100分の1秒差
「リーボック・グランプリ」という陸上大会の男子100メートル走で,タイソン・ゲイ選手が優勝。「ゲイ選手」っていう名前も なかなかのものですが(笑),100メートルの記録が9秒76と,なかなか素晴らしい記録。これは世界記録を0.01秒上回った記録ですが,追い風のため参考記録だったらしい。
陸上の短距離競技の世界記録は,ほとんどが「100分の1秒」を争う戦いですが,秒速2.0m以上の「追い風」の場合は公認記録として認められずに「追い風参考記録」となるそうです。でも,秒速2.0m未満の追い風でも,「100分の1秒」オーダーとなると記録への影響はけっこう大きいでしょうね。
それよりも気になったのは,音の伝わる時間の問題。音速というのは毎秒約340m。つまり「100分の1秒」の間に伝わる音の距離は3.4mですね。ということは,100m走で同じスタートラインに立った選手でも,スタート音を聞く位置が3.4m違っていたら,それだけで0.01秒のハンディがあるってことですよね。つまり,「100分の1秒」単位の世界記録って,結局は「誤差」を争ってるだけで,世界記録は単なる「偶然」と「運」の所産なのかなと思えます。
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コメント
一流の大会では、号砲の伝わる時間のハンデをなくすため、スターティングブロックにスピーカーがついてて、そこから号砲が聞こえるようなってるハズですよ。
投稿: ずんずん | 2007年6月12日 (火) 00時38分
あ,なるほどね。
なにしろ僕は,ピストルの煙を見て ぜんまい式のストップウォッチを押し,10分の1秒単位に測定していた時代に育った人間ですので。
投稿: かば | 2007年6月12日 (火) 22時23分