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2008年11月11日 (火)

こうして核兵器は持ち込まれた

 11月9日の夜,NHKスペシャル「こうして核兵器は持ち込まれた ~空母オリスカニの秘密~」が放映されました。「日本に核があるか?」というのは僕にとってすごく興味あるテーマなので,NHK受信料を払っていないことも忘れて見てしまいました。この番組内容を要約すると,以下のとおり。

 空母「オリスカニ」は1950年~1976年の間,頻繁に日本に寄港したが,その活動の詳細を知るため,1年がかりで米国の機密資料を集め,当時の関係者の証言も得た。
 それによると,オリスカニの中で新型原子爆弾「マーク5」を製造しており,1953年10月に横須賀港に持ち込まれた。また,厚木基地ではオリスカニと連携し,核爆弾を搭載した戦闘機がこの空母から出撃して北朝鮮を核攻撃できる態勢が取られていた。
 過去には,横須賀以外にも岩国・佐世保・別府などに核兵器を搭載した空母が寄港しており,合計60回も持ち込まれている。搭載した核兵器を降ろすのはかえって危険なため,日本に立ち寄るからといって核兵器は一切降ろしていなかった。
 日本は,対北朝鮮だけでなく,ソ連・中国との全面核戦争に備えた前線基地になっていた。また,ベトナム戦争中も常に核攻撃できる態勢を取っていた。特にベトナム戦争当時は,空母に限らず,潜水艦や駆逐艦や巡洋艦にも普通の兵器と同様に核兵器が積まれ,あちこちに核兵器が溢れていた。
 この間,日本政府は「アメリカが言わないから核はない」という姿勢に徹して「知らぬふり」をしていた。アメリカは日本を核攻撃の盾にする反面,日本は核の抑止力の傘下に入っていたという点で,両政府の利害は一致していたといえる。

 ざっとこんな内容でした。日本政府の「相手が言ってこないから持ち込みはない」なんていうのはめちゃくちゃな理屈であり,日本に核が何度も持ち込まれていたのは今や「公然の秘密」です。核持ち込みをさも大発見であるかのように放送されても「何を今さら」という気持ちですが,初めて持ち込まれたのが1953年ということは,広島・長崎に原爆が投下されてからたった8年後なんですね。それから21年後,非核三原則の堅持により佐藤栄作氏はノーベル平和賞を受賞したわけですが,実は非核三原則は嘘っぱちだったわけで,ノーベル賞選考委員をも欺いて受賞したということになります。これは許されないと思いますよ。

 そして,1992年以降は冷戦終結により,空母には原則として核兵器は積んでいないと言われています。けれども,「原則」と言っているところがミソで,原則には必ず「例外」を伴うわけで,現在核の持ち込みがどうなのかは極めて怪しいです。

 この番組で,空母の核の存在をペラペラ話してくれたのは現役を引退した人ばかりですが,引退したからこそ真実が言えるということでしょう。これは大相撲の八百長問題もいっしょですね。でも,過去に核が持ち込まれていたのは事実だとしても,現在どうなのかという点は興味があるし,日本にとっては重要な問題。この点の突っ込みがほとんどされていなかったので,非常に不満の残る番組だったと言えます。

 空母に限らず,今の在日米軍基地に核兵器はあるのか,ぜひ明らかにしてほしい(僕はあると確信していますが)。といっても,そんなことをNHKなどのメディアにはもちろん期待できないし,たとえ政権が交代してもそれを明らかにするのは無理でしょう。核が必要かどうかは別問題として,まずは国民に事実を明らかにしてほしいものです。

 過去の関連記事:非核三原則(2006年10月7日)

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