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2006年10月 8日 (日)

法令違反者への処分

 NHKは受信料不払い世帯に対し,最終的には給与などの差し押さえも可能な民事手続きの「督促」を申し立てることを10月5日に明らかにしました。これの対象は,受信契約は結んだものの支払いが止まった東京都内の48件(事業所1件)で,請求金額は12万6,360円(4年6カ月分)~4万1,850円(2年6カ月分)とか。

 受信契約を結びながら支払いを拒否している人と,受信契約自体を結んでいない人との間で,不公平感が拡大することとなりますが,NHKはずいぶん強気に出たものだと思います。

 こんな風にNHKが強気に出ると,必ずと言っていいほど表面化するのが新たな不祥事で,今回もやはり出ました。今回は,NHKの富山支局長が富山市内のホームセンターで5月に万引きをしたという事件。しかも,これが表面化したのはNHKがこの「督促」を発表した翌日の10月6日。ちょっと「できすぎ」ですよね。

 もっとも,今回の「事件」は,局内での不祥事ということではなく,あくまで私生活での犯罪。休日にホームセンターで買い物をした時の品物5,000円相当を万引きしたもので,店の通報で駆けつけた警察官に万引きを認め,店に代金を支払ったため,警察は検察に報告するだけの「微罪処分」としたそうです。それにしても,この「微罪」を嗅ぎつけたのは地元紙記者だそうで,マスコミってほんと恐ろしいです。もしこれが一般サラリーマンや無職の人だったらこんなのはニュースにもならないわけで,その意味ではNHK職員って気の毒な立場だと同情します。この支局長は,停職3カ月の懲戒処分になったそうですが,支局長自ら退職願を提出して受理されたとか。

 民間企業の会社員でも公務員でも,飲酒運転で検挙されたら即「懲戒免職」というのが最近の流行りですが,飲酒運転に限らず,警察沙汰になったような場合には,会社からそれなりの厳しい処分が科せられるんでしょうね。でも,冤罪の可能性も考えると,職務遂行とは関係のない私生活での犯罪に対して会社が厳罰を科すというのも,ちょっと行き過ぎのような気もするし,どの程度の処分が適切かは難しい問題だと思います。

 万引きや痴漢などに対しては社会的制裁が厳しいものの,スピード違反や駐車違反などの道路交通法違反などに対しては,「会社」も「社会」も比較的寛容で,スピード違反によって会社から懲戒処分を受けるようなことはまずないでしょう。でも,道路交通法違反者が反則金を納付することによって刑事手続を免れる交通反則通告制度(1968年に導入)が導入される前までは,すべての道路交通法違反に対して科料や罰金の刑罰が適用されていたわけで,前述の支局長よりも,道交法違反者の方が法的には「重い罪」を犯していたことになりますね。

 ということで,法令違反を犯した時に会社からどんな処分を受けるのか,基準がハッキリしていないのでちょっと不安です。飲酒運転問題をキッカケにエスカレートして,「スピード違反者は懲戒処分」なんてことにならないことを祈りたいです。

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