« 4月29日のニュース | トップページ | 阪急と阪神 »

2006年5月 1日 (月)

ネパールの皇太子

 ネパールの皇太子がまたまた交通事故・・・ネパール国王の長男,パレス皇太子(34)が29日夜,カトマンズ市内で自動車を運転中,猛スピードでバスと衝突し,そのまま逃走。皇太子は過去にも事故を起こしており,2000年8月,王宮近くでネパールの人気歌手をはね死亡させた。女性関係をめぐって歌手に注意を受けたことを根に持っての殺人との報道もあった。それ以前にもタクシー運転手をひき殺す事件も起こしているが,一切の処罰を受けていない。民主化運動で王室が存廃の危機にある中での皇太子の乱行は,国民の怒りに油を注ぎそうだ。(毎日新聞のWebニュースより)

 う~~ん,このネパール皇太子のハチャメチャぶり,面白すぎます。というか,ちょっとコワイ。交通事故起こして逃走ですよ,逃走! 日本の「閉ざされた皇室」じゃ,自分でクルマを運転することもできないだろうし,あり得ない事件ですね・・・と思いきや,調べたところ,皇室による交通事故というのが過去にあるんです。これ,1965年10月11日に,青山1丁目で三笠宮親王自身が運転する車で三重衝突事故を起こし,大きなけが人などは出なかったものの「書類送検」になったとか。いやはや,なかなか人間味があって好きですね。これがホントの「開かれた皇室」なのかな。

 ところで,この三笠宮崇仁親王,昭和天皇の実の弟であり,生粋の皇族の一員。「古代オリエント研究の権威」だそうで,東京女子大講師を勤め,青山学院大の教壇に立った事もあるとか。1958年2月には「紀元節には歴史的根拠がない」つまり「神武天皇は実在しない」と言った人です。歴史学者であり,本家本元の皇族から神武天皇の存在を否定する説が出たのは,非常に説得力があると思いますね。

 このように「万世一系」は,どこまでが神話の世界で,どこからが歴史事実なのかをキチンと区別する必要があるでしょう。今,世の中で言われている「万世一系」というのは,皇室の古くからの伝統としての概念であり,歴史事実ではないと解釈すべきですね。

 ところで,女性天皇を念頭に置いた皇室典範改正の話などが出ていますが(今は「待ち」状態で下火になってますが),これには賛否両論あり,それはそれで結構なんですが,いずれにしても「世襲」がベースになっていることには変わりがないですね。でも,「世襲のリスク」というのもちょっと気に留めておくべきではないかと思います。つまり,人間生まれながらにしてどんな職業にでも適合できるものではない。本人の性格や体力による「向き」「不向き」が必ずあるでしょう。天皇になったはいいが,ノイローゼになって勤まらない ということが無いとも限らない(もっともこれは世襲じゃなくても同じか)。この「向き」「不向き」に関しては,大正天皇の時代に,ある意味で「苦い経験」をしていると認識しています。

 さらに言えば,障害者として(場合によっては知的障害者として)生まれてくる可能性が,一定の確率で必ずあります。だからといって「天皇は選挙で選びましょう」と言っているわけではありません。世襲による天皇制を維持する限り,たとえ「不向きな人」や障害者であっても受け入れるだけの広い度量が国民に求められているんですよ ということが言いたいんです。

 タイトルの「ネパールの皇太子」の話から,ちょっとそれすぎ,「皇室のタブーに挑戦!」みたいになってしまいました。では。

|

« 4月29日のニュース | トップページ | 阪急と阪神 »

コメント

いやいや、国民にそんな広い度量は期待出来ないでしょう。目で見える障害者だったら、抹殺か幽閉される運命だと思います。
病弱とかでほとんど表に出て来ない方(桂の宮?)もありますよね、あの方のようになるのでは。
大正天皇の奇行は有名ですが、なぜ放置されたのかホントに不思議です。相手が神さまで、誰も手を出せなかったんでしょうねえ。継承順位というのも厳しいようで。

それにしてもネパールの皇太子、すごいですね。昔のケネディ家に生まれてたらロボトミーだわ(笑)。

投稿: dashi | 2006年5月 1日 (月) 16時58分

 コメントありがとうございます。
 皇位継承のルールがどうなってるのか詳しいことは知りませんが,たぶん健康上の問題がある場合は飛ばしたりできるんでしょうね。
 でも,もし障害者が皇位を継承したら(できたとしたら),日本中の障害者に対する見方が変わると思いますね。それってある意味素晴らしいことかも。

投稿: かば | 2006年5月 1日 (月) 17時11分

今のネパールの国王は、前国王の弟なんですけど、前国王およびその息子達は、国民の支持も厚いすばらしい人たちだったらしいんです。ところが、数年前に一家は皆殺しにされてます。公式には末息子が家族を殺したとされていますが、不自然な点も多く、今の国王が兄一家を皆殺しにし、王位を奪ったと疑われています。で、自分が国王になってからは議会を解散し独裁体制に・・・息子もですが、そもそも国王からしてかなりやばい一家です。日本の皇室の「兄弟確執」なんて、かわいいものです。

投稿: ちきりん | 2006年5月 1日 (月) 21時25分

 ひえ~~,血生臭い。凄すぎます。まるで時代劇。そんな王室でも「刑法適用外」だと国民の反発を買うのは当然ですね。「王室が存廃の危機にある」っていうのもうなずけます。
 

投稿: かば | 2006年5月 1日 (月) 21時44分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/149573/9838379

この記事へのトラックバック一覧です: ネパールの皇太子:

« 4月29日のニュース | トップページ | 阪急と阪神 »