« 法令違反者への処分 | トップページ | どうなる? 安倍内閣 »

2006年10月 9日 (月)

一票の格差

 いわゆる「一票の格差」が最大5.13倍(鳥取県と東京都)になった2004年7月の参院選をめぐり,最高裁は「合憲」との判決。15裁判官中10人が合憲と判断し,5人が違憲と判断したものの,違憲と判断した5人はいずれも,無効とすると公益に著しい障害を生じることを考え,判決主文で違法を宣言しつつ請求は棄却すべきと述べたとか。また,2004年の大法廷判決で合憲とした9人中4人が「次の選挙で漫然と現状が維持されたら違憲判断となる余地が十分ある」と警告していたものの,その4人のうち1人は退官し,残る3人のうち,今回は1名だけが違憲判断に回ったそうです。結局,「次回は違憲と判断するかも」と言った前回の判決はポーズだけだったということなんでしょう。

 それにしても,今回「違憲」と判断した5人はいずれも選挙自体は無効にできないとの判断。また,過去の「一票の格差」判決で違憲との判決が出たケースでも,選挙自体が無効になったという前例はありませんね。これは,選挙自体を無効にすると,その選挙後に成立した法案や予算がすべて無効となり,政治に大混乱を来たすという「配慮」からなんでしょう。

 でも,これって全くおかしいと思います。無効判決に伴う政治的混乱については裁判所が関知するべきものでないし,そういう裁判所の判断のおかげで,これまで「一票の格差」の拡大が放置されてきたのだと思います。裁判官は,裁判所の役割と判決の「重み」というものを全然わかってない。選挙が無効になって政治が混乱したら,それはそれで大いに結構であり,裁判所が事情を斟酌すべきものでは無いはずです。政治的混乱を避けるために本来出すべき判決を出さない裁判官って,ホント気に入らないです。

|

« 法令違反者への処分 | トップページ | どうなる? 安倍内閣 »

コメント

アメリカの2000年選挙で最高裁がいかに「政治的」であったかを見れば、良い見本がそこにあるのでは無いですか?

投稿: | 2006年10月13日 (金) 13時05分

 こんにちは。
 最高裁の判事に共和党系が多かったため,ブッシュ勝利につながったということなんですよね。
 今回の件に限らず,そもそも裁判の判決を人間が下すということにムリがあるような気がします。

投稿: かば | 2006年10月13日 (金) 23時37分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/149573/12204938

この記事へのトラックバック一覧です: 一票の格差:

« 法令違反者への処分 | トップページ | どうなる? 安倍内閣 »