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2008年7月31日 (木)

クライマーズ・ハイ

 今日も映画の感想を。この7月に公開された映画「クライマーズ・ハイ」(監督:原田眞人,主演:堤真一)です。映画のストーリーは,群馬県のある地方新聞社が,1985年の日航機墜落事故をめぐる熾烈な報道合戦を繰り広げるというもの。

 23年前の日航機墜落事故が起こった日,僕はちょうど研修で東京へ出張していましたが,事故のニュースでホテルのテレビに釘付けになったり,翌日生存者が救出される生中継を見たり,僕と同じグループ会社の人がこの事故で死亡したことを後で知ったり,当時の僕にとっては衝撃的で,今でも忘れられない思い出です。

 ということで,この映画で事故をどのように扱っているのかに興味がありましたが,この映画は,日航機墜落事故がテーマというよりは,むしろ,新聞社の内外で起こる熾烈な報道合戦を描くことがテーマで,たまたま報道対象に日航機事故が選ばれただけのように見えました。

 舞台となった1985年というのは,ポケベルこそあったものの,携帯電話なんかもちろんない時代で,FAXもまだ普及していなかった。墜落現場の群馬県の山奥へ取材に行っても,本社へ記事原稿を送る手段がなく,一般家庭に頼み込んで電話を借りて口頭で原稿を送るという,今では考えられないような取材方法。当時の記者は本当に大変だったと思います。

 この映画で面白かったのは,いかにして新聞が作られていくかというところ。なんとかしてスクープ記事を載せようと,原稿の締切り時間をギリギリまで延ばそうとする社内での駆け引きと衝突。他部署の人間と取っ組み合いのケンカをしたり,上司に対して罵声を浴びせたり,まるで血の気の多いヤクザ集団です。ドラマだからなのか,新聞社はどこでもこれが普通なのかは知りませんが,カタギの世界に生きるサラリーマンにとってはまったくの「ありえない世界」で一般人の理解を超越した職場です。そういう意味で,これらの「ありえない」シーンはなかなか面白かったです。でも僕だったら,こんなハイテンションで疲れる職場は絶対イヤですね。どうせ仕事するなら,静かで雰囲気のいい,明るい職場の方が絶対いいです。

 それにしても,新聞社って,なんでスクープするのにこんなに必死になるんでしょう。このあたりが一般人にはなかなか理解できません。他社よりちょっと早く記事を出したからといっても,読者がニュースを知るスピードというのは,どのみちテレビ・ラジオやネットにはかなわない(この時代にはネットはなかったですが)。読者にとっては他紙の後追い記事でも別に構わないと思いますよ。そもそも普通の読者は,スクープに成功したからといってその新聞を評価して購読する新聞を変えようとは思わないでしょう。読者が新聞に期待しているのは,記事の正確さとか低価格化とかではないでしょうか。読者の思いと記者の目指すところは相当乖離しているように感じます。

 ちなみに僕の場合,惰性で朝日新聞を購読していますが,その理由はスクープ記事の多い少ないとは全然関係ありません。単にY新聞がイヤなので,しかたなく朝日を購読しているようなものです。Y新聞は,会長の特異なキャラが嫌いだし,新聞の中身よりも「世界一の印刷部数」を自慢するのもなんだか許せないし,何よりも「政府のすることに対しては基本的に批判しない」みたいな体質にも付いていけません。

 話が脱線しましたが,映画の感想としては,実際に起こった飛行機事故を題材にしているだけに,リアルな緊迫感が随所に感じられ,この点はなかなかよくできた映画だと思います。ただ,23年前の出来事を回想しながら登山するという映画の展開はイマイチ。この登山シーンはちょっと余計かなという気がしました。

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2008年7月30日 (水)

タイブレーク制

 国際野球連盟(IBAF)は,野球の国際試合において,延長11回以降は無死走者一・二塁の状況から攻撃を始める「タイブレーク制」の導入を発表し,8月の北京五輪でも適用する予定とか。テレビ放映のために試合時間を短縮するのが狙いらしいです。

 この直前のルール変更に対して,全日本アマチュア野球連盟はIBAFに強く抗議しているそうですが,そもそもこのルール変更は,日本の社会人野球で採用しているタイブレーク制のことを連盟がIBAFに紹介したのがきっかけだったとも報じられています。

 それにしても,テレビ放映が目的でオリンピック開催直前にルール変更とは,恐れ入りました。各チームに対してはもちろん,公式記録員や審判などを含めた関係者に対して,本当に短期間でルール変更を周知できるんでしょうか。

 それはともかく,野球にタイブレーク制があるなんて,僕は初めて知りました。調べたところ,社会人野球のタイブレーク制は,延長13回以降でかつ試合開始から4時間を超えた場合に適用され,いきなり一死満塁から試合を行うものらしいです。北京五輪の場合は,延長11回以降は無死一・二塁の状態から始めることになるらしい。

 でも,僕のような古い人間にとっては,こんなのが野球と言えるの? というのが正直な感想。いきなり一死から始まったり,ヒットを打ってもいないのにいきなりランナーを置いたり,めちゃくちゃ違和感あります。個人記録との整合性が取れなくなるのも気色悪いです。また,極端な例ですが,それまで投手がパーフェクト・ピッチングに抑えていたとしても,タイブレーク適用回にいきなりランナーが出て,パーフェクトの記録は自動的に消えてしまうという問題もあります。

