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2007年6月11日 (月)

どこまで許される?

 ブッシュ大統領がシカゴで暗殺され,チェイニー副大統領が後継するといった内容の英国の劇映画「Death of a President(大統領の死)」というのがあるそうです。マジメな映画なのかパロディーっぽい映画なのかは知りませんが,実在の生存者,しかも現職の大統領が暗殺されるという映画・・・こんなのが英国では許されるんですね。日本では考えられません。

 日本の配給会社がこの映画に「ブッシュ暗殺」という邦題をつけたところ,映画倫理規程の「あらゆる国の主権を尊重し,元首,国旗,国歌及び民族的慣習の取り扱いに注意する」との条項に触れると判断して映倫が審査を退け,配給会社が邦題を「大統領暗殺」に変更したとか。まあ妥当な判断でしょうね。日本では10月公開とか。公開されたら見てみたいものです。

 話は変わって,東海道・山陽新幹線に7月から導入される「N700系」の車内デッキに,防犯カメラが設置されるという話題。列車の運行妨害行為や車内での犯罪を抑止するのが目的で,カメラは16両編成の車両の58箇所すべてのドアの上部と,運転席の入り口上部の2箇所に設置されるらしい。

Photo_42
(写真はasahi.comから転載)

 車内犯罪の防止が目的とのことですが,すべてのドアに取り付けられているため,すべての乗降客の撮影が可能なワケで,撮影された映像は警察が他の犯罪捜査に利用する可能性もあるでしょう。電車の中というのはコンビニと違って,公共性が極めて高く,撮影されているというのはなんとも気分悪いです。ここまで許していいものか,疑問ですね。

 たとえば高速道路や幹線道路に設置されているNシステム(自動車ナンバー自動読取装置)で撮影された映像は,すでに犯罪捜査に利用されており,それを考えると「今さら気にしなくても」という意見もあるかと思いますが,Nシステムを利用して警察組織が一個人のプライベートな動向を監視したという事例もあり,新幹線車両へのカメラ設置というのは,ちょっと気分悪いです。

 そして,自衛隊のイラク派遣に対する反対運動などの情報を陸上自衛隊の情報保全隊が収集していた問題。そもそも,この「情報保全隊」というのは本来は情報流出防止を目的とした組織らしいので,反対運動の情報を収集すること自体が本来の任務を逸脱した行為と言えるでしょう。たしかに自衛隊としては反対活動の動向は気になるだろうし,それに関する情報を収集したいというのも理解できますが,自分の行動に自信のない人が相手の顔色を伺いながら行動しているみたいで,なんとも情けない。もっと堂々としろよ! って言いたくなります(もっとも,僕はイラク派兵には反対ですが)。

 いずれにしても,最近報道されている内容を見る限り,その「情報収集」の内容には「こんなのまで?」というケースも多い。「許される範囲」を明らかに逸脱していると思います。貴重な税金を使っての行為だけに,なんとも気に入らないです。

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■力なき正義は無力なり、正義なき力は暴力なり 新幹線の新型「N700系」に防犯カメラ60台設置 http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200706070013.html 東海道・山陽新幹線に7月1日から導入される新型車両「N700系」の車内デッキに、防犯カメラが設置された。JR各社によると、在来線も含めて初の試みという。列車の運行妨害行為や車内での犯罪を抑止するのが狙い。ただ、特定の人物の行動をより詳しく追跡することが可能になるため、監視強化を懸念する... [続きを読む]

受信: 2007年6月14日 (木) 04時06分

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