選挙で騒いでいたのは「郵政民営化」であり,分社化はほとんど話題になっていなかったし,僕には「4分社化」の認識はなかったです。ていうか,郵政民営化そのものに僕は興味なかったです。郵政を民営化して,いったいなにがどう良くなる(悪くなる)かは理解できなかったし,「郵政民営化だけを選挙の争点に掲げる小泉氏っていったい何?」という感覚でした。他の有権者の方がどういう判断基準で投票されたのかは知りませんが,少なくとも僕は郵政民営化云々ではなく,まったく別の判断基準で投票したと記憶しています。

 でも,この「郵政選挙」で与党が圧勝したため,その「争点」であった郵政民営化は結果的に多くの有権者に支持されたということになっています。もっとも,これには選挙制度の問題もあり,有権者の絶対得票数では,郵政民営化賛成候補の得票は半数以下という説もありましたが。

 話を「分社化」に戻して,郵政に限らず,旧電電公社にしても旧国鉄にしても,公営事業を民営化する場合,なんで必ず分社化するんでしょうね。郵政の場合は,日本郵政・日本郵便・郵便局・ゆうちょ銀行・かんぽ生命 のように,業務内容毎に分社しているわけで,これはこれで機能的で正解のように思えますが,NTT東西やJR各社などの場合は,単純に営業地域で分割しただけ。地域分割することのメリットが,僕にはまったく理解できません。

 特にJRの場合,地域分割で民営化したことにより,利用者にとってはさまざまな不都合が生じていると感じています。たとえば下記。
(1)ネットで購入したチケットについて,他社の窓口では受け取れない。
(2)切符をクレジットで購入した場合,他社の窓口では払い戻しや変更ができない。これ,僕にとってはけっこう重要で,他社エリアへ行く際に帰りの特急券をあらかじめ購入する場合は,カードでなく現金で購入しておくなどの対応が必要となります。
(3)特急回数券の座席指定のみを取る場合,他社の窓口では発券を拒否されることがある。
(4)車内検札廃止や特急車両禁煙化などのサービスに,会社間のばらつきがある。
(5)別会社にまたがる列車の便が極めて悪くなった。(例:東海道本線の場合,熱海駅や米原駅をまたがる普通列車は皆無で,乗り換えが必要)
(6)本州3社(JR東・東海・西)と,JR北海道・四国・九州の3社の運賃に格差が生じ,運賃計算が超複雑になってしまった。

 あと,僕にとって超重要なのが,電子マネーの利便性。JR東のSuica・JR東海のTOICA・JR西のICOCAについては相互利用が可能となり,便利にはなりましたが,そもそも分社化されてなくてJRが1社だけだったら,最初から統一の電子マネーになっていたはずでしょう。JRの都合で分社化してそれぞれ独自に開発しておきながら,あとで「相互利用できるようになりました」と言われても,なんだかなあと思います。それに,「SuicaとPASMO」「ICOCAとPiTaPa」は相互利用できるのに,「SuicaとPiTaPa」や「ICOCAとPASMO」の組み合わせになると相互利用ができないというのも,素人には理解できない奇々怪々なシステムだと感じています。

 過去の関連記事:JRのサービス(2006年1月19日)

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2009年2月10日 (火)

河童の話

 最初にちょっぴり宣伝。ニフティが開設している「ココログニュース」というニュースサイトがあります。いくつかのブログを引用しながらニュースを解説している,どうってことのないサイトですが,2月10日配信の「天下り・渡り廃止は可能か」というニュースに,ちょこっとだけ拙ブログが引用されてました。こんな記事でも引用されると,なんだか嬉しいものです。

 さて,僕はめったに見ない番組ですが,「鶴瓶の家族に乾杯」というNHKの番組がありますね。笑福亭鶴瓶氏が予告無しに地方を訪ね歩いて,地元のいろんな人と交流するという番組です。NHKはこの番組を「ぶっつけ本番の旅番組!」と銘打っていますが,ホントにぶっつけ本番なんでしょうか。スタッフによる「お膳立て」はある程度ありそうだし,そもそも生中継じゃないので,仮に撮影時は「ぶっつけ本番」だったとしても,番組としては結果的に面白い絵だけを集めて編集すればいいわけで,生中継でもない番組を「ぶっつけ本番」って呼ぶのは誇大広告のような気もします。

 それはともかく,たまたま見ていた今週の放送は,鶴瓶さんとレスラーの浜口京子さんが岩手県の遠野市を訪れるという設定。僕は遠野には行ったことがありませんが(ていうか,岩手県へは駅通過以外に行ったことがない),遠野と言えば柳田國男の「遠野物語」が有名。そして,「河童の町」としても有名ですね。この日の放送によると,この町で河童を捕獲するには役所が発行した許可証が必要とかで,あたかも河童が実在するかのような町の取り組みには笑えました。

 河童と言えば,芥川龍之介の同名小説を思い出すものの,どんなストーリーだったか今は全然思い出せません。そして思い出すのは,2007年公開の「河童のクゥと夏休み」というアニメ映画。【以下,ネタバレあり】

 この映画のストーリーは,小学生が学校帰りに拾った石を水で洗ったところ,江戸時代から石の中に閉じこめられていた河童の子どもが出現。家族はその河童を「クゥ」と名付け,周囲に気づかれないようにして一緒に暮らし始めます。そしてある日,少年はクゥを河童の仲間に会わせようと,クゥを連れて河童が住むという伝説の町「遠野」へ旅に出るというお話。