 野球というのは「下手をすると試合時間が無限に長くなる」という点で,たしかに珍しいスポーツですね。テレビ放映が普及した今の時代,テレビ中継には不向きなスポーツと言えるでしょう。そういえば,試合時間が無限に長くなるスポーツとして思い出すのは,かつてのバレーボール。サーブ権を獲得したチームがポイントして初めて得点になるルールだったため,サーブ権の移動ばかりでいつまでも試合が進まないということが,昔はよくありました。でもその後,バレーにはラリーポイント制が導入され,試合の進行がスピーディーになったようです。もっとも,このルール変更も,テレビ中継への対応が目的だったとか。このように,他の多くのスポーツはルールがどんどん変化しているのに対して,野球はルール変更が極端に少ないスポーツだと思います。良し悪しは別として。

 いずれにしても,本当に試合のスピードアップを実現したいのなら,いっそのこと「2ストライクで三振」(ていうか二振か)にルール変更しちゃうというのもアリかと思いますよ。それは極端としても,一定回数で打ち切っていったん引き分けにし,トーナメント戦などで決着が必要な場合には,サッカーのPK戦のように,試合終了後に別手段で決着を付ける方法を考えてもいいのではないでしょうか。たとえば「ホームラン競争」とか,いろいろアイデアはあると思いますよ。

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2008年7月29日 (火)

毒物カレー事件

 1998年7月25日に和歌山市で起こった毒物カレー事件は,犠牲者4人の命日を迎え,26日に地元の自治会主催の慰霊祭が現場近くで行われたというニュースがありました。この事件からすでに10年も経つんですね。

 この事件の被告は,一審・二審ともに死刑判決を受けて最高裁へ上告中ですが,被告は一貫して容疑を全面否認。このため,20日には被告を支援する集会が開かれ,弁護団や支援者ら約80人が参加したというニュースもありました。どんな凶悪犯罪でも,被告が否認している限りは「支援者」なる人が集まって支援してくれるものなんですね。すごいです。

 事件の真相については,僕はもちろん知らないし,被告が真犯人なのか無実なのかはわかりません。でも,一審・二審ともに死刑判決ということなので,最高裁でも死刑判決が出る可能性が高いでしょう。でも,たとえ死刑が確定したとしても,被告が一貫して否認し,かつ物的証拠がなく状況証拠しかないというケースは,典型的な冤罪事件のパターンのようにも見えます。

 最近では東京高裁が再審開始を支持した「布川事件」が話題になりましたが,真相がどうなのかはともかく,過去に確定した判決を裁判所が覆すということは,裁判の結果が必ずしも真相ではないということを,裁判所自らが認めているということ。判決は,その時の検察・弁護団の技量や裁判官の一存でどっちにでも転ぶ可能性があるということですね。裁判というのは,ホント恐ろしいものです。毒入りカレー以上に。

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2008年7月28日 (月)

新常用漢字表

 10日ぐらい前のニュースで,文部科学省文化審議会国語分科会の漢字小委員会は,常用漢字表に新たに入れる可能性の高い漢字188字の候補案を承認。これにより,来年2月に作成される新常用漢字表の追加案がほぼ固まったとか。

【新常用漢字表に追加される可能性の高い漢字】
藤誰俺岡頃奈阪韓弥那鹿斬虎狙脇熊尻旦闇籠呂亀頬膝鶴匂沙須椅股眉挨拶鎌凄謎稽曾喉拭貌塞蹴鍵膳袖潰駒剥鍋湧葛梨貼拉枕顎苛蓋裾腫爪嵐鬱妖藍捉宛崖叱瓦拳乞呪汰勃昧唾艶痕諦餅瞳唄隙淫錦箸戚蒙妬蔑嗅蜜戴痩怨醒詣窟巾蜂骸弄嫉罵璧阜埼伎曖餌爽詮芯綻肘麓憧頓牙咽嘲臆挫溺侶丼瘍僅諜柵腎梗瑠羨酎畿畏瞭踪栃蔽茨慄傲虹捻臼喩萎腺桁玩冶羞惧舷貪采堆煎斑冥遜旺麺璃串填箋脊緻辣摯汎憚哨氾諧媛彙恣聘沃憬捗訃

 このうち,「俺」については,公用文や公の場では使わないから採用に反対とする意見が出ていたものの,書籍などの出現頻度調査では使用例が急増しており,特にウェブ上で盛んに用いられていることから,採用が決まったらしい。また,現行の常用漢字表から外す可能性が高いのは,「銑」「錘」「勺」「匁」「脹」の5字とか。

 上に挙げた追加の漢字188字の中には,当たり前のように頻繁に使っている漢字がいっぱいありますよね。これらが今の常用漢字表に入ってなかったのは意外でした。特に都道府県名に使われている「岡」「奈」「阪」「鹿」「熊」「梨」「阜」「埼」「栃」「茨」「媛」などが漏れていたのには驚きです。

 常用漢字表の定義というのは,「法令・公用文書・新聞・雑誌・放送等,一般の社会生活で用いる場合の,効率的で共通性の高い漢字を収め,分かりやすく通じやすい文章を書き表すための漢字使用の目安」とのこと(Wikiより)。でも,常用漢字表にないからといって,「おか山県」「大さか府」「か児島県」なんて表記は見たこともないです。固有名詞は例外的に認めているのかも知れませんが,固有名詞でなくても,たとえば「元たん」「暗やみ」「あいさつ」「配ぜん」「あて名」「軽べつ」「でき死」「きん差」「しゅう恥」「謙そん」「ふ報」ではなく,多くの人は「元旦」「暗闇」「挨拶」「配膳」「宛名」「軽蔑」「溺死」「僅差」「羞恥」「謙遜」「訃報」という表記を使っているんではないでしょうか。

