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2008年7月13日 (日)

戦争と人間

 またまた古い映画の感想を。戦争と人間「第一部 運命の序曲(1970年)」「第二部 愛と悲しみの山河(1971年)」「第三部 完結篇(1973年)」(五味川純平原作,山本薩夫監督)をDVDで一挙に見ました。この映画は,子どもの頃に深夜テレビで連続放送されていたのを何度か見たことがありますが,それ以来。懐かしかったです。

 映画は,日本のアジア侵略戦争を背景に,新興財閥を中心に繰り広げられる人間模様を描いた大河ドラマ。映画のテーマは明確に「反戦」であり,その意味ではとてもわかりやすく,侵略戦争のばかばかしさや,戦争で人を殺すことの恐ろしさや,軍隊という組織の愚かさなどが上手く描かれています。史実とフィクションとが混在していますが,この時代の日本の大河ドラマというのは数少なく,これは貴重な映画と言えるでしょう。

 ただ,描写がちょっと理想的すぎるかなというのが気になりました。経済的に恵まれた財閥の人間が反戦活動家に理解を示したり,特高警察に毅然と抵抗する女性がいたり,上官に反抗する兵士がいたり,当時を知る人にとっては「ありえない」と映るかも知れませんね。

 警察に捕えられ拷問を受けている反戦家が,面会時にはやたらキレイにサッパリしていたり,いつのまにか出所したりしているというのも,「ホント?」って思います。この点,たとえば最近の映画「母べえ(2007年)」での,反戦家が捕えられて何ヶ月も風呂に入らせてもらえなかった時の姿や,人知れず獄死するという描写の方が,拷問シーンは全然なくても,はるかに不気味で恐かったですね。

 それにしても,この映画は主演が誰だかわからないほどの豪華キャストで,最初のテロップに表示される出演者が男女別に五十音順で表示されたのが,当時は衝撃的でした。こんな映画はめったにないでしょう。ということで,この映画の主な出演者は以下のとおり(五十音順)↓

 男性
  芦田伸介
  井川比佐志
  石原裕次郎
  江原真二郎
  大滝秀治
  加藤剛
  加藤嘉
  北大路欣也
  鈴木瑞穂
  高橋悦史
  高橋幸治
  高橋英樹
  滝沢修
  田村高廣
  丹波哲郎
  地井武男
  中村勘九郎
  西村晃
  二谷英明
  藤原釜足
  三国連太郎
  山本学
  山本圭
  米倉斉加年

 女性
  浅丘ルリ子
  和泉雅子
  片桐夕子
  岸田今日子
  栗原小巻
  佐久間良子
  夏純子
  松原智恵子
  水戸光子
  吉永小百合

 過去の関連記事:母べえ(2008年2月25日)

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コメント

「戦争と人間」・・実に懐かしいです。
 私が鮮明に記憶しているのは、鈴木瑞穂のナレーションです。「母べえ」では、母べえにたいし「悪法(治安維持法のこと)も法ですから・・」と冷たく言い放つ、(私にとっては)実にイヤな文学研究者の役を演じていました。
 イヤなと言えば、普段は善人しか演じない(例えば「武士の一分」で)笹野高史が、「母べえ」では特高役を演じていましたが、観る側の先入観のなせる業なのかもしれません悪役になりきれていなかったような・・。

投稿: ごんべい | 2008年7月14日 (月) 19時41分

 鈴木瑞穂さんは,第三話ではナレーションだけでなく俳優としても出ていましたが,悪役で出ることはあまりないないように思います。
 たしかに,他の映画でイメージが固まってしまった俳優というのは,その役柄によっては違和感を覚えることがありますね。

投稿: かば | 2008年7月14日 (月) 21時15分

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