 このアニメは以前DVDで見ましたが,めっちゃ面白くて,僕はずっと笑い転げてました。映画の中のなにげない会話が面白く,小学生どうしの意地悪とか,両親との微妙な距離感とか,いっつもケンカしてる兄妹関係といった,微妙な人間関係の描写が秀逸でした。特に,兄弟(兄妹)のある人なら誰でも経験ありそうな,「適度な兄妹の仲の悪さ」の描写がリアルで面白かったです。

 もちろん,人間だけでなく,河童のクゥや飼い犬(名前が「おっさん」だって)もいい味を出していました。また,クゥといっしょにテレビに出ることになってはしゃぐ家族とか,放送コードにひっかからないように河童にパンツをはかせるテレビ局とかにも笑えました。クゥがテレビ局から逃げ出して東京タワーに登るシーンがあり,これは,かのキングコングが高層ビルに逃げた最後のシーンを連想させ,このシーンがラストのクライマックスかと思わせましたが,そこから先も延々と話が続きます。映画の後半はちょっと冗長だと感じましたが,いっぱい笑える上に適度な泣かせどころもあり,なかなかよくできたアニメだったと思います。

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2009年2月 9日 (月)

検索フレーズ

 僕がいつも見に行くブログで,そのブログの記事がヘンなフレーズで検索された面白い例が紹介されていることがあるんですが,これ,いつも面白くて抱腹絶倒です。「そんなフレーズで,いったい何を探してるん?」と突っ込みたくなるところが面白いし,そのブログには,どこにもそんな記事は書いてないのにヒットしてしまうというところが,また面白いものです。

 ということで,僕はアクセス解析を見ることはあまりないんですが,ちょっと面白そうなので,最近どんなフレーズで検索されているのか,確認してみました。そこで,面白かったものをいくつか紹介します。

永田議員 実家 お金持ち
 偽メールでお騒がせの元議員ですね。ふ~~ん,実家がお金持ちなんですか。知りませんでした。そんで,いったい何を調べたいのかな?

赤旗 解約
 あ,赤旗を解約したいんですか? でも,このブログに解約方法なんか載ってませんって! どうぞ,ソチラの関係先にお問い合わせ下さいませ。

NTT東日本代理店 ウザ
 はいはい,同感です。NTT東のセールス(特に光フレッツの)ってマジウザいです。

手書きの似顔絵のペンわ何
 今風の仮名遣いですな。どーでもいいけど,検索する時ぐらいは正しい仮名遣いで入力しましょう!

派遣切り 何それ
 いや,気持ちはわかりますけど,「何それ」で検索されてもねー。

露出ポイント 京都 アダルト
 何かの撮影なんでしょうか。怪しい。

長嶋茂雄テレフォンカードの価値
 もう「過去の人」だし,しかも今やテレカは無用の長物。たぶん価値ないと思いますよ。

武士の一分 呼び方
 「一分」の読み方? ひょっとして「いっぷん」だと思ってたとか?

9月21日 彼女 ホテル バブルへGO
 「バブルへGO!!」っていう映画がたしかにありましたね。それはそうと,9月21日に彼女といったい何があったん?

生理 飛行機 座席 変更
 あ,そんなん,このブログに聞かれても困ります。ぜひ航空会社にご相談下さい。どっちにしても,通路側に座った方がいいと思いますよ。

かばの生態
 僕の生態? そんなん恥ずかしくってここでは書けませんって! ぜひ個別にメールでお問い合わせ下さい。

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2009年2月 8日 (日)

どうやって書いているか

 さて今日は,僕がいつもどんな風にしてブログを書いているのかについて,ちょっとだけ舞台裏を紹介してみたいと思います。

 まず,ネタ集めは,日常ふと気になったことをメモしておくようにしています。メモといっても,いつも手帳を持ち歩いているわけではないので,携帯でメモして自分のPCのメールへ転送しておきます。ちなみに,仕事中以外の場合に,仕事関連で気になったことや思い出したことなどは,同じように携帯でメモして,会社のメールへ転送しておく習慣があります。

 そして,毎日欠かさず見るのが新聞社のWebニュース。紙の新聞と違ってWebニュースの場合は,どの記事も扱い方が平等で「トップ記事」という概念がありません。このため,自分の判断と価値観でニュースを選別できる点がありがたいです。で,そのWebニュースの中から,気になったニュースとか突っ込みどころを見つけたニュースなどを,ブログ用のネタとして,テキストファイルにコピーしてPCに保存しておきます。このWebニュース閲覧に要する時間は,毎日20分程度でしょうか。

 このようにして毎日ネタが集まるので,ブログのネタに困ることはほとんどありません。むしろネタはあっても書く時間がないということが多く,なかなか毎日書けないのが実情です。

 夜時間がある日には,このネタの中から記事にしやすいものを選んで原稿を書きます。書きたいことの整理さえできれば,文章化するのはそれほど苦になりませんが,完成するまでには最低でも3回は読み返して校正します。校正は,誤字チェックや「てにをは」チェックや言い回しのチェックだけでなく,接続詞が適切かも確認します。