 このように,漢字というのは,それぞれの立場で使う必要があれば使わなきゃならないもので,国がルールを作って制限を設けるというものではないと思います。こんなルールを作ったり,「『俺』は公用文や公の場では使わないから採用に反対」なんていうバカげたことを議論したりしている文化審議会って,よほどヒマなんでしょうかねー。

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2008年7月27日 (日)

百万円と苦虫女

 7月19日に公開された映画「百万円と苦虫女」(監督:タナダユキ,主演:蒼井優)の感想です。「フラガール」を見て以来,僕は蒼井優さんの大ファンで,蒼井優さんを見るためにこの映画を見に行ったというのが正直なところです。

 映画の内容は,人付き合いが苦手で,転居費用の百万円が貯まる度に見知らぬ町へ引っ越しを繰り返す女性を描いた,オムニバス風のドラマ。百万円が貯まったら引っ越す必要があるというのは突拍子もないし,最終話の「恋人」の行動も理解できないし,ストーリー的には「???」な映画でした。それでも,おとなしくて人付き合いが下手な女性を蒼井優さんが上手く演じていて,蒼井優さんにはピッタリの「はまり役」だったと思います。

 都会の人,田舎の人,若い人,老人 など,いろんな人間の人物描写が面白く,身近にもこんな人いるよな~と感じる場面が多かったし,社会に生きる上での人間関係の煩わしさや難しさが,上手く表現されていたと思います。

 今どきの若い女性なのに,携帯も持たずに弟と手紙でやり取りするっていうヒロインも渋くて好きですが,「田舎のおじさん」を演じた笹野高史さんが,相変わらずいい味を出してましたね。

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2008年7月26日 (土)

気に入らない質問

 新聞の世論調査に対しては,これまで何度も批判してきましたが,7月24日の朝日新聞に掲載されていた「社会保障世論調査」には,またまた突っ込みどころを提供していただきました。この世論調査結果によると,今後目指すべき公的年金制度の負担と給付の関係について,「高負担高給付」と「低負担低給付」に意見が二分したとか。

 でも,政府が目指しているところはこのどちらでもなく,「負担給付」なのは明確でしょう。にもかかわらず,質問内容を見ると「高負担高給付」か「低負担低給付」かのどちらかを選ばせるというもの。あんまり意味のない調査だと感じました。

 ということで,この世論調査の質問のしかたには,気に入らないものが多々あったので,一部を紹介します(数字は回答数の比率)。

質問例1:
 少子高齢化が進んで社会保障の財源が足りなくなった場合,どうやって費用をまかなうべきかと思いますか?
(1)消費税を引き上げる(33%)
(2)所得税や法人税を引き上げる(25%)
(3)保険料を引き上げる(4%)
(4)税や保険料は上げずに社会保障のサービスを減らす(16%)

 これって,少子高齢化対策として消費税引き上げが必要という政府の主張を後押しするかのような選択肢。この選択肢だったらこういう調査結果になるのは当然でしょう。もし「税金の無駄遣いを見直して社会保障費を捻出する」みたいな選択肢があったら,かなり違った調査結果になったと思います。一方では税金の無駄遣いや公務員の怠慢を批判している新聞が,他方では政府の主張を後押しするような世論調査。なんだか許せません。

質問例2:
 高齢化が進んでいるため,高齢者の医療費が増えています。高齢者の医療費をどのようにまかなっていけばいいと思いますか?
(1)高齢者の負担を増やす(23%)
(2)現役世代の負担を増やす(38%)

 このどちらからしかないような質問のしかたもイマイチですが,そもそも,高齢者の多くは(2)と回答するだろうし,若い世代の多くは(1)と回答するでしょう。あんまり意味のない質問だと思います。

質問例3:
 少子高齢化が進むことを考えた時,これからの公的年金制度は次のどちらの方向を目指すのがよいと思いますか?
(1)保険料や税金の負担を今より重くし,給付の水準を維持・向上する(37%)
(2)給付の水準を今より低くし,保険料や税金の負担を抑える(39%)

 この2つの選択肢しか出さないという貧弱な発想は情けない。「どのみち年金の破綻は避けられないので,制度そのものを廃止する」とか「年金は任意加入制にする」とかいった選択肢もぜひ用意して欲しいものです。ちなみに僕は任意加入制を希望しています。国民年金の場合は不払い者が多く,実質的に任意加入と同等。にもかかわらず,厚生年金に加入するサラリーマンの場合は,給与から保険料を強制的に天引きされて不払いの権利さえ与えられていません。今現在の年金保険料負担が重く(生活水準に比べて信じられないくらいの保険料を負担しています),長生きすると思えないし したくもない僕にとっては,ぜひ任意加入制にして欲しいものです。

 それにしても,聞くまでもなく調査結果がわかるような,バカげた質問があるのには笑えます↓

質問例4:
 保険料を漏れなく支払った場合,老後にもらえる基礎年金は1人月額66,000円です。基礎年金の給付額は,老後の生活をまかなうのに十分だと思いますか?
(1)十分だ(4%)
(2)不十分だ(93%)

 過去の「世論調査」関連の記事:
  ポスト小泉(2006年3月26日)
  東京裁判(2006年5月4日)
  なぜダントツ?(2006年8月26日)
  内閣支持率(2007年7月3日)
  米艦への給油(2007年9月27日
  世論調査なんて(2008年4月1日

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2008年7月21日 (月)

飢餓海峡

 古い映画の感想を書くのは,なんだか手抜きっぽくて気が引けるのですが,今日も敢えて書きます。昨夜(正確には本日の未明)CSの深夜放送で見た映画です。若い頃に名画座で見た記憶あり,見るのはそれ以来です。【以下ネタバレあり】

