12人の優しい日本人
今日もまた映画の感想を。「12人の優しい日本人」(1991年公開,中原俊監督)・・・17年前に公開された映画ですが,つい最近CS放送で見ました。
陪審員制度を描いた「12人の怒れる男」のパロディのような映画で,「もし日本に陪審員制度があったら」という仮定のもとに,ある殺人事件の裁判のために集まった12人の陪審員が,白熱した議論の末に評決に至るというストーリー。日本で裁判員制度の導入が決まる はるか前に作られた映画ですが,いわば裁判員制度を予言したような映画。裁判員制度の導入を約1年後に控え,色々と考えさせられる内容でした。
ほぼ無罪で決まり! という雰囲気で始まったものの,陪審員の一人が有罪を唱えたことによって議論が展開する という導入は,まさに「12人の怒れる男」の逆を行くパターンですが,それにしても,被告が「若くて美人」というだけの理由で,ほぼ全員が無罪を主張するのは滑稽だしありえない。でも,笑ってられないなと感じます。世の中には,明らかに「若い」とか「美人」とかいう理由しか考えられないような人が選挙に当選したりします。選挙なんて単なる人気投票みたいなものですが,一般人が参加する裁判員制度も,一歩間違えば人気投票になってしまう危険性をはらんでいると思います。
議論の中で,目撃者の信憑性が問題となった点はオリジナル版「12人の・・・」とよく似ていますが,オリジナル版は無罪を主張する陪審員がだんだん増えていったのに対し,この映画は二転三転する展開。内容的にはかなり無理のある展開だと感じました。陪審員として出演していた人は,オーバーアクションぎみでキャラが濃すぎた点もちょっと気になりましたが,なかなかの名役者ぞろいで,それぞれの個性が上手く表現されていたのには感心しました。
過去の関連記事:裁判員制度(2006年5月11日)
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