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2006年6月11日 (日)

役員報酬

 過去最高の業績が続いているトヨタ自動車が,現在26人いる取締役に支払う月額報酬合計額の「上限」を,現在の「1億3,000万円」から「2億円」に引き上げるとか。

 ちなみに,05年度の取締役報酬額の1人あたりの単純平均額は,トヨタが約3,600万円,日産が約2億3,000万円,マツダが4,300万円,ホンダが2,400万円だそうです。好業績のトヨタを差し置いて日産が突出してますね。凄いです。それでも,アメリカの大企業の役員報酬に比べたら,格段に低いみたいですが。

 かつての高度成長時代に入る前は,世の中全体の貧富の差が激しく,同じ会社内でも新人と役員の報酬の差が大きく,当時は「社長の報酬は新人の約100倍」とか,「大企業の課長ともなれば,1回のボーナスで都心に一戸建ての家が買えた」とかいった話を聞いたことがあります。今では社長と新人の報酬の差はせいぜい7~8倍とかで,日産を除く各社がまさにちょうどそれぐらいですね。そして日産がまさに「高度成長期以前」の所得格差なんでしょうか。

 新人と役員で100倍もの所得格差がある状態,これを「搾取」だと感じる人もいるかも知れませんが,僕がもしこの会社の従業員だったとしたら,会社が業績を上げて従業員や社会へそれなりに貢献できている限りは,この程度の格差は「正当な報酬」だと思います。

 高度成長期以降,みんなの所得が上がるにつれ,社内の上下間の格差が縮小してきた。その結果,今では「職位が上がって責任が重くなっても,残業代はつかないし,責任に見合った所得が得られない」という不満が蔓延していると思う。その結果,「頑張って偉くなっても仕方ない」と考える従業員が多くなり,ひいては企業の活力が低下していくんではないでしょうか。従業員みんなが「頑張って偉くなりたい!」と思うことこそが,企業の成長に繋がると思います。このため,「偉い人」にはそれに見合った報酬を支払うべきだと思いますね。

 ただしこれは,自分がこの会社の「正規社員」だったらそう感じるだろうなと思う「余裕」のある意見。大企業を取り巻く社会全体を見た場合,合理化による正規社員の人員削減,コストダウンと部品在庫削減による下請け企業へのしわ寄せなど,特に自動車産業は「えげつない」という話も聞きます。社会全体から見れば,役員の高額報酬はやはり「搾取」と言われても仕方ないとも思います。立場(見方)が変わると正反対。難しいです。

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