 飢餓海峡(1965年制作)
   原作:水上勉
   監督:内田吐夢
   出演:三國連太郎,左幸子,伴淳三郎

 戦後間もなく,台風により青函連絡船が転覆して多数の死者を出す大惨事が発生。この事故に紛れて強盗殺人放火犯が津軽海峡を渡って逃走。逃走した犯人の一人が青森県で知り合った貧しい娼婦に大金を渡す。その後,この犯人は京都府舞鶴市で事業を立ち上げて成功し,事件から10年後に犯罪者更生事業資金に3,000万円を寄贈。そのことが掲載されていた新聞記事の顔写真をその娼婦が見つけ,一言お礼が言いたくて舞鶴を訪問。過去がバレるのを恐れた元犯人が,その娼婦を殺害してしまう・・・というストーリー。

 水上勉氏原作の推理小説ですが,現実に起きた1954年の洞爺丸遭難事故(死者/行方不明者合わせて1,139人とか)を題材に書かれたもので,リアリティーに溢れています。めちゃくちゃ重苦しいストーリーですが,人間の心理を巧みに描いたドラマで,娼婦の気持ちも元犯人の気持ちも痛いほどわかり,感情移入できます。特に,娼婦を演じた左幸子さんの演技は出色でした。

 上映時間が3時間と長く,しかも深夜放映。「眠くなったら見るのを止めて寝よう」と思って見始めたのに,最後まで固唾を飲んで見続けました。こういう力のある,見る人を引きつける作品って凄いものです。真相がはっきりしないうちに突然終了するという映画の終わり方も,なかなか衝撃的でした。

 それにしても,10年前の事件の重要証拠品である 現金を包んだ新聞紙。捜査員が指紋を調べようとしないのは解せないし,捜査員がこれを素手でベタベタ触ったり,容疑者にも触らせてしまったりという,ずさんな捜査だと感じました。刑事ドラマの見過ぎなのか,こういった細かい点が気になってしまう自分がイヤですね。

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2008年7月20日 (日)

合否結果の事前通知

 大分県の教員採用試験や昇任試験での成績操作と贈収賄は論外として,大きな問題にはなっていませんが,教員採用試験での合否結果が事前に通知されていたというのも,なんだか「怪しい」と感じます。

 あるメディアの調べによると,教員採用試験の合否結果が受験生に届く前に,問い合せのあった国会議員の秘書や県議らに合否結果を事前通知していた教育委員会が17道県と4指定市にのぼり,発表後に連絡したり照会に応じたりする便宜供与も16教委にのぼっていたとか。また,この「事前通知」は,教員採用試験だけでなく,自治体職員や警察官の採用試験でも広く実施されていたことが明らかになっています。

 問い合せがあった人全員に対して公平に通知しているのなら問題ありませんが,県議などに対してのみ通知するというのはなんともいやらしいと感じます。もっとも,いったん断わっても「前例だ」と言われてやむなく教えたというケースもあるとのことで,教えた方の職員もそれなりに苦労はしているんでしょうね。

 やっぱり,事前通知を迫る議員側に問題があるんでしょうか。県議といっても言ってみれば県の一職員。県の幹部でもあるかのような特権意識を持って事前通知を要求するのは理不尽でしょう。また,合否情報を早く流しただけなのに「自分が採用してやった」みたいな発言をする議員もいるらしく,隅に置けません。

 議員の立場としては,「支持者から頼まれたら断れない」「働きかけが無理でも,本人に結果が届く前に結果が連絡できれば格好がつく」のような言い分があるらしい。でも,そういう口利きまがいのことが議員の重要な仕事だと思っているなら,とんでもない勘違いだと思います。支持者に頼まれて断れない議員というのも情けないものです。

 でもやっぱり,一番問題なのは議員に依頼する支持者の意識の低さだと思いますね。議員に頼むと合否結果がちょっとだけ早く知ることができる・・・たったこれだけの目的で議員に依頼する人なんていないでしょう。議員の口添えが合否に影響を与えるのを期待すればこそ依頼しているのは,ほぼ間違いないです。

 それに,議員がいきなり合否結果だけを問い合せるとはとても思えない。当然事前に「よろしく頼む」みたいな一言があったことでしょう。採用側がそれを圧力と感じず採用結果にまったく影響がなかったと断言できるんでしょうか。

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2008年7月19日 (土)

崖の上のポニョ

 アニメ「崖の上のポニョ」を見てきました。公開初日ということで混雑していましたが,当日予約にもかかわらず,けっこういい席で見ることができました。映画ごとの収容人数を週単位で可変にできるシネコンって,効率のいい優れたシステムですね。あらためて感心しました。

 僕は1980年代頃の宮崎アニメ「風の谷のナウシカ」「天空の城ラピュタ」「となりのトトロ」「魔女の宅急便」などが大好きで,何度見てもストレートに感動できるんですが,「もののけ姫」以降はちょっと作風がマニアックになったというか,ちょっとひねりすぎかなと感じていて,あまり馴染めませんでした。ただし,2001年の「千と千尋の神隠し」は例外的に大好きな映画で,何度見ても飽きません。

 それでも,ひさびさの宮崎アニメということで,この映画への期待は大きかったんですが,残念ながら僕の正直な感想としては「ハズレ」でした。宮崎アニメ特有の「適度な非現実性とリアリティーの混在感」は大好きなんですが,いまいちインパクトに欠けるストーリー。

 この映画の声優陣は,山口智子・所ジョージ・天海祐希など,なにかのドラマの出演者? って勘違いするような顔ぶれ。なんで最近の宮崎アニメは,プロの声優を使わずに,わざわざカネのかかりそうな有名人を使うんでしょうね。不思議です。

