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2006年5月31日 (水)

ダム建設

 国内での主要な発電方式・・・風力・地熱・潮力・太陽熱という自然エネルギー系もありますが,全体の発電量は微々たるもので,主力は火力・原子力・水力ですね。このうち「水力」は純然たる自然エネルギーであり燃料を消費しませんが,元はと言えば「太陽熱発電」みたいなもの。つまり,河川に流れる水をせき止めて,水が落ちる落差を利用して発電。その水は最終的に海に流れ込むが,この水は太陽熱によって蒸発して雲を作り,土地の高いところへ雨を降らせて河川となる・・・という循環なので,太陽に依存するところが大きいわけですね。

 この太陽熱エネルギーを利用したクリーンな水力発電ですが,ダム建設には「自然破壊」という大きな代償を伴います。中国が長江に建設していた「三峡ダム」の堤本体が完成したというニュースが先日ありました。全面完成は2009年とのことで,高さ185メートル,幅2,309メートル,発電能力1,820万キロワットと,ダム式水力発電所としては世界一。何しろ原発10基分以上の発電量です。しかも,ダム湖は長さ660キロ,貯水量393億立方メートルで,約113万人の住民が移転を強いられたいうからハンパじゃないです。日本では考えられないスケール。

 下は,この三峡ダムの写真(asahi.comより転載)

Photo_5

 これだけのスケールのダムだと,水質汚染や生態系への影響など,環境への悪影響は当然出てくるでしょう。耐震強度などもホントにだいじょうぶか気になります。

 片や日本では,こんな狭い国土でも,ダムを新設できる立地条件がまだまだ残っているのには驚き。1966年に旧建設省が計画を公表した「川辺川ダム(熊本県)」について,住民らの反対で本体着工できない状態が続いていたが,農林水産省は当初のダム建設の目的であった「利水事業」を撤回したため,本体着工に一歩前進したというニュース。計画から40年も経つのに,こういうのって一度決めたらなかなかあきらめないんですね。この「あきらめの悪さ」という点では「三峡ダム」以上のスケールかも。

 この川辺川ダムと同じ熊本県にある,球磨川水系の荒瀬ダム。47億円の撤去費用をかけて2010年に解体・撤去されるとのことで,既存ダムの完全撤去は全国初だとか。このダムの撤去によって球磨川の「清流」が復活することを地元民は期待しているようですが,ダム撤去によって大量に発生する土砂の問題などもあり,一旦失った「自然」はそう簡単には返ってこないと思いますよ。

 それにしても,多額の税金を使って一方では多額の税金を使ってダムの建設,他方ではダムの撤去・・・無駄なことをするものだとつくづく思います。昔ネットで見つけた「回文」を思い出しました・・・

   「うかつにダムを引く,国費を無駄に使う」
   (うかつにだむをひく,こくひをむだにつかう)

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コメント

荒瀬ダムの撤去費用は、
税金ではありませんよ。
情報は正確に記述してください。

投稿: NT | 2006年9月28日 (木) 12時56分

 はじめまして。
 ご指摘のとおりです。荒瀬ダムは県企業局のダムであり,撤去費用も独立採算の枠内で捻出されるようです。大変失礼致しました。記載内容を訂正しました。

投稿: かば | 2006年9月28日 (木) 17時47分

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