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2006年7月22日 (土)

タイミング

 「なんでこのタイミングに?」と思えるニュースを二つ。

 一つは,昭和天皇が靖国神社のA級戦犯合祀に不快感を示していたことを示すメモが見つかった問題。このメモがこの時期に見つかったのは,いろんな意味で「タイミング」が良すぎる。「右寄り」の人たちにとっては,「今ごろそんなもん出すなよ!」という感想でしょう。このため,メモの信憑性を疑う発言まで出てきたりしてますね。

 当人は公表するつもりのなかった資料が,遺族によって公にされてしまったということなんでしょうが,国民の立場からすれば,この手の天皇発言って,隠さずにリアルタイムで堂々と公表して欲しかったと思います。これって難しいんでしょうか。

 それにしても,このメモによると,昭和天皇自身が「A級」という表現を使っていたんですね。元来「A級戦犯」というのは東京裁判での戦勝国による呼称。日本の側からすれば「戦争責任者」とでも呼ぶのが適切でしょう。責任者である昭和天皇自身が,他の戦争責任者を「A級」と呼んでいたのにはちょっと驚きました。

 もう一つ。ドミニカ共和国への移住者訴訟問題。6月の東京地裁判決で,「請求権の消滅」を理由に原告の請求を棄却したものの,当時の国の移民施策については「違法」と断定。政府はこれを「実質的な敗訴」と受け止め,約1,300人の移住者に謝罪した上で,特別一時金を給付するとのニュース。

 過去の政策の過ちを率直に認めて謝罪することに対しては好感が持てますが,真にそう思っているんだったら,判決を待たずにもっと早い段階で認めて欲しかったと思います。タイミングが遅すぎます。

 これ,2001年の「らい予防法国家賠償請求訴訟」の熊本地裁判決の時にも感じました。国に対する有罪判決の後,国は控訴を断念し,元患者や遺族に補償金を支払い,かつ新聞に謝罪広告も掲載しています。真に間違っていたと判断したのなら,なんで判決を待たずにもっと早い時期に和解するなどの対応をとらなかったのかと思います。

 この他にも,国が被告となっている係争中の裁判がいっぱいあるのでは? この際,国はぜひチェックして欲しいものです。

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コメント

昭和天皇の発言に関してですが、どうも間違いらしいですよ。
http://yohaku.seesaa.net/article/21221949.html#comment
こちらのサイトに記述がありますが、ここで紹介されている元ネタのサイトにうちのMacintoshではアクセス出来ません。確認出来ないまま受け売りしちゃいます。

投稿: dashi | 2006年7月24日 (月) 11時04分

 なるほど。藤尾元文相の発言だという説ですね。ただ,メモの写真を見ると,藤尾氏の発言は「・・・単純な復古ではないとも」までとも読めるし,問題になった箇所の「私」というのは結局誰なのかハッキリしないと思います。天皇だったら「私」とは言わないとも言われてますしね。僕は,「A級」ということばを使っているので,天皇の発言としては違和感を覚えました。
 「私」というのは,ひょっとしたらこの元長官自身だったりして?

投稿: かば | 2006年7月24日 (月) 14時24分

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