 それにしても,主人公の5歳の少年が,自分の親を「リサ」「耕一」と呼び捨てで呼ぶのは,なんだかなーと思います。もしこれが自分の子どもだったら,ぶっ飛ばしているかも。

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2008年7月18日 (金)

NTTに排除命令

 光ファイバー回線を利用するIP電話「ひかり電話」のチラシや広告で,必要な利用料を明記せず,実際よりも安く使えると消費者に誤認させるような不当表示が多数あったとして,公正取引委員会はNTT東日本とNTT西日本に,景品表示法違反で排除命令を出したとか。

 たとえば,「ひかり電話」を使うためにはNTTの光ファイバー回線の通信利用料(月額2,625~5,460円)が必要で,さらに電話の基本利用料525円がかかるにもかかわらず,この回線利用料を記載せず,固定電話の基本利用料1,680円と「ひかり電話」の基本利用料525円だけを比較して「ひかり電話の方が安い」と表示するなど。このような不当表示が多数あったそうです。

 NTTほどのメジャーな会社が,不当表示の指摘を多数受けて排除命令を出されるなんて,ホント情けないと思いますが,最近のNTTの「ひかり電話」の営業方法って,たしかにちょっと行き過ぎだと思います。

 我が家にも,NTTの代理店らしきところから「ひかり電話」の勧誘電話がしょっちゅうかかってきます。断わっても断わってもあきらめないみたいで,本当にウザいです。ただ,我が家の電話はナンバー・ディスプレイ・サービスに加入していて,何度もかかってくるセールス電話はそれとわかるようになるので,最近は発信番号を確認してこの電話には出ないようにしています。さらに,僕は仕事関係以外では東京都内に親戚や知り合いがいないので,自宅にかかってくる「03」で始まる電話はすべてセールスとわかります。このため,発信番号「03」で始まる電話には一切出ません。

 ちなみに,このナンバー・ディスプレイ・サービスは,かかってきた相手の番号を電話機に表示するというサービスですが,たったこれだけのサービスに工事費2,000円と毎月400円が必要というのはなんとも理不尽。でも,我が家のように,このNTTのサービスがNTTからのセールス電話を撃退するのに最も役立ってるというのには笑えます。それにしても,個人の電話番号をすべて把握しているNTTがセールス電話をするなんて,全くもってフェアじゃないですよね。

 ところで,NTT東日本のホームページにこんな注意喚起が↓
http://www.ntt-east.co.jp/important/information/henkan/index.html

 なんでも,「NTT東日本をかたった不審な電話にご注意ください」とのこと。ていうか,「アンタんとこからの電話が一番不審や!」って言いたい気分ですよ,NTTさん。

 過去の関連記事:迷惑電話(2006年3月2日)

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2008年7月15日 (火)

私的ネット閲覧

 厚労省は,5月7日時点で本省と地方厚生局8カ所の計約5,500台のパソコンのネット利用状況を調査。この日にアクセスされたサイト計約1千万件を分析したところ,業務と関係なさそうな閲覧は約12万2千件(1.2%)あったとか。サイト別では,掲示板やチャットなどが約7万5千件,ゲーム関連が約4万1千件,演芸やアニメなどが約6千件。厚労省は2005年7月からアダルトサイトや株取引サイトなどへのアクセスは禁止していたが,掲示板などは規制対象外だったとのこと。

 業務外のアクセスがこんなに多いとは驚きましたが,調査結果を正直に公表した点だけは評価しておきましょう。最近は,業務外のサイトへのアクセスをブロックしたり,アクセスログを常時監視したりしている企業は多いと思いますが,アダルトサイトや株取引サイトなど以外はフリーだったとは,さすがお役所,ちょっと甘すぎると思います。舛添厚労相は「職務中にそういうことをすべきでない。きちんとルールを作る」と表明したそうですが,業務外使用のルールすらなかったとは驚きです。民間企業ならとっくに懲戒処分ですよ。

 そもそも,役所のパソコンが外部のホームページへアクセスする必要性が本当にあるんでしょうか。ちなみに僕の仕事の場合,1日のかなりの時間はパソコンにかじりついていますが,パソコン利用のほとんどが社内Web閲覧と社内メールのやり取りとWord・Excelの操作など。外部のホームページへアクセスするのは,あっても1日に数回程度です。もし各人のPCから外部へのアクセスが禁止され,専用のパソコンでしかアクセスできないようになったとしても,そんなに困らないような気がします。もちろん,外部へのアクセスがどの程度必要かは業務によってさまざまなので,役所が一律に不要とは思っていませんが。

 それにしても,5,500台のパソコンのサイトへのアクセス数が1日1千万件というのは多すぎます。これは1台あたりだと約1,800件。1日8時間として1分間に約4件。すなわち,5,500台のパソコンすべてが,15秒ごとに次々と別のサイトへアクセスしていたという計算になります。そう考えると,この数字自体がめちゃくちゃ怪しそうです。

 とりあえずこの数字を信じるとして,5,500台のパソコンにかじりついて絶え間なくサイトへアクセスしていた人が5,500人いたということですが,そのアクセス時間の1.2%が業務外。ということは,業務内容を精査すれば5,500人のうちの1.2%に相当する約66人は不要ということになります。

 これを機に,公務員のムダ時間の排除と人員の見直しは是非実施して欲しいものです。僕の感覚では,事業の約20%と人員の約20%はムダであり,その気になれば歳出の20%程度の削減は容易に実現できると思っています(この数字に根拠はありません。あくまで直感です)。もしこれが実現すれば,消費税増税どころか大幅減税さえ可能になるということです。

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2008年7月14日 (月)