 自分のブログを読み返してみると,接続詞は「そして」「それに」「ところで」「また」「でも」「ただ」「もっとも」「そもそも」「むしろ」「ということで」「次に」などを多用しているようです。接続詞というのは文章の「流れ」を左右するのでけっこう重要だと認識していますが,語彙の貧弱な僕にとっては,適切な接続詞を選ぶのはけっこう苦手ですね。

 さらに,下書きモードで再チェックして,本番ページにアップ後もう一度読み直します。都合5回ほど読み返すことになりますが,それでも,書いた後で「イマイチやな~」と感じることも多いですね。

 ということで,記事の長さにもよりますが,1回の記事を書き始めてからアップするまでに,だいたい30分から1時間ぐらいでしょうか。そして,こんな文章でも5回ほど読み返しているので,誤字などの単純ミスはあまりないと自分では思っていました。ところが,です。

 以前,あるブログで,Wordの校正機能のことが話題になっていたのを思い出し,ちょっと時間があったので,昨日までの自分の全ブログ858件の記事に対して,Wordの校正機能を使って内容をチェックしてみました。すると,驚くべきことに,指摘間違いの部分を除いても,なんと212件もの指摘がありました。こんなに多かったのは,ちょっとショックです。

 恥を忍んでその内訳を公表すると,以下のとおりです。
  重ねことば:15件
  入力ミス:49件
  助詞の繰り返し:67件
  「~たり」の誤用:81件

 まず,「重ねことば」と指摘されたのは以下の表現でした。
(1)「まず第一に」:「まず」と「第一に」が重複しているという指摘です。なるほど。
(2)「今の現状は」:これも「重ねことば」ですね。「今の状態は」のようにするのが正解。
(3)「約1.2kmぐらい」:「約」と「くらい」が重なっているという指摘。納得です。
(4)「違和感を感じる」:これはだめですね。「違和感がある」とか「違和感を覚える」とかにすべきでしょう。
(5)「遺恨を残す」:なるほど。「遺恨=恨みを残すこと」なので,重複しています。ただし,これは新聞記事からの引用部です。僕の記事が悪いのではありません(笑)
(6)「犯罪を犯す」:「罪を犯す」が正解。
(7)「最初の書き出し」:たしかに。それにしも,これをエラーにするWordはなかなかの優れ物です。

 次に,「入力ミス」と指摘されたものは,「変わった」みたいなタイプミスのものや,「素い」→「素早い」みたいな漢字誤りや(でも,ATOKでは「素速い」が選択肢に出てしまうぞ~),「つくく」→「つくづく」のような仮名遣い誤りや,「Operatin」→「Operation」みたいな英文のタイプミスなど。これらの指摘はけっこう役に立ちますが,あくまで単語レベルのチェックで,文脈を意識したチェックまではできないようです。

 「助詞の繰り返し」というのは,「・・・・・・」みたいに,1つの文に同じ助詞が2回以上使われている場合ですが,「僕・・・」みたいな場合は主語が2つあるわけではないので問題ないし,「目立った部分に対して行政弱いということ(2009.1.3の記事)」のように,ぎりぎりセーフと思える場合でも指摘されてしまいます。

 そして,最も多かったのが「『~たり』の誤用」で,これは,「拡大したり契約期間満了で派遣を打切ったとしても(2009.1.12の記事)」のようなの部分で,「たり」は繰り返すのが正しい使い方との指摘。この場合は,「拡大したり契約期間満了で派遣を打切ったりしたとしても」というのが正しい表現。「たり」は繰り返すのが正しいというのは僕も認識していましたが,誤記が81件もあったとは恥ずかしい限りです。

 なお,「ウザい」「バカげた」みたいな本来正しくない表記をしたり,「Suica」や「Wiki」なんていう,辞書にはない固有名詞を使ったりした場合にも「入力ミス」と反応してしまいますが,指摘された時点で辞書登録しておけば,次回以降は指摘されません。

 ということで,このWordの校正機能は,けっこう使えると思いますので,皆さんもぜひお試し下さい。なお,この機能は,文書をWordに貼り付けて,Wordの「ツール」メニューの「文章校正」をクリックすれば動作します。ちなみに,「オプション」で「文章スタイル」を「通常の文」と「くだけた文」から選べるようになっていて,「くだけた文」を選んだ場合には「い抜きことば」(やってます→やっています)などの指摘がされないようになっています。ちなみに,僕のブログはもちろん「くだけた文」ですよ~。

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2009年2月 7日 (土)

気楽な立場

 麻生総理の「郵政民営化には反対だった」の発言が物議をかもしているようです。要するに麻生氏は,「(旧郵政省を管轄する)総務相当時,郵政民営化には反対で,当初は解散の詔書にサインしなかったが,最終的には小泉内閣の閣僚の立場を優先して郵政解散に同意した」ということ。そんな事実があったことすら僕の記憶にはありませんでした。ていうか,当時の麻生氏はタダの一閣僚。その程度の言動が注目されるほどの立場の人ではなかったということでしょう。

 今回の麻生氏の発言に対しては,自民党内からも批判の声が噴出しているみたいですが,もともと小泉内閣時代にそういう言動をしている人なので,「郵政民営化に反対だった」と発言したからといって,何を今さら大騒ぎしてるの? と思います。それを問題視するのなら,なんで麻生氏を総裁に選んだの? と言いたくなります。もっとも,言い方とか言うタイミングの悪さとかという点で,麻生氏は相変わらずセンス悪いなあとは思いますが。

