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2007年3月10日 (土)

無罪確定

 2003年の鹿児島県議選で公職選挙法違反の罪に問われ,無罪判決を受けた12人の被告全員に対し,鹿児島地検は控訴を断念する方針。これにより,被告全員の無罪が確定する見通しとか。

 刑事裁判に関しては,検察がすべての証拠を握っていて,弁護側に比べて捜査能力・捜査費用の面で圧倒的に有利であり,それでも有罪判決が得られなかったような場合には,そもそも検察側に控訴権を認めるべきではないと思いますが(そういう制度の国も多い),それはともかく,つい先日まで有罪を主張して裁判で争っていた検察が,手のひらを返したように控訴を断念。なぜ方針を急転換するのか,きちんと釈明して欲しいものです。まさか判決が出て初めて「でっち上げ」に気づいたわけではないでしょう。

 この事件は,当時の警察署長が選挙違反摘発件数のノルマを達成するためにでっち上げた事件と言われており,今さらコメントするのも腹立たしいような冤罪事件なんですが,警察の処分は当事者への「厳重注意」だけ。4年間苦しい思いをした被告に対しては,警察は謝罪のことばすら発していません。

 片や静岡県警は,人身事故13件で参考人の供述調書に参考人の署名を自署したり,自分の母印を押したり,実況見分調書に架空の内容を書いたりしたとして,運転免許課の男性警部補を懲戒免職にするとともに,歴代の上司9人を本部長訓戒などの処分にしたと発表。また,この警部補を虚偽有印公文書作成および行使容疑などで書類送検したと報じられていました。この事件では比較的マトモな処置がとられているのに,鹿児島の公選法違反の「でっち上げ事件」では「厳重注意」だけというのは,許せませんね。何らかの刑事責任は問えないんでしょうか。刑法104条で,証拠隠滅に対しては刑事責任が追及されるのに,証拠ねつ造に対しては「おとがめ無し」というのは理不尽です。

 それにしても,警察・検察というところは,ちょっとやそっとのことではなかなか動き出さないのに,いったん動き出して暴走したら誰も止められないという,ホント恐ろしい組織です。

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