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2009年1月13日 (火)

定額給付金

 定額給付金に関する議論を聞いていると,ほんとバカバカしくって面白い。ヘタな漫才よりもよほど面白いと思います。面白いからなのか,鳩山総務相はこれに「ニコニコ給付金」なんていう命名をして笑わせてくれています。

 定額給付金の目的が生活支援なのか景気対策なのかということで,麻生総理の発言がぶれていることに対して批判が集中しているようですが,たしかに,麻生氏の発言は大きく変化していますね。11月時点で「高額所得者は辞退すべき」「1億円の収入があって受け取る人はさもしい」と言っていましたが,最近は180度方向転換して「高額所得者も受け取って消費に使うように」と奨励しています。発言の変化の理由を「当時とは経済情勢が変わった」みたいなことを言っていますが,11月と1月で何がそんなに大きく変わったのか,僕にはよくわかりません。

 この程度の「低額」給付金が景気対策に効果あるとは思えないし,まして生活支援といっても全員にばらまいてしまえば永続性がなく,ほんの一時しのぎにしかならないでしょう。そもそも住宅が無い人(住民票の無い人)への支給は不可能という問題もあります。そして,支給するために発生する膨大なコストも無視できません。

 やはり,多くの人が指摘しているように,定額給付金の目的は「与党の選挙対策」ということで,給付するということ自体に意義があるということなんでしょうか。でも,世論調査によると,定額給付金の支給には反対の声の方が多いという結果が出ています。世論の反対を押し切ってまで実施することがなぜ選挙対策になるのかというと,たぶん,次の総選挙で与党は,「定額給付金を受け取った人は野党に投票しちゃダメですよ。野党はこれに反対していたんですよ!」みたいなことを主張するのでしょう。そう言われたら,受け取った人の中には「ああそうか,そうだよねー」と勘違いしてしまう人がいるかも知れません。こうなるんだろうということは,給付金に反対の声が上がった時,麻生氏が「反対の人は受け取らなければいい」みたいなトンチンカンな発言をしていたことからも容易に推測できます。

 そんな折り,12日夕方の民放のニュース番組(FNNスーパーニュース)に,麻生総理が生出演しているのをたまたま見かけました。

 この番組の中で麻生総理は,「11月以降に石油価格が下がってデフレになり,景気対策が必要となり,定額給付金の目的も変化してきた」と述べています。このため,高額所得者である木村太郎氏に対しても「ぜひ受け取って使って欲しい」と言っていました。ふ~~ん,11月以降デフレになっていたんですか。僕は全然知りませんでした。でも,他人には受け取って使えといいながら,自分自身は受け取るかどうかは決めていないというのも,なんだかはっきりしない人ですね。木村太郎氏もそこを突っ込んでいましたが,結局麻生氏からはっきりした回答はありませんでした。

 また,3年後の消費税増税について,麻生氏は「3年後に景気が回復していたらという条件付き」と述べています。だからといって,3年後に景気が回復していなかったらその分の財源をどうするのか(単に先送りするということなのか),はっきり言わなかったし,テレビ局側からもそれ以上突っ込んだ質問はありませんでした。

 せっかく総理を招いて直接質問できる貴重な機会なのに,コメンテーターの木村太郎氏が質問したのはたった2問だけ。あとは一般人の質問とか宮崎県の東国原知事のヨイショ発言とか,麻生氏のプライベート生活のビデオ放映とか,どうでもいい内容に時間を割きすぎた感がありました。突っ込みどころ満載の麻生総理に対してきちんと突っ込んだ質問ができず,欲求不満の残る内容だったと言えます。まるで,自分の意見や感想ばかり述べてきちんとした質問ができない一部野党議員の国会質問並みでした。

 民放のニュース番組に現職の総理大臣が生出演するなんて,昔は規制が厳しくてありえなかったので,時代は変わったものだと思います。でも,結局は突っ込み不足で麻生総理をヨイショするだけの番組だったという印象です。また,慣れてないというか手際が悪すぎて,番組の進行がすごくぎこちないと感じました。この手の番組は,やはりNHKに一日の長があるようです。

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