食文化の違い

 大阪市のペットショップで買い手がつかずに「0円」で売られていた雌豚を引き取って自宅に連れて帰ろうとした男性が,公園で放すとすごい勢いで草を食べ始めたためにえさ代が心配になってこの豚を捨て,動物愛護法違反容疑で書類送検されたという話題がありました。

 この豚の名は「モモコ」と言うそうです↓

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(asahi.comより転載)

 これまで豚の顔をまじまじと見たことはありませんでしたが,この写真の「モモコ」は優しそうな顔で,どこかで見たような人間の面影もあります。人間も豚も同じ哺乳類で仲間なんだなあと,あらためて思います。こういう生きた動物の表情を見てしまったら,たとえ食用としての家畜であっても,その動物の肉を食べるのに抵抗が出てきそうです・・・と言いっておきながら,肉も魚も日々ヘーキで食べています。人間というのはホント罪深い。

 宗教上の理由などにより,豚肉を食べない人,牛肉を食べない人など,世界にはさまざまな食文化がありますが,それはそれで当然尊重するとしても,その食文化を他の民族などに押しつけるのは理不尽と言えるでしょう。ところが,2002年の日韓サッカーワールドカップの時に,韓国が犬肉料理で欧米から批判されたのを意識して,中国北京市の飲食業界協会が加盟飲食店に対して,五輪期間中は犬肉料理を出さないよう呼びかけているとか。

 日本では犬肉を食べる習慣はないし,僕は犬肉を食べたいとは絶対思いませんが,それを食用とする習慣の人が食べるのを批判するつもりはありません。北京の飲食店が自粛するのは勝手ですが,これは過剰反応だと思うし,犬肉料理を批判する欧米も身勝手だと思います。同じように,日本の捕鯨を科学的根拠が乏しいのに批判する人や実力行使で捕鯨を阻止するような団体も,甚だ身勝手だと思います。牛や豚を食べない民族の人は,欧米人にそれを押しつけたりはしていませんよ。

 過去の関連記事:動物愛護(2006年11月21日)

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2008年7月13日 (日)

戦争と人間

 またまた古い映画の感想を。戦争と人間「第一部 運命の序曲(1970年)」「第二部 愛と悲しみの山河(1971年)」「第三部 完結篇(1973年)」(五味川純平原作,山本薩夫監督)をDVDで一挙に見ました。この映画は,子どもの頃に深夜テレビで連続放送されていたのを何度か見たことがありますが,それ以来。懐かしかったです。

 映画は,日本のアジア侵略戦争を背景に,新興財閥を中心に繰り広げられる人間模様を描いた大河ドラマ。映画のテーマは明確に「反戦」であり,その意味ではとてもわかりやすく,侵略戦争のばかばかしさや,戦争で人を殺すことの恐ろしさや,軍隊という組織の愚かさなどが上手く描かれています。史実とフィクションとが混在していますが,この時代の日本の大河ドラマというのは数少なく,これは貴重な映画と言えるでしょう。

 ただ,描写がちょっと理想的すぎるかなというのが気になりました。経済的に恵まれた財閥の人間が反戦活動家に理解を示したり,特高警察に毅然と抵抗する女性がいたり,上官に反抗する兵士がいたり,当時を知る人にとっては「ありえない」と映るかも知れませんね。

 警察に捕えられ拷問を受けている反戦家が,面会時にはやたらキレイにサッパリしていたり,いつのまにか出所したりしているというのも,「ホント?」って思います。この点,たとえば最近の映画「母べえ(2007年)」での,反戦家が捕えられて何ヶ月も風呂に入らせてもらえなかった時の姿や,人知れず獄死するという描写の方が,拷問シーンは全然なくても,はるかに不気味で恐かったですね。

 それにしても,この映画は主演が誰だかわからないほどの豪華キャストで,最初のテロップに表示される出演者が男女別に五十音順で表示されたのが,当時は衝撃的でした。こんな映画はめったにないでしょう。ということで,この映画の主な出演者は以下のとおり(五十音順)↓

 男性
  芦田伸介
  井川比佐志
  石原裕次郎
  江原真二郎
  大滝秀治
  加藤剛
  加藤嘉
  北大路欣也
  鈴木瑞穂
  高橋悦史
  高橋幸治
  高橋英樹
  滝沢修
  田村高廣
  丹波哲郎
  地井武男
  中村勘九郎
  西村晃
  二谷英明
  藤原釜足
  三国連太郎
  山本学
  山本圭
  米倉斉加年

 女性
  浅丘ルリ子
  和泉雅子
  片桐夕子
  岸田今日子
  栗原小巻
  佐久間良子
  夏純子
  松原智恵子
  水戸光子
  吉永小百合

 過去の関連記事:母べえ(2008年2月25日)

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2008年7月11日 (金)

不倫騒動

 山本モナさんと読売ジャイアンツの二岡選手との不倫騒動がマスコミを賑わしています。どういう事実があったのか知りませんが(知りたくもないですが),誰と誰がエッチしたとか不倫したとか,そんなの当人の勝手じゃん! って僕は思います。ワイドショーやスポーツ紙で連日取り上げるほど,この話題に興味ある人がそんなに多いんでしょうかねー。僕はふだんNHKや全国紙などを批判していますが,こういう話題を全く取り上げない点だけは共感できます(と言っておきながら自分のブログで取り上げるってのも気が引けますが)。

 読売のナベツネ氏は,報道陣に「君らだってやってんだろ。同じようなもんじゃねえか」と,二岡選手を擁護する発言をしたそうですが,それは言い過ぎとしても,不倫というのは法律に違反する行為でもなんでもなく,当人たちの価値観・倫理観の問題であり,当事者間で解決するべき問題でしょう。他人様が当人たちをとやかく言う類の話ではないと思います。まあ,世の中には,「不倫なんてとんでもない!」とか「風俗に行く人なんて許せない!」とかいう人もたくさんいると思います。それはそれで人それぞれの道徳観であり尊重しますが,その道徳観を他人に押しつけなくてもいいでしょう。