 そもそも閣僚に限らず,一人一人の議員というのは,それぞれがきちんとした思考能力を持った立派な大人であり,党所属の議員全員が同じ考えを持つなんてことはありえません。でも,政党などの組織の一員であれば,自分の意思だけでなく,最終的には組織の決定に従って行動するのは当然のことでしょう。その意味で,当時の麻生氏の「郵政民営化には反対だったが閣僚の立場を優先した」というのは何も間違っていないと思いますよ。

 むしろ,郵政民営化反対の信念を貫いて離党までして独自選挙を戦ったのに,投票してくれた有権者の意向を無視して,当選後に郵政民営化賛成に寝返って復党するような議員の方が,よほどハレンチで許せないと僕は思います。

 ということで,党員とか党の公認候補とかの場合は,たとえ自分の考えと異なっていても最終的には党の決定に従わざるを得ないのは当然であり,ある意味つらい立場だと言えます。でも,そうでなければ,有権者も安心してその人(党)に投票なんかできないと思いますよ。

 それに比べて,党員でもなんでもない一般人は気楽なものです。政治家が何を言おうが,各政党がどんな主張をしようが,そんなのに一切拘束されず,自分自身の判断で好き勝手なことを言えますからね。僕自身も,いつも独自の判断で言いたいことを自由にブログに書くことを信条にしており,お気楽な立場というのはホントありがたいものです。

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2009年2月 6日 (金)

ブログ炎上

 お笑いタレントのブログに,殺人事件に関与したという事実無根の中傷を書き込んだとして,警視庁は17~45歳の男女18人を名誉棄損容疑で書類送検する方針を固め,また,このタレントの殺害を予告する内容を書き込んだとして,29歳の女性を脅迫の疑いで書類送検したとか。

 このタレントのブログは,事実無根の書き込みが数百件に上って「炎上」したらしいですが,ネットの匿名性に乗じて,他人を誹謗・中傷したりハレンチな言動をしたりする人が多いというのは,ホント情けないものです。

 それにしても,ネット上の名誉棄損容疑で警察が捜査に乗り出すというのは意外で,しかも書き込んだ人間を確実に特定できるというのにも驚きました。今日の朝刊の記事によると,ネットの履歴から接続したプロバイダーが特定できるので,2002年5月施行のプロバイダー責任制限法に基づいて,被害者はプロバイダーに対して情報開示を求めることができ,それによって書き込んだ人間を特定できるそうです。もっとも,ネットカフェのパソコンから書き込んだような場合には,当然のことながら,端末は特定できても書き込んだ人物を特定するのは不可能です。

 ただ,僕としては,いくらネットでアホな書き込みをされたからといっても,それを刑事事件として扱うのには抵抗があります。ネットの書き込みに対しては,やはり自己防衛しておくのがベストでしょう。荒れそうになったら,コメント入力を拒否したり,承認制にしたり,メルアド公開を義務づけたりなど,いろんな自衛手段があると思います。

 ちなみに僕の場合は,万一荒れた場合に備えて,「記事と無関係なもの」「他人のコメントに対する批判」「特定個人・団体等の誹謗・中傷を伴うもの」などのコメントは無断で削除することをプロフィール・ページに書いて宣言しています。もっとも,今のところ,荒れそうになるほどのアクセスもないし,杞憂かも知れませんが。

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2009年2月 5日 (木)

副業の解禁

 従来は禁止されていた正社員の副業について,製造業を中心に認める動きが広がっているようです。たとえば東芝は,勤務時間短縮で減額した賃金を穴埋めできるように,一時帰休を実施する工場で働く正社員16,700人を対象として,一時帰休期間中のアルバイトなどの副業を解禁する方向で検討中とか。また,富士通の子会社である富士通マイクロエレクトロニクス(FME)も,国内3工場の正社員計約5,000人の副業をすでに解禁中とか。

 これらの動きに関して,日本商工会議所の岡村正会頭(東芝会長)は,「時間短縮で空いた時間に他の仕事をして賃金の不足を補うのは,緊急避難型のワークシェアリングの一つ」との考えを示しているそうです。

 僕の場合,仮に勤務時間が短縮されて給与が大幅にカットされるようなことがあったりしたら,アルバイトをしないと生活できないかも知れません。でも,この年令でアルバイトをして得られる収入というのは,正社員の今得られる時間当たり賃金に比べたら,微々たるものでしょう。それを体よく「ワークシェアリングの一種」みたいな言い方されても,なんか違うなと思います。

 僕としては,もともと,各社員の自己責任で多少の副業(まがい)のことをするのは大目に見てもいいのではないかと常々思っていたので,給与をきちんと払っている間は社員の副業を禁止しておきながら,きちんと払えなくなったら副業を解禁する企業というのも,なんだか身勝手に思えます。

 そもそも,どこまでが副業に抵触せず,どこからが副業と見なされるのかというのは,けっこう曖昧でわかりにくいものです。パートやアルバイトで雇い入れられるケースは明らかに副業といえますが,個人でなんらかの運営をする場合はきわめて不明確です。

