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2008年1月 4日 (金)

椿三十郎

 映画館で映画を見ると,上映前に別の映画の予告編を何本も見させられてウンザリすることがあります。でも,映画の予告編というのはなかなか良くできていて,つまらない映画でも予告編を見ると本編を見たくなったりするものです。反対に予告編を見ただけで「こりゃダメだ」と思える映画というのは稀少ですが,リメイク版「椿三十郎」(2007年,森田芳光監督,織田裕二主演)の予告編がそうでした。

 ということで,この映画は予告編を見てしまったおかげで本編は見ない予定だったんですが,どうしてもオリジナル版「椿三十郎」(1962年,黒澤明監督,三船敏郎主演)と比較したくなって,結局見てしまいました。こういうのを「怖いもの見たさ」と言うんでしょうか。

 映画というのは,脚本・撮影・演出・俳優など,関係者すべてのコラボレーションでしょう。脚本だけを流用してリメイクするという作品スタイルがそもそも成立するのかというのは,大いに興味あるところです。

 オリジナル版はテレビ放映で何度も見ていたので,ほとんどのシーンを覚えています。このため,リメイク版を見ていると,どうしてもオリジナル版と比較してしまうという「重苦しさ」が付きまといましたね。映画を見ている人間でさえこうなので,制作スタッフや出演者は,常にオリジナル版を意識する「重苦しさ」を感じていたことだろうと同情します。

 主演の織田裕二さんのキャラは軽すぎて迫力がイマイチで,若侍たちのクサい演技にも閉口しましたが,それでも,純粋に1本の「新作時代劇映画」という目で見た場合,そこそこ楽しめる「いい映画」だったというのが僕の感想です。オリジナル版をよく知っている人にはいろいろ不満はあると思いますが,オリジナル版を見ていない人やあまり記憶に無い人にはオススメの映画かな。

 ちなみに,オリジナル版の上映時間は98分と短く,ムダがなくて軽快。一方のリメイク版は119分と約20分も長いんですが,特に冗長と感じた部分はなかったですね。同じ脚本でも上映時間がこれだけ変化するというのは面白いものです。

 なお,映画の終盤で「赤い椿」と「白い椿」の違いが意味を持つんですが,オリジナル版はモノクロ作品にもかかわらず,赤と白の椿の色が今でも鮮明に目に焼き付いています。カラー版の新作を見て,あらためてモノクロ映画の表現力って凄いものだと感心しました。

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