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2007年8月27日 (月)

実名か匿名か

 2002年に強姦と強姦未遂容疑で有罪判決を受け,約2年間服役した後に無実とわかった事件の第3回再審公判が開かれ,検察側は論告で「無罪を下すことが相当」として,服役した男性の無罪を求刑。そして,この男性は公判後に記者会見し,実名を公表したとか。

 事件の犯人が逮捕されたり有罪判決があったりしたような場合には,マスコミは当然のように容疑者や被告の名前を実名で報道するわけで,この冤罪事件も,事件当時は当然実名で報道されていたことでしょう。にもかかわらず,再審の公判では「被告」が実名を公表して初めて実名が報道されるというのは,なんともスッキリしません。事件が起こった場合には有無を言わせず実名で報道し,冤罪の場合には積極的には実名を発表しないというマスコミの姿勢は大いに疑問です。

 このブログで何度か書いているように,有罪かどうかは司法が判断すべきもので,その司法判断でさえ間違うことが多々あり,マスコミの判断で容疑者や被告を実名で報道していいというものではないでしょう。被害者はもちろん加害者(として疑われている人)も,一律に匿名報道にすべきというのが僕の考えです。

 ところで,「逆噴射」が流行語になった1982年の日航機の羽田沖墜落事故では,マスコミは当初は機長の実名を報道していましたが,機長が心神喪失症だとわかると匿名報道に切り換えました。同じ事件でも,責任能力がある場合には実名で,精神上の問題により責任能力がない場合には匿名というのもスッキリしません。凶悪事件の被告が,精神上の問題により責任能力がなかったとする主張に切り換えたような場合,マスコミは被告の主張によって実名から匿名に切り換えたりするんでしょうか。

 そういえば,最近の某横綱問題について,「精神面の問題」みたいなことが報じられていますが,マスコミが決めたルールに従えば,こういうケースも横綱の名前は匿名にすべきということなったりするんでしょうかねー。ますますわけがわかりません。

 過去の関連記事:
  実名報道の疑問(2005年11月27日)
  メディアの姿勢(2006年 1月12日)
  名前(2006年 9月15日)

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