 たとえば,銀行に預金してその利息を受け取っても,これはもちろん副業じゃないし,株式売買で利益を得ても通常は副業とは見なされません。でも,平日休みのサラリーマンが,平日の昼間に自宅でデイ・トレーディングして利益を得た場合,これが副業かどうかというのは,けっこう微妙ですよね。

 これ以外にも,実家の農業を手伝って謝礼をもらった場合とか,フリーマーケットで物品を売って儲けたとか,マルチ商法の会員を勧誘して利益を得たとか(これはどちらかといえば犯罪行為か?),世の中には微妙なケースがいっぱいありそうです。

 ネット関連だと,オークションで売買して収入を得るとか,自分のホームページに貼ったアフィリエイト(成功報酬型広告)によって報酬を得るなんていうのも,広い意味では内職と同様に副業と言えるのかも知れません。

 ということで,収入を得る形態が多様になった今,多くの企業がルール化している社員の副業禁止というのは,終身雇用時代の遺物であり,いつまでもこだわらなくていいのにと僕は思います。

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2009年2月 4日 (水)

なんかおかしい

 最近の話題から「なんかおかしい」と感じたのをいくつか。

 まず,今話題になっている,官僚の天下りと渡りのあっせん禁止について。政府は,のらりくらりとかわしながらも,結局麻生総理は,省庁あっせんを年内で廃止することを明言したらしいですが,これはあくまで「政府によるあっせん」を廃止すると言っただけで,天下りや渡りそのものを廃止するということではないですよね。

 結局は,政府がいくらあっせんをやめても,それぞれの公益法人が自主的に決める人事や,官僚が自主的に退官するのを妨げられるものではないでしょう。なのに,「あっせん」を廃止しただけで,なんで天下りや渡りがなくなるかのような話に結びつくのか,僕にはよくわかりません。ていうか,メディアもそこを混同して報道しているように思えます。

 本質的には,そういった天下り先に潤沢なカネが流れているということが問題ではないでしょうか。その手の公益法人が本当に必要で,本当に意味ある業務をしているのかを見直すことの方が重要だと思います。ていうか,それ以前に,その公益法人に委託されている業務に関して,公正な競争入札によってきちんと委託先が決められているかというのは,極めて怪しいと思いますよ。その根本的なところを見直せば,問題となっている天下りや渡りは必然的に消滅するのではないかと思いますが,どうでしょうか。

 次に,日本郵政の宿泊・保養施設「かんぽの宿」の売却問題。結局これは,評価額に対して極めて安値で売却されたことと,その決定の過程が不透明なことが問題視されているようです。たしかに,入札が公正に行われたかは不透明だし,「転売してボロ儲けした不動産業者は実は幽霊会社だった」みたいな話もあったりして,めちゃくちゃ怪しい話だとは思いますが,それはそれできちんと調べてもらうとしても,この施設を日本郵政が持ち続けることの功罪について,きちんと報じられていないのが歯がゆいです。

 持ち続けていても赤字が続くのであれば,「タダでもいいので一刻も早く手放したい」となる可能性がありますよね。そうなると,施設の売却に関して,公明正大に再度入札を実施したとしても,もし一括売却だったら結局は同じような結果になるのかも知れませんね。僕にはよくわかりません。

 もう一つ。またまた定額給付金の問題ですが,もし景気対策を目的とするなら,現金支給よりも使用期限付きの商品券のような方式にした方が,多少なりとも経済効果があるのではないかと思います。使用期限のない現金支給で,しかも金融機関への振込みというのは,いかにも「すぐに使わなくてもいい」「家計の補填にして下さい」と言っているようなものですね。

 それに,振込みにするということは,銀行などの金融機関に莫大な手数料収入が入り,かつ金融機関の預貯金残高も一時的に一気に増大するわけで,金融機関だけがウハウハとなるのかも。結局この給付金は,金融機関救済の側面もあるのかと勘ぐりたくなります。そういうことがあまり報じられないというのも,なんだか不思議ですね。

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2009年2月 3日 (火)

最後のゴジラ

 先日の「復活ゴジラ」に続き,本日は1999年から2004年にかけて公開されたゴジラ・シリーズ最後の6作品の感想です。

 この6作品に登場するゴジラは,背びれの形状が大きく変わり,以前のゴジラを見慣れている人には違和感がありますが,口の裂け方も大きくなって,より爬虫類に近くなったような気がします。明らかに従来のゴジラとは「別物」の設定ですね。また,ゴジラが海中を泳ぐシーンが何度かありますが,上手に泳ぐのには驚かされます。【例によって,思いっきりネタバレあり】

1.ゴジラ2000 ミレニアム(1999年公開)
  監督:大河原孝夫
  出演:村田雄浩,阿部寛,西田尚美,佐野史郎 ほか

 今回のゴジラは,わが茨城県に上陸して東海村の原発を襲います。そして,上陸地点の河口は,僕がよく見慣れた川と赤い橋と河川敷。自分がよく知っている場所に戦車が集まりゴジラが上陸して破壊活動を起こすというのは,極めてリアルで衝撃的でした。かつて臨界事故を起こしたJCO事業所もこの原発の近くにあり,僕の自宅から10キロ圏内。いやはや危ない場所に住んでしまったものです。