 と,ここまで書いて,以前にも似たような記事を書いたことを思い出しました。探してみると,ありました↓

   有名人は辛いね(2006年10月13日)

 確認してみると,なんと,この昔の記事も山本モナさんの不倫の話題でした。う~~ん,恐るべし山本モナ! それにしても,前回も今回も,新しいキャスターの仕事を始めた直後のスキャンダル。ちょっと陰謀めいたニオイがしないでもないです。つまり,本人はいつもどおりの行動をしているのに,この絶妙のタイミングを狙って取り上げられた・・・みたいな。

 片や二岡選手。僕はこの選手の顔も知らないし,どの程度の実力のある選手なのかは知りませんが,今回の騒ぎを受けて,読売ジャイアンツの滝鼻オーナーは「やっぱり巨人らしい選手を一軍で活躍させないといけない。日曜のデーゲームには家族連れや子供がくるだろう。巨人の思想的には合わない」と発言し,二岡選手の一軍への昇格が見送られたとか。僕の感覚では,芸能人やスポーツ選手というのは,一般人に比べて恋愛関係が「乱れている」という印象を持っていましたが,読売ジャイアンツに限ってはそうではないらしい。ジャイアンツの「不倫するような選手は子どもの前でプレーするのにふさわしくない」という立派な姿勢には脱帽しました。素晴らしいです。

 それにしても,山本モナさんの「お酒を飲むためにラブホに入った」との弁解には笑えます。ラブホにそういう利用方法があるとは知りませんでしたよ(笑)

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2008年7月 9日 (水)

振り込め詐欺

 不正に売り渡した口座が振り込め詐欺に使われることを予測したうえで,この口座に入金された被害金を横取りした容疑者が,電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕されたとか。この容疑者は,岡山県内の男性名義の銀行口座を,モバイルバンキング機能が付いていることを隠してインターネットの闇サイトで売却し,その後,同県の女性が振り込め詐欺犯にだまされて振り込んだ約112万円全額を,この口座のモバイルバンキング機能を使って別の銀行口座に移して横取りしたというもの。

 詐欺犯をだまして被害金を横取りするという凄腕の人がいるのには驚きましたが,それにしても,詐欺で何百万円もの金を振り込んでしまう人が相変わらずいるものですね。僕の場合,詐欺に遭うような大金がそもそも銀行の口座にはないので,どう転んでも振込み詐欺に遭うことはないと確信しています。今年1月~4月の振り込め詐欺の被害総額は全国で111億を超え過去最悪の水準だそうですが,大金の持ち合わせがなかったために被害に遭わず,詐欺が未遂で終わったというケースはこの被害件数の何倍もあるということでしょうね。

 ところで,振り込め詐欺などの被害金をより簡潔な手続きで被害者に返すための新法「振り込め詐欺被害者救済法」が21日に施行されるそうです。警察の捜査情報などをもとに,金融機関が「犯罪に使われた口座」と認定すれば,預金保険機構の公告を経て,だまし取られた額に応じて残金が被害者に分配できるようになるらしい。ただし,残金分配の公告がインターネットだけに掲載されるため,ネットを使えないような高齢被害者の救済には不十分との指摘があります。また,裁判を経ずに金融機関だけの判断で,口座残高の分配に本当に踏み切れるかは大いに疑問です。いずれにしても,被害者が入金してすぐに犯人が引き出してしまった場合には救済が困難。犯罪者が手に入れた被害金をいつまでも口座に残しておくわけはないので,この新法がどこまで効果あるかは大いに疑問ですね。まあ「あっても悪くない」という程度の法律でしょうか。

 まずは,やはり詐欺に遭わないような対策を進めることが最重要で,そのためには,詐欺の手口を広く公開して周知してもらうのが有効だと思います。詐欺の手口としては「交通事故に遭った」「示談金が必要」などとだます「おれおれ詐欺」が最も有名ですが,相手を動転させて冷静な判断ができなくなっているところを狙うという手口が,やはり最も被害に遭いやすそうです。

 不思議なのは,社会保険事務所や自治体の職員らを装う「還付金詐欺」が多いという点。これは「おれおれ詐欺」と違って,詐欺かどうかが冷静に判断できるケースです。しかも,「おれおれ詐欺」が被害者に振り込む意志があるのに対して,「還付金詐欺」の場合は被害者には振り込む意志がなく,税金などが還付されるとだまされて送金してしまうというもの。自分の口座に入金してもらう場合には,口座番号を教えればいいだけで銀行に出向く必要はないし,まして暗証番号を入力する必要はないはず。この基本的なところがわかっていたら,還付金詐欺に絶対遭わないはずです。いったいどうやって送金するように仕向けられてしまうのか,すごく興味がありますね。

 聞くところによると,携帯電話で指示しながらATMを操作させる際に,端末の表示を「English」モードに変えさせ,英語が苦手な人はわけがわからないうちに送金してしまうといった手口もあるらしい。模倣犯を防ぐためにこういった手口はあまり公開されていないようですが,被害の拡大を防ぐためには,手口の情報はどんどん公開した方がいいと思いますよ。

 なお,携帯電話で指示する振り込め詐欺を防ぐために,ATMコーナーでの携帯電話の使用禁止に踏み切った信用金庫があるらしい。この対策は,たしかに還付金詐欺などの防止に有効かも知れませんね。

