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2008年1月28日 (月)

原発への支援

 昨年7月の新潟県中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発の復旧作業を進める東京電力は,被害を受けた地元に対して,会社を挙げてカネをつぎ込んでいるという話題が,2週間ほど前の新聞に出ていました。

 同社の社員に対する福利厚生の旅費補助などを,新潟への旅行に限って最高14万円に倍増するなどの特例措置を始めたことにより,多くの東電社員や家族が被災地に訪れているらしい。柏崎商工会議所が震災後に立ち上げた特産品販売のネットショップの売り上げが予想の5倍を超えたのも同じ構図で,発送先の半分以上が東電関係者だとか。東電によると,今回の特例措置で新潟入りした社員らは延べ約7万8000人で,特産品購入額も約4億円に上るとか。

 さらに東電は,運転停止による自宅待機者が出ないように,草むしりなどの「普段ならやらない仕事」を被災地の業者に発注したり,現金30億円を新潟県に寄付したりするなどの念の入りよう。社員の方が善意で自腹を切って被災地を支援するのは大いに結構ですが,運転再開に向けて札束をばらまくという会社のやり方は露骨で「いやらしい」と感じます。

 そもそも,原発沖合の断層の再評価の結果,原発立地に不適合な活断層が見つかったことが明るみになったため,柏崎原発は当然廃止すべきでしょう。復旧工事や被災地支援に巨額のカネをつぎ込んで,本当に運転再開ができるのか,大いに疑問です。

 そしてもう一つ。原発4基が集中する福井県敦賀市は,1969~2006年の38年間に,4電力事業者(北陸電力,関西電力,日本原子力発電,動力炉・核燃料開発事業団)から総額120億円の寄付を受けていたと,ある新聞が報じていました。事業者側は寄付主の匿名扱いを求めていたため,寄付の全体像が判明するのは極めて異例とのこと。これらの寄付が匿名扱いで「こっそり内緒でやっている」というところが,かえって悪質に見えたりするのが悲しいです。

 地元への税収,地元の電力契約者への電力料金の還元,雇用の確保,原発関係者の地元滞在など,原発の建設と運転だけで地元は十分な「恩恵」を受けているはず。原発や核燃施設の立地を受け入れる地域が少ないという事情はわかりますが,原発特有の地元優遇処置によって「カネと引換えに原子力施設を受け入れてもらう」というやり方は,電力料金を平等に負担している消費者の立場からすると,どうも釈然としません。

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