 ところで,主演で局長役の阿部寛さんが,「茨城沖」を「いばらおき」と発音していましたよ。う~~ん,許せん!(正しくは「いばら」 1月30日の記事を参照下さい)

 この映画では,ゴジラの生命力の秘密を持つ「謎の飛行物体」が登場し,ちょっとSF的なストーリーですが,結局これはなんだったのか,よくわかりませんでした。

2.ゴジラ×メガギラス G消滅作戦(2000年公開)
  監督:手塚昌明
  出演:田中美里,谷原章介,勝村政信,池内万作 ほか

 1954年に最初にゴジラが出現して東京を破壊して以来,なんと首都が東京から大阪に移転していたという設定。そんな話はこれまでのゴジラ作品に出てこなかったので驚きました。これに限らず,この後期の6作品には,ストーリー上の連続性がない作品が多いようです。

 首都移転後の日本は,1960年代に原発の撤廃を計画し,1990年代には重水素を原料としたプラズマ発電なるクリーンエネルギーを開発したということになっています。その「首都大阪」にゴジラが出現するというのが今回のストーリーです。

 今回のゴジラ撃退方法は,プラズマエネルギーを使って,ブラックホールの小型版「マイクロ・ブラックホール」にゴジラを吸い込ませてしまおうという方法。そんな回りくどいことをしなくても,ゴジラを捕獲して宇宙空間に放り出せば手っ取り早いんじゃないかと,僕は思いましたが。

 ところが,この「マイクロ・ブラックホール」の実験により,時空が歪んでトンボのような巨大昆虫が出現してしまいます。この巨大昆虫のCGはなかなかよくできていて,実写やミニチュアとも違和感なく融合しています。CG技術の進歩により,ゴジラ映画の制作スタイルも大きく変化してきたようですね。

 この巨大昆虫が合体して「メガギラス」という怪獣に進化し,お台場でゴジラと戦いますが,このメガギラスは,ゴジラの熱線をはね返すなど,めっちゃ強い怪獣です。

 「マイクロ・ブラックホール」によってとんでもない巨大昆虫や怪獣を出現させてしまったのに,ゴジラ撃退のために再度この武器を使うという作戦(しかも渋谷で!)は信じられませんが,他の作品に比べると,ゴジラ撃退に関しては成功した感があります。

 ということで,途中で子どもが出てきた映画なので,またまた「お子さま向け映画」になるのか? とちょっと心配になりましたが,SF的な面白さもあって,けっこう楽しめた映画です。

3.ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃(2001年公開)
  監督:金子修介
  出演:新山千春,宇崎竜童,小林正寛,佐野史郎 ほか

 防衛省内の訓辞から始まるという異様な雰囲気で映画はスタートします。ていうか,この時代で既に「防衛省」に昇格していたのには驚き(「防衛省」の看板が出ていました)。実際に防衛庁から防衛省に昇格したのは2007年なので,この映画は相当のフライングですね。防衛省の昇格というのは,やはり防衛庁の長年の悲願だったということでしょうか。ただ,映画の中では「自衛隊」と言わずに「防衛軍」と言っているし,他のゴジラ映画のエンドロールで出てくる「自衛隊協力」の字幕もありませんでした。この映画に関しては,自衛隊とは無関係に映画制作者の意図で防衛省や軍隊を出現させたのかも知れません。

 今回のゴジラは,米国原潜の撃沈で始まり,箱根の大涌谷に出現します。怒ったゴジラの白い目玉は超不気味で怖いです。また,前方に熱線を吐き出すと見せかけて,くるりと振り返って後ろにいるモスラを攻撃するなどのトリック・プレーをやってくれます。頭もよくなったみたいですよ。これに対して,ゴジラの熱線で簡単にやられてしまう軍隊は相変わらず頭悪いです。

 そして,以前のシリーズのキングギドラは「宇宙から来た怪獣」という設定でしたが,今回はヤマトの守り神「ギドラ」と粉々になったモスラが合体して生まれます。なんだか支離滅裂。

4.ゴジラ×メカゴジラ(2002年公開)
  監督:手塚昌明
  出演:釈由美子,宅麻伸,小野寺華那,高杉亘 ほか

 対ゴジラ戦闘用のロボット「メカゴジラ」を開発してゴジラを撃退する作戦ですが,面白かったのは,このロボットを開発するための法案が国会で可決され,それによって内閣支持率が上昇するという下り。ゴジラ映画でそこまで描写するか? ってところが面白い。そして,この時の総理大臣はなんと女性(映画の途中で男性の総理に交代しますが)。初めての女性総理がこの時代に誕生していたんですね。

 このメカゴジラには,ゴジラの骨から抽出した細胞を使用しているとのことですが,ロボットになんでゴジラ細胞が必要なのかは理解に苦しみます。また,なんでゴジラと同サイズの2足歩行(おまけに尻尾までついている)なのかも理解できません。わざわざゴジラと対等になる同サイズにしなくても,どうせなら,ゴジラを踏みつぶせるぐらいに,もっとデカくすればいいのにと思います。どうしてもゴジラと取っ組み合いをさせたかったということなんでしょうか。

 今回の対ゴジラ兵器の目玉は「Absolute Zero」という爆弾で,その名のとおり相手を「絶対0度(-273℃)」に下げる砲弾を打ち込んで一瞬のうちに破壊するというもの。こんな破壊力のある爆弾があるのなら,これだけで十分でしょう。なんで二足歩行ロボットが必要なのかちょっと理解できません。ただ,メカゴジラの中に人を入れずに遠隔操作にした点は,現実的でよかったと思います。

