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2008年7月21日 (月)

飢餓海峡

 古い映画の感想を書くのは,なんだか手抜きっぽくて気が引けるのですが,今日も敢えて書きます。昨夜(正確には本日の未明)CSの深夜放送で見た映画です。若い頃に名画座で見た記憶あり,見るのはそれ以来です。【以下ネタバレあり】

 飢餓海峡(1965年制作)
   原作:水上勉
   監督:内田吐夢
   出演:三國連太郎,左幸子,伴淳三郎

 戦後間もなく,台風により青函連絡船が転覆して多数の死者を出す大惨事が発生。この事故に紛れて強盗殺人放火犯が津軽海峡を渡って逃走。逃走した犯人の一人が青森県で知り合った貧しい娼婦に大金を渡す。その後,この犯人は京都府舞鶴市で事業を立ち上げて成功し,事件から10年後に犯罪者更生事業資金に3,000万円を寄贈。そのことが掲載されていた新聞記事の顔写真をその娼婦が見つけ,一言お礼が言いたくて舞鶴を訪問。過去がバレるのを恐れた元犯人が,その娼婦を殺害してしまう・・・というストーリー。

 水上勉氏原作の推理小説ですが,現実に起きた1954年の洞爺丸遭難事故(死者/行方不明者合わせて1,139人とか)を題材に書かれたもので,リアリティーに溢れています。めちゃくちゃ重苦しいストーリーですが,人間の心理を巧みに描いたドラマで,娼婦の気持ちも元犯人の気持ちも痛いほどわかり,感情移入できます。特に,娼婦を演じた左幸子さんの演技は出色でした。

 上映時間が3時間と長く,しかも深夜放映。「眠くなったら見るのを止めて寝よう」と思って見始めたのに,最後まで固唾を飲んで見続けました。こういう力のある,見る人を引きつける作品って凄いものです。真相がはっきりしないうちに突然終了するという映画の終わり方も,なかなか衝撃的でした。

 それにしても,10年前の事件の重要証拠品である 現金を包んだ新聞紙。捜査員が指紋を調べようとしないのは解せないし,捜査員がこれを素手でベタベタ触ったり,容疑者にも触らせてしまったりという,ずさんな捜査だと感じました。刑事ドラマの見過ぎなのか,こういった細かい点が気になってしまう自分がイヤですね。

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