「生原稿」の価値
村上春樹氏の「生原稿」が本人の知らない間に売り出され,モノによっては100万円以上の値段が付けられていたとか。いろんな文豪作家の生原稿を写真で見たことがありますが,作家の筆跡に興味があるのはもちろん,自筆での訂正状況が生々しかったりしてけっこう面白いもんです。反面,訂正内容なんかはある意味作家の「恥部」であり,作家にとっては見られたくないものなのかも知れませんね。
それにしても,昔の作家は全部「手書き」のため,推敲はさぞかし大変だったんだろうと同情します。でも,生原稿が100万円以上で売れたりするんなら,そういった苦労の甲斐もあるってことかな。反面,今の作家は生原稿が高値で取り引きされるというオイシイ話はないんでしょうが,原稿をワープロで作成でき極めて簡単に推敲できるようになったのは革命的進歩。昔の作家にとっては,これ「感涙モノ」だと思いますよ。
ところで,昔はどんな文書でも,知ってる人の字は筆跡でわかったので大変便利でした。犯罪捜査でも「筆跡鑑定」が重要な証拠となってましたね。ところが最近は何でもかんでもワープロ化されていて,誰が書いた文章なのかすぐにはわからない。でも,慣れてくると,よく知っている人のワープロ文書ってのは,文体とか,言い回しとか,句読点の使い方とかに独特のクセがあって,誰が作った文章かわかることが多く,けっこう面白いです。これからは,犯罪捜査でも,従来の「筆跡鑑定」に加えて「文章鑑定」の技術が発達したりするのかなと想像しますね。
それにしても例の「偽メール」事件,ホリエモンとメールやりとりしていた人は「いつものホリエモンの文章や書式と全く違う」と言ってたぐらい,「文章鑑定」するまでもなく明らかな「偽メール」だったのに,なんで簡単に騙されてしまったのか,ホント不思議です・・・あ,結局またこの話になってしまった。
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