 ところが,このメカゴジラ,最初のゴジラとの対決時にはシステム障害を起こして「Absolute Zero」が発射できず,しかもシステムが暴走して町を破壊してしまいます。システムが障害を起こすというのは今風のトラブルで面白いですが,この攻撃失敗によって「内閣総辞職か?」という新聞記事が踊るというのにも笑えました。

 2回目の対戦では,メカゴジラは「Absolute Zero」の発射と同時にゴジラの熱線を受けて転倒。このため的を外して町のビルに打ち込んでしまうという大失態。対ゴジラ専用ロボットなのに,ゴジラの熱線で簡単に倒れるようなロボットを作るなよって思います。そして再度発射しようとしたらエネルギー不足。ところが電力不足でエネルギー供給ができず,電力会社に交渉の末,一般家庭を停電させてメカゴジラへ電力供給することになります。この映画の作者は,こういった現実社会の描写にこだわりがあるようですね。

 最後は「Absolute Zero」がゴジラに命中しますが,不死身のゴジラはそれでも死なずに去っていきます。絶対0度になっても死なない生物ってあり得ないと思いますけどね。ここまでカネかけて,結局はゴジラを海へ追っ払っただけなのに,「勝った!」と喜んでいる政府もヘンですよ。

 ということで,突っ込みどころ満載の映画でした。なお,市内にゴジラ接近の警報が発せられるシーンで,ゴジラこと松井選手(ジャイアンツ時代)が「ちょい役」で出ていたのには笑えました。

5.ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS(2003年公開)
  監督:手塚昌明
  出演:金子昇,虎牙光揮,吉岡美穂,小泉博,中尾彬 ほか

 今回登場するモスラは,超音速で飛行するという,モスラらしくない生物になっています。そして,初代はザ・ピーナッツの2人が務めたモスラの保護者「小美人」の2人は,今回は長澤まさみさんと大塚ちひろさんのコンビが演じています。このため2人の身長は不揃いで,双子のザ・ピーナッツ版を見慣れた僕にはとても違和感がありましたね。その小美人は,「1954年に死んだゴジラの骨を海に返して!」という無理難題を要求して人間を困らせます。そんなこと言っても無理なんだいっ!(笑)

 対ゴジラ戦闘用に,前回壊れたメカゴジラを復活させようとしますが,「メカゴジラの修理よりも,ゴジラで被災した町を復旧させよ!」とメディアが主張しているあたりは,なかなかリアルです。そして結局,防衛予算が足りないため,メカゴジラは「Absolute Zero」なしでの戦いになります。

 海に潜ってやってきたゴジラは,東京のお台場あたりに出現(台場で潜ってたからダイバーって?)。そして,モスラやメカゴジラと戦います。CG技術が発達した分,モスラの描写は細かくなってなかなかリアルです。成虫のモスラは絶命し,代わって小笠原に生んであったタマゴから双子のモスラが誕生。そして糸を吐いてゴジラを攻撃。このあたりは,これまでの映画で何度も見たシーンです。モスラが登場するシーンは,はっきり言ってネタ切れですね。

 そして,最新技術を結集したロボットであるメカゴジラとゴジラが取っ組み合いのケンカ。2足歩行のメカゴジラは,いったん倒れると起き上がるのも大変みたい。球形ロボットにすればよかったのにと思います。最後は両者で心中という形で決着します。結局,小美人が要求していた「ゴジラの骨を海に返す」は実現しませんが,モスラと小美人はこれで満足したのかな? よくわかりません。

6.ゴジラ FINAL WARS(2004年公開)
  監督:北村龍平
  出演:松岡昌宏,菊川怜,宝田明,ケイン・コスギ ほか

 ストーリーは,はっきり言って支離滅裂です。初代シリーズ以降のすべての怪獣が登場するという,いわばゴジラ・シリーズ終了を記念したカーテンコール状態。このストーリーで2時間以上は長すぎます。なお,1965年の「怪獣大戦争」に出ていたX星人も登場しますが,X星人役の伊武雅刀さんは,人間らしさがなくて,とても似合ってましたね。

 ということで,ゴジラ映画というよりは,地球防衛軍VS宇宙人のSFコメディー活劇 といったところでしょうか。それにしても,未来世界の戦争なのに,最後は人間と宇宙人の取っ組み合いのケンカかよ! って思いました。

 1984年以降の新シリーズでは,ゴジラは一貫して「人間の敵」に徹していて,強くてかっこよかったです。ところが,最後の最後のこの作品で,ゴジラは人間の味方に付きそうになりました。ということで,このシリーズはここで終わってよかったと言えます。もし続けていたら,かつての「軟弱ゴジラ」の二の舞になっていたことでしょう。

 ところで,映画の冒頭に「田中友幸・本多猪四郎・円谷英二に捧ぐ」のテロップが出ます。ゴジラ・シリーズをはじめとする東宝特撮映画に関しては,この3人(制作・監督・特技監督)の功績がとても大きかったということですね。映画の中身よりも,この冒頭のテロップだけが印象に残った映画でした。