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2008年7月 8日 (火)

ザ・マジックアワー

 映画「ザ・マジックアワー」(監督/脚本:三谷幸喜,出演:佐藤浩市,妻夫木聡)を見ました。この映画が公開される時,宣伝のためか三谷幸喜氏がやたらテレビに出まくっていてウザかったのと,三谷幸喜監督/脚本の前回作「THE 有頂天ホテル」が,僕としては少し期待外れだったこともあり,この「ザ・マジックアワー」は見る予定はなかったんですが,たまたま他に見たい映画がなかったため,結局見てしまいました。それにしても三谷さん,あれだけテレビに出すぎると,かえって逆効果だと思いますよ。

 映画は,無名の俳優に映画撮影だと思い込ませて殺し屋を演じさせ,片やギャングのボスにはこの俳優を本物の殺し屋だと信じ込ませるというハチャメチャな展開で話が進みます。現実の世界ではかなり無理があるものの,喜劇としてはオーソドックスな設定で,どう転んでも面白い話に進展するようなお膳立てだと言えるでしょう。実際に,僕もけっこう笑わせていただきました。

 ということで,当初期待していた以上に満足した映画です。ただ,後半の展開は少し雑な感じがしました。

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2008年7月 6日 (日)

マイレージ

 省庁の役人が深夜にタクシーで帰宅する際,運転手からビールや商品券などを受け取っていた「居酒屋タクシー」問題をきっかけに,政府は飛行機での公務出張に伴うマイルの個人取得を自粛することにしたらしい。また,国会議員が公費で航空機を利用した際に獲得できるマイルの個人取得を自粛するという話も出ています。

 「居酒屋タクシー」問題は,特定の業者が特定の公務員個人に対して利益の一部を還元していることが問題なわけで,航空会社やクレジット会社のように,すべての利用者に等しくポイント還元しているサービスとはまったく別の問題でしょう。公務員によるマイレージ自粛というのは,問題の本質をはき違えているように思います。もっとも国会議員の場合は,公的出張か私的旅行かにかかわらず,JR全線グリーン車フリーパス支給以外に,遠隔地選出の国会議員には羽田と地元を毎月3~4回往復できるクーポン券が支給されているとのこと。それでなくても高給の国会議員にとっては,マイル返上なんて痛くも痒くもないってことでしょうね。

 ということで,出張で獲得したマイルは僕個人としてもめいっぱい利用させていただいています。そのためには,なるべく同一の航空会社を集中的に利用した方がトクなので,いつもANA(必ず「エー・エヌ・エー」と発音してあげて下さい)を利用していますが,たまたま先日の出張ではJALを利用し,JALのICサービス(タッチ&ゴーサービス)を初めて利用しました。

 JAL(日本航空)とANA(全日空)のICサービスは,微妙に違っていて戸惑います。領収証の発行タイミングが,ANAは搭乗口で発行されるのに対して,JALはゲートに入る前にチェックイン機での発行操作が必要。IC携帯があってもチェックイン機に立ち寄らなければならない点がイマイチです。また,クレジットで航空券を事前購入した場合,ANAはカードが不要なのに対して,JALは領収証発行時にカードが必要でした。そして搭乗券。僕の会社の場合,飛行機での出張時には領収証と搭乗半券が必要なんですが,ANAが搭乗口で搭乗券が出てくるのに,JALは搭乗券が発行されず,代わりにゲートで「お客様控え」なるチケットが出てくるだけ。この点もイマイチか。ということで,出張族にとってはANAの方が使い勝手が良さそうです。

 いずれにしても,携帯のIC機能を使ってのチェックインはスマートで便利ですね。ICでなく携帯画面にバーコードをダウンロードして搭乗する方法もありますが,バーコードの場合,機内では携帯の電源を切る必要があるのに搭乗まで電源を切れないのが不便なのと(ICなら事前に電源を切っておいてもOK),搭乗する直前にバーコード画面を出して携帯の画面を明るくしておく必要があるのも難点です(ICなら携帯を閉じたままでOK)。

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2008年7月 1日 (火)

防災無線の誤警報

 30日午後に福井県美浜町で,「ミサイル発射情報。当地域にミサイルが着弾する恐れがあります」との緊急放送が,防災無線を通じて町内全域に流れたらしい。システムの誤作動によるもので,町は約10分後に誤報だったと放送したものの,町民から数十件の問い合わせの電話が殺到する騒ぎになったとか。

 システム誤作動に自衛隊のシステムが作動して,自動で迎撃ミサイルが発射されるような事態にはならなかったし,誤報だったからこそのんきに笑っていられるところですが,なかなか面白いニュースですね。

 もし発射されたミサイルが核ミサイルだったら町は壊滅するだろうし,そうでなくても福井県美浜町というのは原発の町なので,爆撃によって原発が破壊される危険性も大いにあります。もし本物のミサイル着弾放送が流れたとしても,住民はいったいどこへ逃げればいいんでしょうね。でもまあ,建物の中で火災ベルが鳴っても,煙か炎を見るまでは誰も避難しないのと同じように,結局はこの手の緊急放送は,ほとんどの人が簡単には信用しないと思います。

 美浜町の防災無線というのは,原発の非常事態に備えて各家庭に配備されているものだと想像しますが,それにしても,「ミサイル発射情報」なんていう定型文が準備されているのには驚きました。つまり,この防災無線は原発のためだけではないということですね。そうなると,この他にいったいどんな定型文が用意されているのか,すごく興味があります。ぜひ公表して欲しいでものです。「核爆発の恐れがあります」とか「宇宙人が襲来します」なんていう,想像を絶するような定型文が用意されているんでしょうか。おそろし~~。

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