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2008年12月10日 (水)

国保法改正案可決

 保護者が国民健康保険(国保)の保険料を滞納して「無保険」状態になった子どもを救済するための国保法改正案を,衆院厚生労働委員会が全会一致で可決。これにより,保険料滞納世帯であっても,中学生以下の子どもには6ヶ月の短期保険証が交付されるようになる見通しとか。

 現在,中学生以下の子どもの33,000人が無保険状態になっていると言われており,これらの子どもを救済したいという趣旨はわかりますが,企業の健康保険加入者の立場としては,なんとなくすっきりしない法改正です。

 映画「シッコ」でも広く知られたように,医療保険制度の後進国と言われるアメリカでは,公的な医療保険制度そのものがなく,医療保険は民間保険会社に頼っており,治療中の人や既往症のある人は保険への加入が困難で,たとえ加入できても保険金支払いが拒否されるケースが多いというのは有名な話です。

 そんな国と比べると,保険料さえ払えば誰でも公的な医療保険制度に加入できるというのは本当にありがたい制度だと思います。でも,医療費支払いのリスクと納付すべき保険料とのバランスを考えて,加入したくない人には加入しない権利があってもいいのではないでしょうか。保険料を支払いたくなければ支払わなくてすむ国保に対して,サラリーマンが加入する健保の場合は,保険料が強制的に給与から天引きされて「非加入」という選択ができません。

 もちろん,国保の保険料を滞納している人は経済的理由によるケースが大半でしょう。でも,サラリーマンの場合は,たとえ経済的に苦しくて健康保険料よりも食費に回したいと考えても,強制的に保険料を天引きされてしまうということであり,どう考えても理不尽です。現に国保の保険料滞納者が相当数いるということは,健保でも払えない(払いたくない)人が潜在的に多数いるといえるでしょう。このあたりは,実質的に任意加入である国民年金と,絶対に非加入が選べない厚生年金とを比べた場合の不公平感に通じるものがあります。

 ということで,僕としては,公的年金だけでなく国保・健保に関しても,「誰でも加入できるが加入は任意」という制度へぜひ改革して欲しいものです。また,国保・健保の場合には,家族単位での一律の加入・非加入ではなく,家族の一部だけ(たとえば子どもだけとか)の加入を認めるような制度であってもいいような気がします。

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