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2008年2月25日 (月)

母べえ

 映画「母べえ(かあべえ)」を見てきました。休日にもかかわらず,観客層はほとんどが年配者,というかご老人。観客の中では僕がほぼ最年少者と思えたぐらいです。でも,これがなんで「老人が見る映画」なのか,理由はよくわかりません。

 映画の舞台は昭和15年の東京。反戦思想の文学者が治安維持法違反容疑で特高に捕えられ,残された妻は夫を信じ続けて2人の娘とともに懸命に生きていくというヒューマン・ドラマです(山田洋次監督,吉永小百合主演)。【以下ネタバレあり】

 映画のストーリーよりも,僕はどちらかといえば「昭和初期」という時代の雰囲気を感じたくてこの映画を見ました。玄関のガラス引き戸を開けた時の,鈴の音といっしょになる「ガラガラ」という音。この音を聞くと,祖父母が昔住んでいた家の玄関を思い出して懐かしく,それだけで感激モノでした。

 治安維持法による投獄と獄死,そして開戦・徴兵・戦死と,我々が一般知識として知っている程度の「ひどい時代」の描写でした。えげつない拷問シーンなどの,もっと過激な表現を期待していたので,この点はちょっと拍子抜けで,意外と平坦なストーリーだと感じました。でも,この時代の歴史をマトモに学んだことのない若い人には,ぜひ見て欲しいなと思わせる映画でした。

 脇役で出ていた鶴瓶さんがそのまんまのキャラで出ていて,けっこう笑えたし,ほっとさせる「いい味」を出していたと感じました。「指輪を戦争に供出なんかしたらアカン」と言わせたのは痛快でしたが,この時代に本当にそんなことを言える雰囲気があったのかは疑問です。あと,野上久子役の檀れいさんは,鼻が高くて現代風の美人。この時代にこんな顔立ちの人は絶対いなかったと思いますが,どうなんでしょうね。

 主役の吉永小百合さんは,夫を信じて気高い信念を持ち続ける女性を演じますが,これって「戦争と人間」の伍代順子役の吉永小百合さんと完全にかぶっています。五味川純平氏の大河小説を豪華俳優で映画化したこの映画を思い出しました。何年ぶりかに「戦争と人間」(第1部~3部,1970~73年制作)をまた見たくなりました。

 吉永小百合さんは日本映画界の大女優と言われていますが,僕が見た映画は少なく,一番印象に残っているのはテレビドラマの「夢千代日記」(1981年,NHK制作)ですね。そして,最近500円DVDで発売された「まぼろし探偵」(1959年制作)という少年ドラマ。吉永小百合さんはこのドラマに毎回「ちょい役」でレギュラー出演していて,この当時は14歳。なかなか初々しいですが,今でも面影が残っています。48年前の面影が残っている女性ってホント凄いです↓

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 ちなみに,この「まぼろし探偵」というドラマは,この時代の少年ドラマのご多分に漏れず「突っ込みどころ満載」で,警察官が新聞記者の息子に捜査状況をペラペラしゃべって漏らすのはご愛敬としても,へんなメガネをかけるだけで父親が息子であることに気づかないというのは,あり得ないですよね。なお,この探偵が手にしているのは水鉄砲ではなく,相手をしびれさせる電子銃らしいです↓

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コメント

こんちは。私も“夢千代日記”大好きなんです。再放送が見たいのですがケーブルテレビでもあんまりやってないみたいで残念です。
それにしても吉永さんはいつの時代も“品”がありますよね。ほんと美しーです。ではでは

投稿: Chikirin | 2008年2月26日 (火) 00時25分

 こんにちは。
 「夢千代日記」また見たいです。DVDやビデオなら今でも見ることができそうですね。
 若い頃からの吉永小百合ファンは多いみたいだし,この映画を見に来ていた年配者の多くも,そうだったのかも。

投稿: かば | 2008年2月26日 (火) 01時31分

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