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2007年9月28日 (金)

自動的に執行

 死刑執行命令書に法相が署名する現在の死刑執行の仕組みについて,鳩山法相は,「大臣がハンコを押すか押さないかが議論になるのが良いこととは思えない。ベルトコンベヤーって言っちゃいけないが,客観性のある何かで自動的に進んでいけばいい」などと発言し,法相の信条により死刑が執行されない現在の制度に疑問を呈したとか。

 これに対して「死刑廃止議員連盟」会長の亀井静香氏は,「人間の命を機械みたいにボタンを入れておけば次から次に殺されていくようなイメージで扱っていいのか。法相の資格もなければ,人間の資格もない」と批判しているらしい。

 死刑制度の是非はともかく,ここでも何度か書いているように,確定した刑に対して法務大臣が最終判断するというのは確かにおかしいと思います。死刑以外の刑を執行する場合は大臣の許可なんか要らないのに,死刑にだけ許可が要るというのは理解できないし,その判断を大臣に求めるのも酷でしょうね。鳩山法相はハンコを押したくないというのが見え見えですが,「自動的に執行」という考えには同感です。死刑制度がある限りは,「刑が確定したら何日後に執行」のようなルールを決めて執行するべきだと思います。

 大臣のこの発言に対して,またまた「ベルトコンベヤー発言」とか言われて批判を浴びたりするのか思いましたが,そうはならなかったみたいで安心しました。

 亀井氏が会長を務める「死刑廃止議員連盟」という連盟があることは初めて知りましたが,もしこれに所属している議員が法務大臣に就任したら死刑が執行されないというのは,公平性という意味で,やっぱりおかしいでしょう。

 それにしても,亀井氏の「人間の資格もない」というのは,いくらなんでも言いすぎだと思いますよ。鳩山法相は「尊敬すべき先輩が『私は人間でない』とおっしゃっているので,そこまで言われてお会いする必要はない」と述べて,亀井氏との面会を拒否したとか。そりゃ怒りますよね,人間だったら。

 過去の関連記事:
  死刑執行(2005年12月12日)
  償いと死刑制度(2006年9月11日)
  年末に死刑執行(2006年12月31日)

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コメント

私もこれ問題だと思います。死刑確定していて何十年も執行されてない人がいる一方で、死刑判決から一年で執行という人もいます。

ということは、つまり、事実上法相が誰を死刑にするか、誰は死刑にしないかを決めているってことです。かなり変ですよね。

投稿: ちきりん | 2007年9月28日 (金) 22時13分

 そうですよね。死刑確定者の中に「当たり外れ」が出てくるわけだし。
 最終的に大臣が決めるのなら,何のための「三権分立」かという気もします。

投稿: かば | 2007年9月28日 (金) 22時22分

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