 過去の関連記事:
  初代ゴジラ(2008年12月17日)
  復活ゴジラ(2009年1月25日)

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2009年2月 2日 (月)

ガッツポーズ

 大相撲初場所の千秋楽で,朝青龍関が優勝決定戦で勝利後に土俵上でガッツポーズを見せたことに対して,横綱審議委員会で複数の委員から「品格を欠く」などの批判が出たため,日本相撲協会の武蔵川理事長は高砂親方を通じて朝青龍関に注意。これに対して朝青龍関は「優勝のチャンスが少なくなっていたのでガッツポーズをするくらいうれしかった。深く反省している」とコメントしたとか。

Photo
土俵上でガッツポーズをする朝青龍関
 (毎日jpより転載)

 相撲界のルールやしきたりがどうなっているのか知りませんが,ルールといえば,剣道の場合はさらに厳しくて,試合に勝ってもガッツポーズをしたら反則負けになる場合があるらしいですね。たとえ勝ってもそれを誇示するような行為は武道の精神に反するということなんでしょうか。

 スポーツをする限り,試合に勝って喜ぶのは当然だし,喜びの感情を表現するのは自然な姿だと思います。喜ぶのが禁止なら「何のために試合なんかしてるの?」と,個人的には思いますが,でもまあ,スポーツはそれぞれその種目に応じて独自にルールを決めているわけで,それはそれで尊重するし,ルールにケチをつけるつもりは毛頭ありません。

 大相撲の場合,ガッツポーズが「品格を欠く行為」と指摘されたみたいですが,もしその指摘が正しいのなら,もっと厳格にルール化すればいいのにと思います。「深く反省している」という,いつになく低姿勢な朝青龍関はちょっと気味悪いですが,本人は「単に勝って喜んだだけだのに,何が悪いねん?」と思っていることでしょう。

 一方,柔道の場合は,剣道や相撲とは異なり,勝った選手が万歳したりコーチと抱き合って喜んだりするのはオリンピックなどでおなじみの光景。国際ルールだからなのかどうかは知りませんが,同じ武道でも,柔道だけは「なんでもあり」というところが面白いです。

 ところで,かのイチロー選手は,チームが優勝した時などは別として,ホームランを打った時などの個人プレーでは,どんな場合でも絶対にガッツポーズはしないと言われています。これだけでなく,国民栄誉賞の受賞を断わるなど,常に独自の価値観とこだわりを持っているイチロー選手ってすごいなーと,いつもながら感心して見ています。

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2009年2月 1日 (日)

蟹工船

 映画「蟹工船」(1953年公開,監督:山村聡,出演:山村聡,日高澄子,森雅之 ほか)を見てきました。ご存じ小林多喜二原作のプロレタリア文学代表作で,昨年どういうわけか大ブレークし,タイトルが流行語大賞に入賞したほど有名になりましたが,僕は決してミーハーで見に行ったわけではありません。

 僕が学生の頃は,買った本を読まないで本棚に並べておく癖があって,プロレタリア文学の本も何冊か買ったものです。この「蟹工船」も間違いなく買った記憶がありますが,結局読まないうちにどこかへ紛失してしまいましたね。正直に言うと,当時は読もうという気が起こらなかったです。そういう罪悪感もあって,映画だけはぜひ見たいと思っていたところ,この映画が東京で上映されていることを知り,ちょうど東京へ行く機会があったので見てきました。

 ただ,映画などの作品というのは,それが作られた時代にどう受け止められてどう評価されたかが重要だと思うので,公開後何十年も経ってから見た古い映画の感想というのはあまり意味がないと思えるし,なかなか書きづらいものですね。【以下,ネタバレあり】

 この映画は昭和の初期が舞台で,カムチャツカ沖で蟹を獲って缶詰に加工する蟹工船の中で,過酷な条件と低賃金で働く労働者が,経営者や現場監督者に対して待遇改善を求めて立上がるというお話で,おおむね原作どおりのストーリーで描かれたらしいです。なお,今年SABU監督により再映画化される予定ですが,こちらは原作とは違うイメージの映画になるらしい。

 原作がプロレタリア文学とわかっているだけに,映画も当然予想されたとおりの展開になっていくわけで,ストーリーの意外性とか特別な感動とかが感じられるものではありませんでしたが,現場監督の悪役ぶりの徹底により,労働者の怒りが爆発するまでの感情の盛り上がりが上手く表現されていたと思います。また,ラストがハッピーエンドにならなかった点も,社会の不条理さや挫折感を表現する点ではよかったでしょう。ただ,企業利益を追求するあまり,他の漁船が発したSOSを無視したり,暴風雨警報を無視して漁を続けたり,ソ連領海を侵犯したり,労働者に対して殺人まがいのことが行われたりなど,むちゃくちゃです。小説とはいえ,リアリティーがどこまであるのかは,よくわかりませんでした。

 この映画は,新宿の「新宿武蔵野館」で1月10日から公開されていますが,入場者数が好調なために,当初1月23日までだった予定を延長して今も上映中とのことです。詳細はこちら↓
http://www.musashino-k.co.jp/cinema/shinjuku.html

 なお,この映画館はビルの3階にありますが,このビルの4階には,なんと「かに道楽」のお店がありました。映画を見たあとは,ここで蟹料理を食べながら,蟹工船の労働者に思いを馳せましょう ってか?

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